『アプリストス』後編
エミリアの豆知識
モナ・リザのモナはマドンナの略で日本語訳にするとリザ婦人になる。
「ふー食った、食った」
「アズキさん、食べ過ぎは体に毒ですよ」
「大丈夫よ、そのぶん動くから」
「アズキ、あの量は確かに多いと思うよ」
「確かにラーメン、チャーハン、回鍋肉、八宝菜、中華まん、杏仁豆腐、胡麻付き団子、ハンバーグ、グラタン、ラザニア、ピザ、パフェ、あんみつは食べ過ぎかな。 ……若い内だけだよアズキ」
「アイン何か言った?」
「別に」
「――次は何処に行きましょうか?」
「私、武器が欲しいです」
「そういえば杏さんは武器を持ってないんでしたっけ」
「それでしたら私が杏さんに合った武器を作りましょうか?」
「えっ、アリエルさんって武器を作れるんですか?」
「僕達が使っている武器の大半はアリエルさんが作ってくれた物です」
「この際ですから、お二人の武器も作りましょうか?」
「サンキューアリエル」
――こうして次の買い物は武器の材料になった。
「杏さんはどの様な武器を望まれますか?」
「私、武器の事はよく分からなくて……」
「まずはジャンルからよアンズー」
「アリエルさん、『三段変形』の武器なら杏さんでも使いやすいんじゃないですか?」
「アイン、三段変形って神機?」
「違うよアズキ、バルキリー」
「お二人とも、杏さんが困っている時に夫婦漫才はやめて下さい」
「アリエル、これはアインとの愛を深め――ぶひっ」
「杏さん、好きな武器の種類はないんですか?」
「――両剣かな?」
「ダブルセイバーは初心者には扱いづらいですよ」
「じゃあアイン君のオススメは?」
「片手剣です」
「やっぱり片手剣か~」
「片手剣は嫌いですか?」
「だって一撃の威力が低そうなんだもん」
「確かに……」
「杏さん、威力の高い片手剣なら作れますよ」
「本当ですかアリエルさん!?」
「はい。 それでは材料を買いに行きましょう」
――私達はアインの召喚したフェイスハガーと格闘しているアズキを無視して材料を探しにいった。
「アリエルさん、威力の高い片手剣ってどうやってつくるんですか?」
「ふふ、禁則事項です」
「アリエルさん、僕は三段変形の武器をお願いします」
「分かりました。 武器の種類はどうなさいますか?」
「斬撃が弱点の相手用の大鎌と貫通が弱点の相手用のパイルバンカーと集団殲滅用のエーテルバスターをお願いします」
「かしこまりました」
「そんな武器も作れるんですか!?」
「アリエルさんは基本的にどんなアイデアの武器でも作ってくれますよ」
「じゃあアリエルさん、射撃も出来て防御も出来る片手剣って大丈夫ですか?」
「大丈夫ですよ。 射撃武器は何になさいますか?」
「使いやすいのは何ですか?」
「反動が少なく扱いやすい光学兵器がいいと思われます」
「杏さん、ビームサーベルとビームライフル、ビームシールドの機能を持った武器なんていいんじゃないですか?」
「さすがアイン君。 アリエルさんそれにします」
「かしこまりました」
――こうして二人の新しい武器が作られる事となった。
「……アイン、後で婚姻届けに絶対にサインさせてやるー!!」
フェイスハガーは真っ二つに引き裂かれた……。
次回から幻想動物講座を始める予定です。