外伝 オノゴロ島の1日
今回は外伝であります。
――ここはオノゴロ島。
日本近海で建造された人口島である。
面積は藤沢にある江の島(江の島は日本に何ヵ所かあるらしい)程で人口は約500人、観光地として有名である。
……だが、その正体はアライアンスの本部を有する空中要塞である。
装甲はオリハルコン、アダマンタイト、ヒヒイロカネ、ミスリル等の魔法金属が使われた特殊合金で出来ており、普段は格納されているが様々な武装を各所に装備している。
――現在は地中海に停泊しており、現地の人々に絶大な人気を誇っている。
今回の話ではこのオノゴロ島でのアライアンスの休日を見ていこうと思う。
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「やっほーい!!」
「そんなにはしゃぐと怪我するですよアズキ洗い」
「だぁれがアズキ洗いよ!?」
「まあまあ二人共落ち着いて――」
「杏お姉さまはどちらの味方なのですか?」
「もちろんあたしの味方よねアンズー?」
「ほへっ?」
「「どっち!?」」
「……どっち――」
「「両成敗!!」」
「それ意味が違――ひでぶっ!!」
「――今日も平和だね……」
「そうだな……」
ここはオノゴロ島にあるテーマパーク〈アマテーランド〉内にあるアトラクション〈イザナギとイザナミのレッツオノゴロ〉の中である。このアトラクションは二人一組で超巨大割り箸を回して超巨大なわたあめ(オノゴロ)を作るアトラクションである。
カップルで巨大わたあめを作れると二人は結ばれるとか結ばれないとか……。
「杏お姉さま、一緒にわたあめ作るです」
「アンズーはあたしと作るわよね?」
「アズキ洗いは黙ってろです」
「うるさいわねプーさん」
「だ、誰がプーさんですか!」
「プーさん、プーさん」
「キィィー!! お前みたいなアズキは高周波ブレード{クトネシリカ}で切り裂いてやるです!!」
「ちょうど新しい武器も出来たことだし、あんたみたいな後輩はあたしの{方天画戟}で開きにしてやるわ!」
「いくです!!」
「返り討ちにしてやるわ!!」
「「うりゃー!!」」
「――アンネローゼ、他の場所に行こう……」
「そうだな……」
さっさと逃げる黒と白。
「アンネ、アイン君行かないで~!」
置いていかれる杏。
……この事件は警備員によって蜂蜜と小豆が取り押さえられるまで続いた。 後に周辺で巻き添えを食らったであろうボロボロの杏が発見されたという……。
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惨劇から逃れたアインとアンネローゼは観覧車〈ツクヨミの望月〉に乗っていた。
「ア、アイン話がある」
「何アンネローゼ?」
「お、お前はど、どんな女が好みだ?」
「い、いきなりどうしたの?」
「り、理想の妻になるためのさ、参考にしようと思ってな」
「そうなんだ」
「……で、どんな女が好みなんだ?」
「やっぱり大和撫子な女性かな」
「……ヤマトナデシコとはなんだ?」
「辞書で調べたら、見かけはか弱そうだが、心の強さと清楚な美しさをそなえている日本女性って書いてあったよ」
言われた途端にアンネローゼがこてっと横に倒れて動かなくなった。
「アンネローゼ!?」
「……私はヤマトナデシコになれない……」
「どうして?」
「……私は日本人ではない……」
「でも大丈夫だよ」
「……何故だ?」
「僕はアンネローゼが好きだからだよ」
「アイン……!!」 アンネローゼがアインに抱きつく。
「「うわっ!?」」
あまりにも勢いよく抱きついた為、観覧車が揺れてしまった。
「アンネローゼ大丈夫?」
「私は平気だ。 アインは大丈夫か?」
「僕も平気だよ」
「……アイン」
「何アンネローゼ?」
「い、いつまでこうしているつもりだ?」
「えっ? ……あっ」
いつの間にかアインがアンネローゼに覆い被さる形になっていた。
「ご、ごめん退くから」
「待ってくれ」
「えっ?」
「もう少しだけこのままでいさせてくれ」
「……分かった」
こうして二人の距離は更に縮まるのだった。