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事件の始まり

翔太が試合を終えたころ。ある探偵事務所に依頼が来る。


「また、面倒事持ってきたのか? そう言うのは、お前の部署で解決してくれ」


探偵事務所の椅子に座っている大男。かなりの筋肉質で翔太より筋肉がある。


そして、探偵事務所のソファーに座っている女性。この国の警察の制服をきているが、かなり着崩している。さらに女とは言えないほどに髪の手入れがなっていない。


「今回は特別だ。今回は被害届が大量に来ているのに私達が動いていない。これがどう意味か解るな?」


女の言葉の意味が分かったのか、大男の顔が少し良くない。


「警察機関に圧力がかかっている? この国の警察機関は評判はかなりいい。被害届があってもすぐに事件を解決するという大変良い評判をもらっている。そんな警察が動けていない?」


「署長はこの事件を無かった事にしようとしていた。………私が事件について調べていたら署長に止められた」







少し前。警察署署長室。


「どういう事だ? 署長? 何でこの事件を追ってはいけないんだ?」


署長に睨みを効かせている女。名札には『清水 魔里』と書かれている。


「この事件を捜査しようとした警察官はここに多くいた。お前が仕事をサボっている間、20人捜査官がこの事件を追っていた」


署長は次の言葉を躊躇った。魔里の方を見て、口を動かす。


「その捜査官。20人全員。捜査中に殺害された」


魔里の背中に嫌な物が走る。そして、署長は机から書類を取り出す。


「どうしても、というのならこれを持っていけ。この事件に関する情報がある」






そして、今。その書類が大男の目の前にある。


「この書類によると事件は多くの種類の通行機関、同時に起きている。バス、新幹線、地下鉄、飛行機、タクシー。それらが同時に消えた。ありえるか? そんな事?」


大男。名前は『ガイ・ブルースター』。彼は書類をめくりながら話を聞く。


「確実にありえないな。書類を見た限りだと、被害者は解るだけで200人以上。笑えないな」


魔里はタバコを取り出し、火をつける。


「この事件。捜査官は全員、人外に殺害されている。そして、共通していることは夜に殺害されている」


ガイは顎に手を当て、考える。


「夜? 吸血鬼にでも殺されたか?」


「その線が強いな。殺された奴は首や手首に傷が出来ている。恐らく血を吸われたのだろう」


「吸血鬼は夜に一気に強くなるからな。それで、何処から捜査を始める?」


魔里はカバンから書類を出す。そこには写真が乗っていた。


「この事件、生存者がいる。ある大型大学に幽閉されているが。まずはそこに向かう。それでいいな?」


「異議無しだな。準備はしとくか………」












天龍院学園。衛生室。

ここにあるベットに翔太が寝ている。翔太は試合が終了した時に突然気絶したのだ。そして、翔太は何かにうなされている様子である。






『久し振りですね。 異世界での生活はどうですか?』


ああ、この声。すっかり忘れていたがこいつが原因だったな。

異世界で生活している感じは無いな。土地の名前が少し違うだけでここ日本だし。世界地図の中心に浮遊大陸があるぐらいだし。いわゆるムー大陸みたいのが残っているのか?

まあ、前よりは楽しいな。


『そう言ってもらえるとありがたいです。今回は少し用事があって貴方をここに招きました』


待てよ。という事は…………。


『はい。私が貴方を気絶させました』


そんな事だと思ったよ。それで、用事とは何だ?


『用事というのは、この世界にある事件が起きました』


ある事件? 俺がやらないといけないのか?


『幾つか理由がありますが、貴方と選ばれた者だけがこの事件を解決出来ます。世界の裏にある何か。この世界の裏にある何かが動き出しました。そして、その裏には貴方と同じ、異世界の住人がいます』


俺は驚愕する。俺と同じ人間がここにいる? どういう事なんだ?


『はい。一人の人物を異世界に飛ばせるのは私達だけだと思っていました。だが、私達以外に世界を自由に歩ける人物がいたのです』


それは個人でか? 俺は奴をどうすればいいんだ?


『彼の名前は『禁忌の魔神』と呼ばれています。彼はこの世界における魔法の禁忌に触れ、人間すらを超越し、異世界の魔法を手に得れた者。それが今回の事件の中心。そして、貴方は彼に接触してください。彼には私達には無い何かを持っています』


大きな事件に巻き込まれたようだな。取り敢えず彼はどこにいるんだ?


『こちらでも確認出来ません。ですがこの事件を追っていけば彼に会えます。頑張ってください』


そして、光に包まれる。











俺は目を覚ました。アミと咲がいる。ベットの横には書類が置いてある。

咲は心配していたのか、俺に抱きついてきた。


「ショウちゃん! 無事だったのね! 私、凄い心配したんだよ!!」


「すまないな。アミにも迷惑をかけた」


「いえ。私はご主人様のメイド。この程度問題ありません。凄くうなされていましたが何かありましたか?」


俺はこの事について答えるかどうか考える。けど、咲はともかく、アミには隠し通せないと思うから話しておくか。


「これから話す事は本当の事だ。聞いてくれ」


アミと咲は頷く。そして俺はさっき起きた事を話し、書類に目を通す。どうやら複数の通行機関で同時に消え、被害者は200人以上にである。これは少しやばいな。


「信じにくい事だけど、私はショウちゃんを信じるよ! それで私はどうすればいいの?」


「まずは情報収集だな。アミ。今何時だ?」


「午後4時ですね。どうしますか?」


少し考え、俺は行動を決定する。


「今から図書室に行くぞ。あそこだったらパソコンがあるし新聞などと言った資料もあるからな」


そして、俺たちは失踪事件についての調査を始めた



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