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 多分、その話を聞く前にわたしは“それ”を知っていた。

 ううん、正確に言うなら、知っていたんじゃなくて、気付いていた。

 父さん母さんたちの、ふとした言葉や態度からも、そしてあのひとの懐かしそうでいて、でも悲しさを含んだ視線から感じ取れたものだった。



 あのひとは父さんや母さんの友人で、わたしがもの心ついた頃から知っているひとだった。

 うちの近所に住み、恋人らしき人はいるけど独り身で過ごしていた。

忙しい両親に代わって、わたしや双子の兄の面倒を見てくれたひとでもあった。

 母さんと同い年だって聞いているけど、母さんよりもずっと若く見えるひとだった。

 いつだったかわたしがそう言った時、あのひとは、気楽な独り身だからそう見えるだけよと僅かに苦笑しているようだった。

 普段あまり表情の変わらないひとだから、初めて会う人やたいして親しくもない人たちにとっては、このひとは冷淡で酷くつきあいにくい人に見えるらしい。

 何度誤解されてもあのひとはたいして気にした様子もなく、仕方ないわよの一言で済ませていたけど、わたしはそれが歯がゆくて仕方なかった。

 両親は、昔からこうだからねえと半ば諦めているようで……でも時々はあのひとをたしなめていたように思う。

 大抵はあのひとを誤解した挙句近寄って来ないか、陰口を叩くくらいだったけど、それだけじゃなくて。

 いつだったか……あの人の家から、何があったのか、酷く憤慨した様子で男が出てくるのを見たことがある。お高くとまりやがって、誰もお前なんか相手にするもんかなど、聞くに堪えない暴言を吐いていた。

 たまたまわたしの横にいた、わたしがあのひとの恋人だと思っている相手……あのひとは否定も肯定もしなかったけど……は、傍で見ているわたしが肝を冷やすほどの、それはそれは、冷え冷えする笑みを浮かべていた。

 まるで全てを凍りつかせる冬の王のようだと思った。

「ちょっと用事を思い出したよ、すぐ帰るって言っておいて」

 そうわたしに伝言を頼み、承諾する間さえくれずに走り去る男を追いかけていってしまったのだ。

 それを見送り、心の中でご愁傷様と呟いたのは言うまでもない。

 誰に?勿論、暴言を吐いた男にだ。

 相手が悪かったと諦めて頂戴、関わった相手が悪かったわ、と。

 ひとに誤解されないようにとわたしやわたしの両親が何度も言ったのは……誤解されて傷つくのは彼女だとわかっていたから。それを当の本人はどこまで気付いていたのだろうか。

 その時、わたしは母さんに使いを頼まれて、あの人の家を訪ねていた。

 籠を片手に、ちょっとそこまで、というには手に余る道のりを歩いたうえで、だ。

 距離はたいしたことないんだけど、何しろ道が悪すぎる。草や木々の枝が張り出した狭い道を潜り抜け、少し開けた場所に建つあのひとの家が見えると、ほっと溜息をついてしまった。お使いに出るのが嫌なわけじゃないし、あのひとにも会いたいけど……この道はちょっと勘弁してほしいなと思うのだ。

 わたしが訪れを告げると、あの人は僅かに目もとを綻ばせて家の中に入れてくれた。

居心地良く整えられた居間に通されて、わたしの好きな飲み物を振舞ってくれる。好物に飛びつく前に、わたしは母さんから事づけられたものを思い出した。

 母さんから預かって来たのと言うと、何かしらと言いたげに首を傾げて籠の中を覗きこむ。

 首の後ろで一つに束ねただけの、癖のない長い髪の毛が滝のように肩や背を滑り落ちる様は、よく知っているひとだというのに時々見惚れてしまう。

 あの人の持つ、どこか浮世離れした雰囲気も相まって……この世の人でないような気さえする事があったのだ。

 とはいえ、わたしや兄が酷い悪戯をしたときや危ない事をした時などは、声を荒げることこそないものの、両親よりよほど心臓に悪い叱り方をしてくれるひとでもあった。

 兄とは違い、意地を張り謝ることを拒むわたしに、どうか謝らせて下さいとひれ伏したくなるほどの叱り方をしてくれたものだ。

 許しを貰えた後は、謝りながらあのひとにしがみつき盛大に泣いてしまった。

 わたしの名誉のために言えば、それほどの悪さをしたのは後にも先にもあの一度だけだったし、あの人からあれほど叱られた事も、ない。もっとも全くなくなったわけじゃあないのだけど。

 わたしが叱られているのを横で見ていた両親は……助け舟さえ出してくれなかった。

 悪いのはお前だから、ちゃんと叱られて来なさいといい笑顔で送りだしさえした……ああ、何だか懐かしい光景だよと苦笑していたものだ。

 わたしと同じ悪さをした、双子の兄も同じように叱られたけど、兄は早々に謝りあの人の腰にしがみついてべそべそと泣きじゃくっていたから、わたしほどの恐ろしさは味わっていないはずだ。

