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228『【天下人争奪】使徒《限定》バトル【開催!】』



織田信長は、自らの死後の――

自身の後継者を“あえて”任命せずに逝った……。



――そう、織田家の後継者としての嫡男信忠のことではなくて、


『エヴァンゲリオン計画』により、《本能寺の変》をプロデュースし、計画成就のための《儀式》の“生け贄”として、その自らの肉体を神に捧げし信長は――


自らを継ぐ、計画遂行の主体となる《次期天下人》を……任命しなかった。


……それは何故であろうか?


本能寺の変が、『福音書計画』の一環であるのなら、その計画を遂行する後継者を決めていたおいた方が、信長の意図した計画が――

信長の死後もより上手くはかどりそうであるのに。


……しかし、史実はそうはならず、信長という巨星が墜ち――

そして、嫡男信忠が同時に亡くなったことにより……



――天下人の座はまさしく、“空位”と成った。



――諸将は、その空位と成った天下人の座をかけて、天下人の根拠地である近畿を、そう各地から天下人の〈玉座〉を目指したのであった。


しかし、その玉座を目指した諸将は全て、信長の親族か家臣か同盟者たち――、つまり信長が“認めた者”たちだけであった。


そう、信長の後の天下人を決める後継者争いを戦った者たちは、みな全て信長という《神》に認められた《使徒》たちだけであったのである!


そう逆に言えば――

織田信長は、自らが亡き後の天下を託す者を、自らの使徒たちに限定する環境を創った後に……

本能寺の変を起こしたのだ。



――そう、天下人の座を賭けた『天下争奪戦』を、

自らの《使徒》たちによる……



――そう『使徒限定バトル』として――。



……しかし何故、そんなめんどくさい、まわりくどいことを信長は意図したのであろうか?



優秀な信長の後継者と話題であった嫡男信忠では、『福音書計画』遂行は無理なのか?

まだ二十代という若さ、普通に信長が信忠に天下人を任して完全に隠居するだけではダメだったのか?

……そう、たとえこの計画には、信長の死が“必要不可欠”なものであったとしても、何も嫡男の信忠まで一緒に死なさなくてもよかったのではないか?


それを何故、計画遂行を妨げるような一見不自然な“嫡男の死”という非情な選択を……信長はしているのであろうか?


……その不自然さは、信長が自身の血縁を後継者にしたくなかったと仮に解釈しても、言えることである。


そう、そもそも信長が自らの血縁を次期天下人の条件とはしないと、決めたとしても――

そして信長の《第一の使徒》明智光秀は優秀であっても信長よりかなり高齢で……それゆえに次期天下人には向かなかったとしても――


では――

信長の年下で優秀な信長家臣であった羽柴秀吉に――

信長の年下で優秀な信長の同盟者徳川家康に、その天下人の地位を信長の生前に譲り渡す――

そう禅譲(ぜんじょう)すればこと足りるではないのではないか?


それを何故、『福音書計画』遂行の主体となる天下人、その後継者を『使徒限定バトル』という――

《戦闘》を起こすことで決めるという、迂遠な計画としているのであろうか?


そう《恒久平和》到来のために計画されたはずの『福音書計画』が何故、信長自らの手によってほぼ収まりかけた長き戦乱を、再び呼び起こす可能性すらあるなか何故……


……あえて起こす必要があるのか?ということである。


しかし、


――しかし実はあったのである、信長が『使徒限定バトル』を開催した大いなる意図が――



そう、そしてその大いなる意図を紐解く鍵を握るのは――




――やはり『聖書』であった。




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