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祝福を受けた日の夜。

2人の婚約お披露目パーティーが行われため、オーシアナの貴族たちは王都のお城へ集まっていた。


セリアはレオンが注文したドレスと宝石に身を包み、馬車で向かっていた。

レオンは兄である国王に呼ばれてしまったため、お城で合流することになっている。

馬車は王国騎士達が護衛してくれているため、よほどの馬鹿でなければ襲おうなんて考えないだろう。

そのため、セリアは少し気が抜けていた。


「少し暑いわ…飲み物をいただける?」


同乗する侍女に頼み、水をもらう。

すると、しばらくして強い眠気が襲ってきた。


(いくらなんで気が緩みすぎかし…ら…)


薄れゆく意識の端で自分を嗜めつつ、セリアは意識を手放した。

視界が閉じる前に、水を渡した侍女がごめんなさいと呟いていた。


「すみません、セリア様が体調が悪いみたいなので馬車を止めていただけませんか?」


侍女は窓を開けて御者に声をかける。

王都に入る手前だったため、馬車は止まり休憩を取ることにした。

ガタイがいい軍人の1人にセリアに外の空気を吸わせるため運びたいと声をかけ、抱き上げてもらう。

そして良い木陰があるから…と侍女が周りに説明しているうちに、セリアを連れた軍人は消えてしまった。


「おい…セリア様はどこだ?」

「そこの木陰で休んでるんじゃ…」

「い、いない!!探せ!」

「運んだのは誰だ!?」

「第二部隊のマイクです!」


そして混乱に乗じて侍女もいなくなっていた。

騎士の皆、王国に使える自分達が運んでいるのだ、誰も何もしないだろうと気の緩みがあった。また、セリアの国は要塞島といえど島国。島国の王女の護衛というのも士気を緩ませていた。


1人の騎士が早馬を走らせ、王城にいるレオンに状況を伝えに行く。

残りの騎士達で捜索を始めたが、皆気が動転していてバラバラだった。

お飾りのような騎士達にろくな動きができなかった。


レオンはセリアがいなくなった知らせを受け取り、怒りで気が狂いそうだった。


「だから嫌だと言ったんだ…!!!」


レオンは王国騎士達の実態を知っている。そのため猛反対をしたが、公爵に頼まれた、わかってくれ、と兄王に申し訳なさそうにされてしまったため、渋々受け入れた。しかし王都に入ればレオンの率いる軍隊に引き渡す予定になっていたはずだった。その前に馬車を止める前に誘導したものがいる。


「裏切り者か…」


レオンはすぐに現場へ向かった。


騎士があまりにポンコツすぎてこれでいいのかと自分でも心配になってきました。

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