女騎士殺人事件
ある村の宿屋で殺人事件が起きた。
宿屋の一室で、目隠しをされ縛られた状態の女騎士が殺されていた。
容疑者は三名、まず宿屋の主人、ランプの精、そしてオークだ。
ランプの精とオークは宿泊客で、二人とも昨晩から止まりに来ていたという。
そして女騎士が殺されていたのはオークの宿泊部屋だった。
では犯人はオークなのか?
それは違うだろう、女騎士の死亡推定時刻はオークが受付を済ませ酒場に出かけている間で、酒場の主人がアリバイを証明しているので確かだ。
宿屋の主人はなぜ女騎士の存在に気がつかなかったのか、それはオークが大荷物の中に縛られて気絶させた女騎士を隠して宿泊室に持ち込んでいたからだ。
酒に酔ったあと部屋でゆっくりと楽しもうという知能の低いオークらしい考えである。
容疑者が二人に絞られる、アリバイが成立しない二人、宿屋の主人の証言によれば客の出入りはオークが酒場に向かったぐらいで他には無かった、ランプの精も自室で休んでいたという。
では二人が協力して殺したのだろうか、しかし宿屋の主人は女騎士と面識が無くランプの精も同様である。協力してまで殺人をおこなうとは考えにくい。
宿自体はかなり寂れていて、宿泊室には鍵が付いていないどころか、隣りの会話音なども丸聞こえだったという、ちなみに部屋は三室しかなくオークとランプの精の部屋は隣り合っていた。
誰かが嘘をついている、もしくは全く外部の犯行か…。
王国騎士団長が王に事件の報告を終えたところだ。
「我々ではいまだに犯人を特定できずにいます、王よどうか御口添えを…」
「うむ、宿泊客にはランプの精と…、奴は人の言うことなら何でも聞いたはず」
「は、しかし自身ができる範囲のことでですが…」
「女騎士めぬかったな、捕まったときに奴が言いそうなことを、よく考えてみよ」
「あ…」
「くっ、ころ」ネタでした。




