自身の力
「ッ‼︎」
俺はぶつかって痛みを感じるはずだと身体が感じ身構えた。しかし、痛みはなく自分の目の前にまるで山の上から見渡しているような広大な場所にいるような景色が広がっていた。
「うおっ!」
出たところがまずく崖から落ちてしまいそうになる。
その瞬間に身体が宙に浮いて地面に戻された。
引き上げられるとヤツは笑っていたことから仕組まれたことを悟った。
「お前図ったな!俺を崖から落とそうとしやがって‼︎」
「いえいえ、申し訳ありません。あまりにもあなたが思い通りの反応をしてくださるから」
「まぁいい、それより今のがー」
「そうですね、今のが魔法ですよ。先ほどのは基本中の基本ですけど」
(マジかよあれで基本なのかよ)
「はい、では約束でしたね。これを」
そう言って増幅器を俺に手渡す。それを手にした瞬間、身体から何かがとてつもなく早く抜けていく感じがして苦悶に俺は呻き声を上げた。
「うああああああああああ‼︎」
「‼︎ これはまずい、増幅器に尋常じゃない魔力が注がれている!」
* * *
目の前に子供がいる風景が広がっている。その子供は今さっき俺が持っていた増幅器を持って遊んでいるように見えた。
その子供はおもむろに立ち止まり、目をつむってまるで何かをお願いするようにしていると、片手剣が右手に出てきた。
その出てきた剣はまるでスクリーンに投射するように輪郭だけが見えたあと、銀色のキラキラと反射する剣が出現した。それを手にとって、とても嬉しそうにはしゃいでいた。
すると成人の男がやってきた。子供は自慢しているかのようにその剣を見せびらかし、その男の口から『よくできたね』と口の動きから言っているように見えた。すると子供は、はにかんで『ありがとう、ース』と見えたが、最後があまりわからずにだんだん風景が薄らいできて消えた。
* * *
「…は!」
俺はあわてて目をさます。(いったい俺に何が起こったんだ?)と、辺りを見渡す。
「ッ‼︎」
俺の周りに大きなクレーターができていた。
「嘘だろ…、ハハッ悪い冗談だ。まさか、これを俺がやれるはずないだろ。いつも真ん中を維持していた俺がー」
(そういえばあいつは?俺がやったんだとしたら、あいつを殺したかもしれない)
そう思うと途端に血の気が引いたように青ざめた。これが初めての殺人かもしれないことに罪悪感がつのる。すると、空から何かが降りてきて俺の隣に着地した。
「いやはや、間一髪でした。空に逃げていなかったら、とうに殺されていましたね。」
「フゥー」
俺は人を?殺してないことに心から安堵したら急に焦点が合わなくなって、俺は意識を失った。
まだまだ、序章ですのでつまらないかもしれませんがもう少し我慢してお付き合いください。