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メイドさんとの出会い

第二の人生の始まりは意外なものであった。どうやら俺は赤ん坊として異世界に来たようだ。今はSF映画に出てきそうなカプセルの中にいる。俺の脳内に声が響く。


『第二の人生どうですか?』


どうもこうも、赤ん坊だから感想は言えないな。取り敢えず、あれだ。親の詳しい情報教えてくれないか? 後これ、赤ん坊からやらんといかんの?


『赤ん坊からやらないとこの世界に関する知識とかが無い状態ですからね。その辺はまあ頑張ってください。

親に関する詳しい情報は、まあ開示してもいいでしょう。

貴方の母親はアイラ・ミレニアムです。彼女は大魔導師という職業で……』


ちょっと待て。何だ? その大魔導師という奴。確か魔法とかいう奴があるって聞いたがそれ関係なのか?


『大魔導師は、この世界における花形職業の一つですね。魔法関連で優秀な成績を出した者に与えられる職業です。説明を再開します。

貴方の母親はこの世界であらゆる魔法を開発し、主に医学魔法で優秀な成績を出しています。現在は引退の身です』


いきなり凄いな。前回と違ってかなり高スペックな母ちゃんだな。容姿はどんな感じだ?


『グラビア顔負けですね。次は父親の説明です。

貴方の父親の名前は倉崎 源助。軍の教官を勤めています』


待ってくれ……。という事は俺の名前は…………


『貴方が予想している通り、倉崎 翔太。これは変わりませんね』


やっぱりかあああああああ!!! まあ、嫌いでは無いからいいけど。それで説明の続きよろしく。


『了解しました。貴方の父親は、軍で教官を勤めており、魔法や超能力といった物は扱えません』


この世界、超能力もあるのか………。続けてくれ。


『貴方の父親は格闘技や銃の技術に関しては化け物クラスです。まあ、貴方は格闘技に関する技術や知識は持ってますが肉体は引き継いでいないですからね。筋トレ頑張ってください』


筋トレは楽しいけど、体が出来ていない内はキツイんだよな。さらに筋トレとかが出来るの最も先だし……。


『そんなところですね。少ししたら『紫電』と『蒼炎』が使える様になります。もう一つのプレゼントはかなり先ですね。それでは第二の人生頑張ってください』


アッハイ。取り敢えず、幼少期は自分の意思で行動出来ないから苦しいな。あー早く人間殴りてえー!






それから、5年後。翔太は毎朝5時に起床し、父親のランニングに付き合っている。


「よし! 今日は2キロだ! 行くぞ!!」


父親はリュックサックを背負う。翔太はなにも装備していない。普通のジャージ姿である。

父親がリュックサックを背負っているのは軍の訓練で、20キロの重りを背負ってランニングをする。よくもまあ、そんな体力があるな。まあ、魔法や超能力、霊能力みたいなのがあるこの世界じゃ、何もない人間は体力勝負しかないか……。




2キロのランニングは直ぐに終わる。父親は重りがあるのにも関わらず、息が切れていない。流石、教官。体力馬鹿プラス脳筋だな。体力が人間離れしている。


「朝のランニング、お疲れ様。朝ご飯が出来ているわよ」


母親がベランダで言う。ちょうど洗濯物を干しているようだ。魔法とか使えばいいのにな。朝6時。前の人生では考えられないぐらい、生活がいいな。





再び時は流れ、10年後。今日は翔太の中学校の卒業式である。

翔太は幼馴染の咲と一緒にいた。2人の手には卒業証書が握られている。


「そういえば、ショウちゃんはどの学科を受けるの?」


「俺は魔法学科だな。親父とお袋が賛成してくれたしな。お前はどこに行くんだ?」


俺が今話している相手は、一条 咲。俺の幼馴染だ。文学少女で普段は大人しい。運動神経はいいとは言えず、体育の授業は苦労しているようだ。魔法に関する成績はトップクラスである。


「私も同じ、魔法学科だよ。今までみたいに仲良くやろうね」


「ああ」


その言葉を交わし、俺たちは別々の道を行った。






「ただいま〜」


「おかえり翔太。早く上がって来なさい。貴方にプレゼントがあるのよ」


プレゼント? 卒業祝いとかなんかか? 今まで忘れてたけど、もう一つのプレゼントってもらって無いよな。なんか、嫌の予感がしてきた……。

そう思いながら、俺はリビングのドアを開ける。リビングにはお袋ともう一人、メイド服を着た俺と同じくらい年齢の女の子がいる。


「紹介するわね。今日から翔太のメイドになる。アミ・ホワイトちゃんよ。仲良くやってね」


「アミ・ホワイトと申します。まだまだ新人ですがよろしくお願いします!」


ここから、俺の不幸な物語が始まった。

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