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第四話 もう縄なんてどうでもいいです。

時間かかってしまった・・・!

 

牢獄をでた後、明とニーヤは手錠などが無いものかのように城の廊下を歩きながらくだらない話をしているうちに研究所についた。

研究所の中は全体的に白が多く使われ、明の目から見たら訳のわからない機会が山ほどあり、いかにも研究施設らしい部屋だった。


「うっはぁ・・・すごい部屋・・・」

「すごいもなにも、ただの研究所ですから。あ、動きまわらな・・・って、そういえば動けませんでしたよね」

「いやー・・・初めて見たよ!研究所なんて!・・・でも・・・少しキモッ・・・・くないですすいませんでした」


明はニーヤの無言の圧力に逆らうだけ無駄と感じたのか、またもやすごい勢いで謝った。

このやり取りを終えた後、ニーヤは明の体に触れ何かを唱えだした。


次の瞬間、明は研究所の硬くて白いベッドの上に居た。

・・・また拘束されたまま・・・というか牢獄の時よりもさらに硬く拘束されていたが。

そしてさらにまたまた明は抵抗しだした。これは当たり前の行為だからしかたは無いのだろう。


「ふっざっけんなっ!!もうこれさっきやったろ!拘束なんて・・・っふぐ!?」

「もう・・・いい加減うるさいですよ?だから少し黙っていてもらいます。いいですよね?・・・拒否権などありませんけど」


そしてさらに、明は何故かさっきの拘束セット+口枷がされていた。

しかし、どんなにわめこうが喚かなかろうが周りの研究者達は動くことはない。

そんな中一人の白衣の男が明のいるベッドのそばに近づいてきた。


「ニーヤ様、この者にかければ良いのですか?」

「そうです。・・・ではお願いします。」

「わかりました。」


そう言い終わると、男は暴れ続けている明に近づき頭に手をかざし、少しだけ時間がたつと男の手のひらに青い霧のようなものが集まっていた。

そしてそのままかざし続けているうちに、明の抵抗は弱くなっていき、さらにしばらくすると抵抗が全くなくなっていた。普段の彼女からは考えられない現象だが目だけは酷く乱暴な目つきだった。


「もういいですよ。・・・では明、今から簡単な質問をします。それに貴方は答える・・・良いですね。」


(誰が良いもんかこの・・・!!ちっくしょっ!なんで動けないの!?・・・まさかさっきの奴か?)


「はい。」


(え・・・?)


ニーヤの確認に答えたのはさっき暴れまくっていた明自身だった。

そしてそれに、驚いたのは誰よりも明自身。

彼女の体は動かなくなっていた・・・いや明に動かせなくなっていた。


「良い子ですね。ではまず・・・貴方の能力(ヴァンス)を教えてもらえますか?」

「・・・ヴァンス・・・?」

「まさか・・・分からないのか?ヴァンスが無い・・・まさか・・・

いえ・・・すいません、貴方の情報を教えて貰ってもいいですか?」


ニーヤは少し驚きに目を開き、情報を整理し考えたがすぐに冷静に質問した。


「神斗あき「あ、やっぱり良いです。・・・少し体いじりましょうか。痛いかもしれませんが我慢して下さいね。」


(はぁ!?・・・それって実験って事か・・・?もう・・・やってらんない・・・!)


いい加減また彼女の怒りがピークを迎えかけていた。

ほとんど牢獄の状況と変わらない・・・しかし、次の時だけは状況が違った。


(んぇ?)

「な・・・!こいつ!全員退避しろ!いますぐに!」


その声は研究員には届かないだろう。爆音と豪風・・・そして大きな炎に包まれて・・・

                



「あっつ!!ってあれ・・・?動ける!やっほう!・・・何この部屋・・・?」


明が燃やしたもと研究所だった場所に間抜けな声が響く。

その中にはもしかしたら命の消えた者もいるかもしれないが明の目にうつったのはあの火の中、なんとも無かったかのようにつっ立っているニーヤだった。


「私は、貴方を・・・ますます欲しくなりましたよ。・・・さぁ、こっちへいらしてください。」


頬を火照らせ、ウットリとした表情で燃えカスの上をゆっくりと歩き、明に手を伸ばす。


「やっべ、逃げよ。」


そんなニーヤの姿を見た明は、扉へ向かって人生最大の速度でダッシュをした。

これからどうしましょっかな・・・

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