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6

次の日無事に帰宅したレオンは、すぐに会議を開くように指示を出した。

レオンが自ら開くのは初めてのことで、集まった貴族達はざわついていた。


「レオン様、何かいい案が?」


太った髭面の侯爵が、ニタニタと問いかける。

いつもフォートリアのことで頭を悩ませるレオンを侮っているのがまたわかる。


「フォートリアの王女に、縁談を申し込もうと思う。」


ざわついていた貴族達は一同静まり返る。そして堰を切ったように騒ぎ始めるが、レオンは無視して話しを続ける。


「フォートリアの海域を考えれば攻め入るのは得策ではない。しかし、あの特産物も捨てがたい。ならば武力支配して従わせるのではなく、友好国として長く付き合って行くのはどうだろうか。幸いあちらの国には妙齢の王女がいる。悪い話ではあるまい。」


いつになく饒舌な王弟に、途中から皆ポカンと口を開けていた。

名だたる海賊や艦隊を沈めたあの海神が、政略結婚を申し出たのだ。

あまりの女気のなさから、男爵とまで噂されていたほどである。


「そ、そんなどんな女かわからないものを、この国の王弟妃に迎えるなど!反対です!」


「大丈夫だ。俺が向こうに嫁ごう。」


「は?」


「フォートリアには王女しかいないからな、私が夫となり、いずれ女王を支えよう。」


この時貴族達は皆、レオンはフォートリアを内側から支配するつもりなんだと思っていた。

ただ実際は、セリアをなるべく人前に出さずにすむためである。


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