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222『【本能寺の変】~“旧説”が、全て消え去る日~』

○『突発説』(・光秀偶発説・信長油断説)への【反論】

……この説は、『野望説』よりは可能性はある。

何故なら、もともと信長を討つこと等、考えてもいなかったが、たまたま信長が少人数しか連れず本能寺に宿泊したことを知り、

「これは千載一遇の好機だ!」と思い、無計画に実行した説だから。


――そう、実は、この説が一番、本作が提唱する『信長による福音書』計画説のネックとなりうる説である。


何故なら、本能寺の変の真相を語る諸説を挙げてきたが、それが『計画的』な説あれば……

ぶっちゃけどの説も本作で、一瞬で《否定》されるから。


何故なら、『愛宕百韻』という本能寺の変三日前の行事が――

織田信長政権公認の連歌会であると、

――本作で《断定》されたからである。


――詳しくは《愛宕百韻の章》を読み返して頂きたいが、

結局、信長政権に深く関わりがあり信長の大好きな和歌の師匠でもある連歌界のスーパースター里村紹巴、信長政権を会社と見立てれば専務の明智光秀、そしてその次期社長の信忠が同一の場所に存在しているのである。


……こんなことが偶然に起こりうるであろうか?


……しかも、一人は本能寺の変の……“加害者”。


……しかも、一人は本能寺の変の……“被害者”。


……しかも、一人は本能寺の変の最終局面に登場して、この変に終りを告げた者。


――そう彼らがみな《偶然的》に集ったと考えるよりも……

信長政権公認事業として――

彼らは信長から派遣されて《必然的》に連歌会へ参加したとするのが、ごく自然な結論であろう。


そう、つまり信長勢力下の愛宕山でのこの連歌会の開催を、信長が知らぬはずがないからである。


そうすると、光秀発句『ときは今~』から始まる一連の連歌の“真意”は……

『光秀による信長への謀叛』の決意表明になる訳がないからである。


そう、本当に信長への犯行を光秀が決意していたのなら、後に実際羽柴秀吉に疑われるような《根拠》となる歌を詠む訳がないからである。


しかし史実、連歌は全て懐紙に書き写され、愛宕神社に奉納される、変の三日前に!

そんな『犯行声明文』と思われる、実際秀吉にそう思われた歌を、実行者光秀が残すはずがない!のである。


だから、『ときは今 天が下しる 五月かな』の光秀発句は、謀叛の決意表明でも※「謀叛心の発露」でもないのであるといえる。

(※つい、隠してた謀叛心から発句を読んでしまったという説だととしても、書き写された懐紙を見れば気づいて、謀叛心を秘匿するために、即訂正できるのであるから)。


そう、光秀の“計画的謀叛説”は全て――

その計画的謀叛説の多くが、光秀発句を謀叛の根拠の重要な一つとしている以上……


つまり旧説のほとんど全ての諸説は、本能寺の変を計画的行った以上――

変三日前というこの『愛宕百韻』との関係性から逃れることは絶対に不可能なので――


この【信長公認】の『愛宕百韻』という――

《事実》を前にしては――



……“旧説”は、ただ消え去るしかないのである。



しかし、光秀『突発説』、

そう《本能寺の変》光秀『無計画』に“即実行説”だけは、この論拠を完全に無視・無効化することができるという意味でいえば――

実はこの説が、本能寺の変の真相に一番近いのかも知れない?


――さあ、『信長による福音書』計画説最大の敵?!

『光秀による無計画即実行』説に果たして、勝てることが、論破することができるのたろうか?


次回、乞う、ご期待!

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