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春休み

「え、え〜と。どういう意味?」


「この子が今日から貴方のメイドになるのよ。高校になったら寮ぐらしでしょ。お父さんと色々考えて、メイドさんを雇ったのよ」


メイドか、悪くは無いな。見た目としては、黄色のツインテールに瞳の色は青。身長は155cmくらいで(ちなみに俺は185cm)胸はまあ、触れないでおこう。まあ、可愛いしアリなんかじゃないか。


「まあ、よろしく。アミ」


「よろしくお願いします! ご主人様!!」






春休み。今年の春休みは、高校への準備として使っている。俺たちの国では高等学校は都市部にある一つしか無い。それも、かなりの大型の高等学校で学科としては『魔法』、『科学』、『霊能力』などがある。(超能力は科学の学科らしい)まあ、殆どの中学生が進学するのだが、その高校ではランク付けみたいなのがあり、試験の結果を見て入学の時に解るらしい。

ランクはその学校で大きな一つの要素で、入学早々に試合をしランクの格上げや格下げが行われるらしい。春休みは、その試合でよい成績を納めるために訓練などをする期間だと思っている。


俺が今いる場所は家の隣にある訓練所である。家は普通の二階建ての一軒家なのだが、田舎にあるため土地はかなり広い。そのため、大型の訓練所を家の近くに建てている。


俺は右手に紫電を纏わせる。魔法を使う時に、呪文を詠唱する必要があるらしいが俺の紫電は呪文詠唱無しでも使用出来る。地味だけど、結構強力だな。


紫電は、右手で槍の形になる。俺は槍は素人もいいどころだが、戦いの時にはこれが意外と使える。この槍は伸縮自在でこれ一つで全ての距離に対応出来る。

アミは今、家で昼ご飯とおやつの準備をしているらしい。彼女、メイドなんだから当然だけど家事なんて完璧だな。勉強や魔法も一流だし。けどあの様子ならまだ何か隠しているな。






紫電の調整を一通り終わった。次は蒼炎だ。これは外で練習しよう。

訓練所は道場とグラウンドに分かれている。道場は基本的に格闘訓練をするところで、グラウンドはランニングや射撃、魔法の訓練をするのに使う。ここで紫電の練習すればよかった。




左手に蒼い炎の球体が出て来る。その球体を投げる。グラウンドは、下手な学校より広い。ここなら、蒼炎を思いっきり使える。

蒼炎は5mぐらい飛んで、爆発する。爆発したところに蒼い光がドーム状に広がる。


ふむ、両方とも良好だな。最近は、格闘技の特訓と筋トレしかやっていないからな、魔法の特訓なんて全然やっていないな。格闘技の腕が少し下がっていたのは、傷だったな。だが、基本と応用のコンボが作れるから、全然いいな。




翔太は、家に戻っていく。


「ただいま〜」


俺はドアを開けながら言う。肉が焼ける匂いがする。アミがこちらに来る。


「お帰りなさいませご主人様。お昼ご飯がそろそろ出来ます。早く着替えて来て下さいね」


わ〜お。天使のような笑顔だな。こんな女の子と出会えるなんて異世界ライフも悪くないな。早く着替えてこよう。




部屋着姿になった俺は、リビングに向かう。机に3人分の食事がある。

食事のメニューは、ステーキとサラダである。ステーキは鉄板の上にあり、肉の上にはバターが乗っけてある。サラダはシーフードサラダである。俺は席に座る。少しして、お袋とアミが席に座る。お袋は俺の正面でアミは俺の隣である。




「「「いただきます」」」


俺たち3人はそう言って、ステーキを食べ始める。今の俺、凄い裕福だよな。こんな生活考えた事無かったな。


俺はそう思いながら昼ご飯を食べた。

昼ご飯を食べ終わって少ししてから再び道場に行く。道場でひたすら筋トレをする。筋肉をつけると身長が止まるって言うけど185cmもあれば全然いいから、筋肉をつける事にしている。

筋トレも普通の腕立てや腹筋では無く、器具を使ったりしている。こっちの方がなんかしっくり来るんだよな。

2時間くらい汗を流す。おやつの時間になったら、咲が家に来る。手にはバスケットがある。おやつを持ってきてくれたんだろう。俺は玄関の方に向かう。


「よう。咲! 今日は何を持ってきてくれたんだ?」


「あ、ショウちゃん! 今日はアップルパイを持って来たよ。一緒に食べよ」


咲はどこにでもいる普通の女の子だが、笑顔が可愛い。冗談抜きで。咲はアミと同じくらいの身長で黒のショートである。


「なら、上がれよ。ちょうど俺たちもおやつ時だし」


俺はドアを開ける。咲が「お邪魔します」と言って入る。咲が入ってから、俺も入る。咲がリビングに入ると口をパクパクさせている。

しまった。アミと咲は初対面だった。さて、どうなる。頼むから頭痛のすることは止してくれよ。


「ショウちゃん! こ、この凄く綺麗な女の子は誰なの!?」


凄い動揺しているよ。仕方ない説明しとくか。


「俺のメイドだよ。親父とお袋が雇ったんだ。まあ、仲良くやってくれ」


「ご主人様のお友達ですね。私は翔太様の専属のメイドのアミ・ホワイトと申します。これからよろしくお願いします」


「ショウちゃんの幼馴染の一条 咲です。よろしく。え、え〜と。アミちゃんも高校行くの?」


「魔法学科に進学する予定です」


そう言えば、アミは魔法学科だったか。あまり魔法使ったりしていないから、忘れてた。戦闘能力ってどんなんだろうな?


「あら、咲ちゃんいらっしゃい。もう少しでケーキ出来るから待っててね」


キッチンからお袋が顔を出す。


「私、アップルパイ持って来ました。後お手伝いします」


咲がそう言ってキッチンに向かう。アミもキッチンに向かっていく。


それから、4人でおやつを食べ、その後は訓練したりして時間を潰した。











そして、時間が経ち4月。


俺とアミと咲は入学式に参加している。俺と咲は普通の制服でアミはメイド服である。

新入生だけで生徒数は1000人を超えており、全生徒では何人いるかは分からない。そして、この夜。事件の幕が上がる。

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