 ウラギリモノ、と内心兄を罵ったのは言うまでもない。

 ともあれ、籠を覆う布を避け、あらわれたものにあの人は微かに口元を緩めた。

 籠に入っていたのは、可愛らしい布で作られた、様々な香りのポプリだった。

 わたしは母さんからの言葉を伝える。

「沢山作ったからお裾わけだって。わたしも縫ったんだよ」

 と言えば、あら、と目線が籠の中に落ちる。

 もしかしてこれかしらと、母さんの作ったものに比べ縫い目も不揃いなそれを示されて、少し頬を膨らませた。

「どうせへたくそですよ、だから入れるの嫌だったのに、母さんてば絶対入れるからねって言うから」

 不貞腐れたように言えば、宥めるような声がかけられる。

「下手だなんて言ってないでしょう。これはこれで味があっていいわよ。もっと上手くなりたいのだったら、これから練習すればいいわ。だいいち、あなたのお母さんはもう何年もこれを作っているのよ。いきなりあなたに上手く作られたら、面目がないじゃない」

 そうだよね、と頷き、照れ隠しのように飲み物を飲んだ。

 褒めるにはお粗末な出来だとわかっていても、下手だと言われてしまうのは流石に悲しかった。

 ちゃんと認めてくれる言葉が嬉しかったのだ。

「そう言えば、お母さんは元気?もうだいぶお腹も大きくなったかしら」

 そう、わたしが母さんから頼まれたのには訳がある。母さんのお腹には弟か妹が居て、ここまでやって来るのはとても難しかった。道とは言えない道を通り、急こう配を登るなど、お腹に子どもが居る母さんにはまず無理だ。そして足腰の悪い人も無理だろう。わたしはそっと視線を足元に向ける。

 この人は片足が悪くてあまり長く歩きまわれない。そして平坦な道以外も負担が大きくて歩けないらしい。

 だから、この人に家の方へ来てもらうことは難しいのだ。以前みたいにわたしの家のすぐそばにこの人が住んでいた頃はもっと頻繁に行き来をし、もう一つの家のように泊まることもしょっちゅうだったのに。

「元気だよ。皆元気。……ねえ、なんでここに引っ越しちゃったの。なかなか顔も見れなくなったじゃない。みんなさびしがってるし、ここじゃあ、その、不便じゃないの?」

 ある時突然、この人は引っ越すと言いだして。

 街外れの家……わたしたち家族は同じ場所に住み続けている……から山の中へ引っ越したのだ。

 わたしも兄さんも、止めるよう縋ったのに、少し困ったように笑いながらも聞き入れてはくれなかった。

 両親は止めても無駄だと言わんばかりに口を挟まなかった。

 それは、と紡ぎかけた言葉は途中で遮られてしまった。いつのまに戻ってきたのか、この家のもう一人の住人がこの人に抱きつきながら唇を尖らせたのだ。

「大丈夫だよ、僕がいるもの。危ない事なんてないし」

 べったりと背後からへばりつくさまは、飼い主にじゃれる犬みたいで思わず呆れた視線を送ってしまう。

 この人は慣れているのか、ひとつため息をついたあと、上品にお茶を飲み。おもむろに同居人の額をはたいた。

「人前で見苦しい真似はやめてちょうだい」

 淡々とした声でも、そこに感じるのはただ呆れの色だけで。人前じゃないならいいのと思わず問いかけそうになって、慌てて口を噤む。

 何だか居たたまれなくて、慌てて立ち上がった。本当ならもっと話もしたかったし話を聞いて欲しかったけど。ちょっとこれは無理だと諦める。

 そう、空気が、ね。このひとは多分無意識なんだろうけど、飼い犬みたいに擦り寄って、尻尾を振っているような男の方は、確信犯だ。

「もう帰るね、ご馳走様っ。街の方へ来ることあったら、家に絶対寄ってねっ」

 引き留める声にも構わず、急な道を転げるようにして、家へと帰ったのだった。




「ねえ、ちょっと聞いてるかな」

「ああ、あんなこともあったわね~……え、ああ聞いてるわよ勿論」

 で、話ってなんなの、とわたしは彼女の同居人の顔を見上げる。

 わたしたち家族は明日この街を離れる事が決まっていた。

 お別れの前にと彼女も山から下り、最後の夕食を共にした。簡単に会えなくなるのは残念だけど、手紙を書くからと母さんと彼女は何度も言い交わしていた。

 彼女はしばらくぶりに山から下りたら疲れたと言って、早々に宿の部屋に戻っている。家は既に荷づくりをおえ、部屋の中は空っぽになっていたから、今日は家族全員街の宿に泊まっているのだ。

