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プロローグ

俺の名前は、倉崎 翔太。高校1年生の16歳だ。現在服は、血で汚れ、俺の後ろには俺の年上の先輩が5人程倒れている。

少し前に、俺は奴等に喧嘩を売られ、それを買った。無論俺は手加減などせずに先輩をボコボコにした。

雨が血の匂いを消してくれる。そう思いながら、俺はそこを離れた。




家の前までやって来た。パトカーが俺の家の前に止まっている。玄関には警察官3人と両親、自分の兄弟がいる。

俺は、その場を立ち去ろうとした。パトカーから警察官が出て来る。俺を見て、追いかけてきた。俺は全速力で人通りの無い場所に向かった。俺は、警察官を倒す事だけを考えていた。




俺は、人通りも無く、かなり複雑な路地裏に走った。声が聞こえるが、やがてその声すらも聞こえなくなった。

路地裏の奥の方。廃ビルの裏側に来た。廃ビルが邪魔で行き止まりとなっている。目の前に、1人の男が居た。


「おい! この辺に警察が来るから、離れた方がいいぞ!」


俺はその男に向かって言う。男は振り向き、俺に向かって言葉を発する。


「君はどうするつもりだ? まさか、警察と喧嘩するのか?」


「その通り。俺は警察の奴等を叩き潰す。少年院なんて、死んでも入りたくないからな」


男は、俺の死んでもの言葉に反応する。そして、男は再び俺に向かって言葉を発する。


「死んでもか………。なら、死んで貰おうか」


その瞬間、俺の思考は一瞬だけ停止した。この男の言葉の意味が解らなかった。俺は言葉を発する前に戦闘態勢に入っていた。


「よい、構えだ。だが、その程度では生きていけんぞ!」


次の瞬間、胸に激痛が走る。視界も少しづつボヤける。俺が視界を下に向けると、心臓の近くに腕が刺さっている。胸からは大量の血が流れ出ている。

俺は仰向けになって倒れる。そして、意識が少しづつ消えて行く。


「ようこそ。様々な技術がある世界へ。私達は君を歓迎しよう」


それが、俺の聞いた最後の言葉だった。











気付いた時は、俺の意識は何も無い白い空間にあった。俺は胸を触る。胸からは血が流れていないし傷も無い。脳に声が響く。


『ようこそ。異世界への入り口へ』


一瞬俺は、聞き間違いだと思った。再び声が響く。


『聞き間違いではありません。私はしっかりと、言いました』


おいおい、マジかよ。死後の世界なんて考えた事ないけど、こんな物なのか?


『貴方は一度死にました。ですが、貴方にはチャンスがあります。貴方には偶然ですが、あの場所に居た男はいずれ貴方と出会う。そういう運命だったのです』


あの場所に居た男。ああ、俺を殺したあいつか。けど、何でだ? 俺の心に殺意がわかない。

さらに俺は運命とか信じないタイプだが、こんな事が起きているという事は運命とかあるかも知れない。少しだけそう思った。


『運命は、存在します。ですが、運命は絶対ではありません。一度残酷な運命を体験してもなお、再び生を受け取るというのなら、私達は貴方に力を与えましょう。さて、どうしますか?』


運命は絶対では無いか。俺の人生を振り返ると少しだけ解る気がする。

俺の過去を少しだけ話そう。俺は、4人兄弟の次男として生まれた。小学校、中学校では、勉強においては常にトップ。運動神経もかなりのものだった。

俺が喧嘩の道に行ってしまったのは中学2年の時だった。同級生に、自分の兄弟を馬鹿にされた事だった。俺はそいつを徹底的に叩き潰した。肉体、精神、一生立ち直れないように。その日から俺を敵視する者が増えてきた。俺は群がる奴等を叩き潰した。やがて、俺は家族に見捨てられた。

俺が家族に見捨てられてから、少ししたら、俺に本当の喧嘩を教えてくれた男がいた。その男は全身筋肉で出来ているような奴だった。俺はそいつに実戦での基本や応用、戦術などを叩き込まれた。そして、俺はそいつから技を授かった。

その後は、知っての通り。向かってくる奴は全員叩き潰した。あれだけ、有力視された勉強もほとんどやらなくなり、将来なんて何処にも無かった。


今、思えば俺は次は上手くやろうとか考えていたな。人生をやり直せるのなら、それはそれで楽しいかも知れない。答は既に決まっている。


『貴方ならそう言うと思いました。私達からのプレゼントその一です。受け取ってください』


右手に紫の雷。左手に蒼い炎。これは何だ? 漫画である魔法とかか?


『貴方が今から行く世界での戦い方の一つとして魔法があります。貴方には『紫電』と『蒼炎』を授けましょう。使い方は、想像することで使えます。一度やって見ましょう』


紫の雷と蒼い炎が消える。俺は、言われた通りに、紫の雷と蒼い炎を想像した。再び、両手に出て来る。


『それが、基本です。応用は自分で学んで下さい。もう一つのプレゼントは向こうに行ってからのお楽しみです。異世界へようこそ。私達は貴方を歓迎します』


こうして、俺の第二の人生が幕を開けた。

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