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未来の過去 前編

 段々と読みにくくなっているかも知れませんがよろしくお願いいたします。

 「お久しぶりですね杏さん」

「ア、アリエルさん、あ、あなたは、ゆ、幽霊で、ですか?」

「私は幽霊などではなく、正真正銘のアリエルです。 信じていただけないのでしたら〈あの事〉について皆様にお話しいたしましょうか?」

「アリエルさん、あれは話さないで!!」

「アンズー〈あの事〉って何の事かにゃ~?」

「う、うるさいにゃ」

「ところでそっちの子は誰?」


 アリエルの隣に可愛い女の子が立っていた。 雰囲気はアリエルにそっくりで、二人並ぶと姉妹に見える。


 「私はブルーアゲートⅡ型のハニエルです。 よろしくお願いします」

「私の姉妹機です。 仲良くしてあげて下さい」

「よろしくねハニー」

「あんたみたいな鷲掴み女にハニーと呼ばれる筋合いはねぇです!」

「な、何ですって!!」

「あんたと一緒にいるとバカが移るです」

「二人共落ち着いて下さい」

「はい。 お姉さま」


 ハニエルは猫を被るのが得意なタイプのようだ。


 「そういえばアリエルさんは何で無事だったんですか?」

「人間だったなら死んでいましたよ」

「ほへっ!?」

「今のこのボディ……ブルーアゲートⅡが私の本体です」

「という事は今までのボディは……?」

「遠隔操作用の量産型のボディです」

「あんなに強いのに量産型だったんですか……」

「お姉さま、私は杏さんとお友達になりたいです」

「私にではなく杏さんに直接言うべきです」

「は、はいお姉さま」

「よろしくねハニエルちゃん」

「よ、よろしくお願いしますです」

「ハニエルちゃん、アズキとも仲良くしてあげてね」

「はい杏お姉さま」

「お、お姉さま!?」

「私の事もハニーって呼んでくれです」

「ハニーってさ――」

「オメェーに言われる筋合いはねぇですアズキ洗い」

「アズキ洗いですって!?」


 ついに取っ組み合いの喧嘩が始まってしまった。


 「アイン君、話の続きをお願いします」

「分かりました」





「――700年前、つまり2031年にある一人の少女が亡くなりました。 名前は 〈蓮華〉 九条杏博士、未来の貴女の娘さんです」

「わ、私の娘!?」「そうです。 九条蓮華さんは貴女の子どもです」


 ――今の話を聞いてついに全ての記憶が戻った。

 ……私の本名は九条杏。

 九条正治と九条杏子の間に生まれた一人娘。


 あの日……交通事故でお父さんとお母さんが世界から消えてしまったから、私は家に帰って死のうとしたんだ。

 ――そうしたら学校からの帰り道で〈蓮華〉っていう名前の女の子に会ってゲームを貰って、それを起動したら――この世界にいたんだ。


 「……アンジェリカさんが母親ですか?」

「はい。 アンジェリカさん……つまり貴女よりも21歳年上の九条杏さんが蓮華さんの母親です」

「やっぱり……」

「――愛する娘を失った九条杏博士は最後の望みに賭けました」

「最後の望み……?」




「――ナノマシンによる蘇生です」

「!?」

「2031年には医療技術が発達し、人間の寿命が飛躍的に延びました。 病気で死ぬ人も少なくなり世界は平和になりました。

 ――ですが、ある事件が起きます。 〈死神〉と呼ばれる男による連続殺人事件です。 警察、終いには自衛隊も出動し死神を追い詰めようとしましたが、死神は国外へ逃亡。 世界中いたるところで死神による被害が増加しました……。


 ――杏博士は死神との決着をつける為にパリに向かいました」

「決着? 何でアンジェリカさんが……?」

「……死神の正体は九条杏博士の一番弟子にして蓮華さんの遺伝子上の父親でもある工藤雅彦博士がナノマシンの自己投与に失敗した結果誕生した世界最初の[イレギュラー]です」

「えっ!?」

「アイン、アンジェリカの意識が戻ったと連絡があった」

「分かった。 僕はアンジェリカさんの所に行くから続きはアンネローゼがお願い」

「分かった。 夫の頼みを聞く――」

「それじゃあアイン行ってらっしゃ~い」


 ――結局アズキが医務室に向かうアインを見送った。


 「お前はいつも邪魔――」

「それじゃあアンネローゼお願いしま~す」

「私からもお願いアンネ」

「わ……分かった。 それでは話すぞ」


 ――この世界の歴史が再び語られ始めた――

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