 明日は早いんだからわたしも寝ようと宛がわれた部屋へ戻る前に、彼女の同居人から引き留められたのだ。

 話がある、と。

「で、話ってなに」

 そう遅い時間じゃないから、宿の食堂からは人の話し声が聞こえてくる。

 宿の裏手の、ちょっとした中庭になっている場所で彼と向き合っていた。

 部屋から漏れる明かりと、月明かりのおかげで、あたりはぼんやりと明るかった。

 それにしても、見た目だけはいいんだよねこのひと。

 月明かりに縁取られた金の髪は、きらきらと輝いて見えるし、吊り上がった緑の眼は宝石を嵌めこんだみたいに綺麗だ。物語に描かれる王子様のような整った顔立ちであることは認めよう。にこりと微笑めば、騙される女性も多いんじゃなかろうか。優しげで繊細な顔立ちに相応しく、甘い言葉を囁くならば。

 実のところ、にこりと笑いながら、彼の口から飛び出るのは辛口の言葉ばかりだ。歯に衣着せぬとは言うけどねえ……と両親は彼の振る舞いを苦笑しながら見ていた。

 わたしは彼で、現実って……と学んだものだ。それこそ生まれた頃から見慣れた顔に、いまさらのぼせあがったり見惚れたりすることもなかったが、これも一種詐欺よねえと思ったものだ。

 あのひとと彼はずっと一緒に暮らしているけど、はっきり恋人同士だと聞いた事はない。

 小さい頃には、それこそ“結婚式”に憧れていた頃は、いつふたりは結婚するのと聞いたこともある。

 あのひとは少し困ったように笑い、彼はあのひとを抱きしめながら、ねえいつしようかと機嫌よさげに笑っていた。

 結局、あのひとと彼はいまだ結婚しないまま。

 結婚式するときは、わたしに花嫁さんのベールを持たせてねと言うわたしの他愛ない願いは果たされないままだった。二人の間になんらかの事情があるならわたしが口出しすることじゃないのだろう。目に見える約束がなくても、彼があのひとを大事にしているのはわかっていたし……言葉は相変わらず辛口だけど、ああも構いつけてちゃ子どもの目にだって明らかだ。

「うん、回りくどく言うのは苦手だから、短刀直入に聞くよ。きみ、自分の親の事どこまで知ってる?」

 何言ってるのと笑い飛ばそうとして……見おろす静かな目に口を噤んだ。

わたしの反応から、彼は気付いたようだ。

「その様子だと、少しは知ってるみたいだね。いつ知ったの」

「何年前かなあ……父さんと母さんが話してるの、聞いちゃったのよ」

 諦めて渋々口を開いた。数年前の夜だった。夜中に目が覚めたわたしは、喉が渇いたので水を飲もうと台所へ行こうとした。そこで台所から灯りが漏れているのに気付いた。まだ両親が起きているのだろうかと思い、それなら少し驚かせてやろうと足音を潜めて近付いた。扉の前まで来た時、ため息まじりに零された父さんの声が耳に飛び込んできた。

『あの子も大きくなったな……ますます似てきた』

『そうね。年頃になってくれば、また違うんでしょうけど』

『こうなってみれば、あの子を俺たちの子として育てるって判断は間違っていなかったと思うよ。似すぎているから』

『そうね……でも、こんなふうに近くで暮らすことになるなら、あまり変わらなかったのかもしれないって思うわ。二人目の母親みたいにあの子たちの面倒見てくれてるじゃない』

『確かにそうだけどな……』

 初めは何のことかわからなかった。

 それでも、いまここで両親の前に姿を現すわけにはいかないと思って、必死に足音を潜めて部屋に戻り、寝台に潜り込んだのだ。隣で寝ている兄の寝息を聞きながら、頭を抱えて目を閉じていた。

 なにかとんでもないことを聞いた気がしていた。

 それ以来。わたしは両親やあのひとの様子を注意して見るようになった。そうして気付いたのだ。

「そ。じゃあ話は早いね。きみの想像どおり、きみの産みの母親は彼女だよ」

「いともあっさり言ってくれるじゃない……わたしが悩むとか思わないの?」

「こんなのもったいぶって言っても仕方ないしね。だいいち、きみを生んだのは彼女だけど、きみの“母親”は彼女じゃないだろ?違う?」

「違わないわよ!なにその全部お見通しみたいな顔!」

「ははは~まあそれはともかく、聞いておきたいことは何かある?答えられる範囲で答えてあげるよ」

 それ、言いたくない事は言わないって宣言よね。

 じろりと見上げても、彼は悪びれた様子はない。

 聞きたいこと、というか、それよりもまず気になる事がある。

「なんで今、わたしに本当の事言ったのよ。今までだって言う機会はあったのに、それになんで父さんや母さんじゃなくて、あなたから話を聞かされるわけ?」

「うん、これ僕の独断だし。きみの両親はきみには何にも知らせるつもりはないんだろうけどね、ほらどこで厄介事に巻き込まれるかもしれないし。そのとき、きみが自分の事を知らなかったら、とても困るでしょ?」

「それって……もしかして、あのひとって、いえ父さんや母さんも」

 厄介事、という単語で気付く。こんな田舎町に住んでいるとは思えないような、落ち着いていて洗練された振る舞いをするあのひと。そしてそれは、母さんも同じだし、父さんもふとした時に滲ませる雰囲気は同じだった。

「そ、きみの想像通り、彼女もきみの両親も、この国じゃないけど、それなりの身分の出でね。とくに彼女の方は後継問題が絡めば厄介な事になるからねえ……きみにも一応伝えておこうと思ったんだよ」

 ま、色々工作してきたから、万が一にもきみのことは知られないと思うけど念のためね。

 にこりと笑う彼に、一体何を仕出かしてきたのと問い詰めたい気になるが、それ以上に聞きたくなくてそっと目を逸らす。

「そう……じゃ、わたしの父親ってひとは何処にいるの?あなた、じゃないわよねえ?」

 念のため聞いてみると、残念ながら違うよと彼は唇を尖らせた。

「僕の子だったらそもそも手放さないし。きみの父親と、彼女は結婚できる相手じゃなかったんだ。そしてあの時の彼女は、子どもを育てられる状態じゃなかったしね。同じ時期に子どもが産まれた、きみの両親がきみを育てることを申し出たんだ。……父親の事を詳しく知りたい?」

 問われ、首を横に振った。

 わたしには両親が居て兄が居て、二人目の母親のような人もいる。

 それで十分だと思ったのだ。

 何の事情があったのか知らないし、それを彼は教えてはくれないだろう。 父親、のくだりで酷く冷たい目をしたから。おそらく未だに、彼はわたしの“父親”のことをよく思っていないのだろう。彼がこのような目をするのは、大抵あの人が絡むときで、苛立ちや怒りや……諸々の負の感情を抱えている時だ。

 だからわたしははっきり口に出した。

「わたしの両親はあの二人だから、それ以上は要らないわ。で、あのひとは別枠でだいじなひと。それでいいわ」

 わたしには身分なんてない、どこにでも居る平民で。それは両親も同じ。これまでそうだったし、これからも変わらない。

 そう言うと彼はに、と唇の端を歪めた。

「きみならそう言うと思っていたよ。いい子にはご褒美」

 彼は小さな小袋を差し出してきた。何の気なしに受け取り、紐の口を開けると、中には磨かれた珠が入っている。取り出して眺めると、月の光をはじいてきらきら光った。

 これは何と尋ねると、彼はちょっとしたお呪いの道具だよと笑う。

「何かどうしても困ったことがあったら、願ってよ。僕が叶えられる範囲の願いごと、叶えてあげよう」

「……ねがいごと、ねえ……」

 にこりと笑う彼の顔と珠を交互に見て、わたしは珠を元通り仕舞った。

「願いごとは自分で叶えるわよ。うさんくさい魔術師になんか頼るものですか。気持ちだけ受け取っておくわよ」

「うわあ酷いな。僕、腕がいいって評判なのに」

 わざとらしく肩を竦める彼に構わず、わたしは灯りの消えた宿の部屋を見上げた。

 あそこではあのひとが眠りについているだろうか。

「これからも、あの人の傍にいるの」

 躊躇いなく彼は頷き、言いきった。

「もちろん、ずっと居るよ」

 そう、と安心しながらわたしは呟いた。

 簡単に会えなくなるのは寂しいけれど、二度と会えないわけじゃない。手紙でもなんでも、どんなに細いつながりだって、繋がり続けて行く事はできる。それでも、言葉を交わし傍に寄り添う事は……もう出来ないから。

 あの人の傍に、あのひとが安らいでいられる誰かが居てくれるなら、心の底からよかったと思うのだ。

「……あのひとのこと、よろしくね」

 一瞬目を丸くしたものの、すぐににやりと人の悪い笑みを浮かべ、彼は朗らかに答えた。

「任せといてよ」


 月の光だけが聞いていた、密やかな話。

 そうして……それをわたしは心の奥底に沈めることにしたのだった。





                                    

「でもね、なんかちょっと不安かも」

「何が。というかなにその失礼極まりない視線は」

「腕のいい魔術師っていうけど、本当なのかしらねえ。貴方の方が厄介事持ち込んであのひと困らせてなかったっけ。主にその無駄に回る舌で。とりなしてくれるうちの親もいなくなるんだから、迷惑かけないようにしてよ」

「……(うわ、この上から目線父親そっくりだよ……育った環境違うのになんで似るかなあ)」





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