アルファラス登場!
やっとセイガを倒した岩谷たち、しかし現実は彼らを休ませない。
キングバック66話「アルファラス登場!」
セイガを倒した岩谷たち、しかしセイガに乗って来たボートを壊され小島から出られずにいた。
「はぁ~これどうするんですの? 私ここから泳ぐなんて嫌ですの」
エルフェはため息をつく。
「そもそも泳げないでしょう?」
ノレドは軽く、エルフェ頭を叩く。
「むぅ~」
「そう言えば、岩谷のキングバックって空飛べるんじゃなかった?」
「げぇ⁉ クラスチェ知ってたのか、あれしんどいから嫌なんだよな」
「あの見た目で空を飛ぶだと⁉」
ノレドは混乱している。
「あー、俺のキングバックは姿が変わるんだ」
ーー本当はキングバックですらないけど、これ以上言うと余計に混乱させるからまた今度でいっか。
「空飛べるなら、初めからそれで良かったんじゃないですの?」
「そんなに長時間飛べねえんだよ」
「そうなのか?」
「それにもし、俺がセイガ相手に負けたら、帰り道切符がなくなる。けどまぁ、結果論だと別に今回ha
空から行った方が良かったかもだな。すまん」
「……それはもういい、それよりさっさと戻ろう」
「ああ、そうだな、ってこといいですかね? そこのお二人さん?」
会話に参加せず、二人の世界に入っているスティーブとウィルメリア 岩谷は気まずそうに声を掛ける。
「あ、ああ、大丈夫だ」
「わ、私もそれでいいと思います」
二人は急に我に返って、顔が赤くなる。
「はいはい、じゃあ、皆さんタンザナイトバタフライに乗ってね~」
岩谷はクリサリスストーンズをタンザナイトバタフライへ脱皮させると、手にみんなを載せて飛び始める。
「こ、これ⁉ 高くないか!」
ノレドが焦った様子で喋る。
「高いのが怖いんですの?」
「な、こ、怖くない! ちょっと高いと思っただけだ」
エルフェの挑発にノレドは少し動く。
「あっぶねえな、9人は結構狭いんだから、暴れんなよ」
「あ、ああ、すまない」
ノレドは謝った後、思わず下を見てしまう。
「⁉ きぃぅ」
もうかなり高く飛び上がっており、その高さにノレドは気を失う。
「ちょっ、ここで気を失うのは、シャレにならないんですの!」
ノレドが落ちないようにエルフェは掴む。
「重いのですの! 誰か助けて欲しいですの~」
「わりぃ、セイガを抱えて無理だ、頑張れ」
「右に同じく」
ノレドが見栄を張って端っこに乗ったことから、ノレドの隣に乗ったエルフェしか助けに行けない。
「このままだと、マジで落ちちゃいますの~!」
すると、シャルデから伸びた黒い液体がノレドの身体にまとわりつくとノレドを引っ張り助ける。
「シャルデ! 助かったですのよ」
そのとき、ノレドは再び目を覚ます。
「す、すまない、助かったシャルデ」
「……」
シャルデは真顔で一切喋らない。
「こいつ、マジで無口だな」
そう言うと、岩谷はシャルデのほっぺをツンツンする。
「⁉」
シャルデは驚き、今度は黒い液体は岩谷を襲う。
「ぎゃあああ、分かった、俺が悪かったって!」
岩谷が襲われたことで、大きくタンザナイトバタフライの操作が荒くなり、大きく揺れる。
「きゅぅぅ」
ノレドは再び気を失う。
「ちょっと、これ以上ノレドを刺激しないで欲しいですの~」
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その後、何とか持ち直した岩谷が無事皆を岸まで送り届けた。
「ふぃー、何とか無事辿り着けた」
「もう、水も空もこりごりですわ」
「そうだな、ウィルメリアも大きく消耗している。今日はゼドの所に戻ろう」
「ああ、それなんだが……」
岩谷は応急処置をされ、眠っているセイガを指さす。
「こいつ、どうすんの?」
「セイガか、うーん、殺すわけにもいかないし、かと言って敵に渡しても、厄介だろ? 持ち帰るしかあるまい」
「こいつと一緒に帰んのか⁉ 仕方ないと言えばそうだが、ゼドが許すかなぁ?」
「……聞いてみるしかないな」
そして、岩谷はセイガを担ぎ、スティーブはウィルメリアを背負う。
クラスチェも嫌そうな顔をしていたが、タオンを背負う。
ノレドとエルフェはフラフラになり、シャルデにもたれながらゼドの家を目指す。
そのときだった
「いやー、偶然偶然、エステイトさん、こんなところで、お会いするとは、珍しいこともあるものですねぇ」
俺たちの前にウォーターナイトを数名連れた、男が現れる。
その男はエメラルドグリーンような髪色に少し長い髪を後ろでまとめ、明らかに高級そうな恰好に、宝石の類のアクセサリを携えたその趣味の悪い風貌は只者ではない雰囲気を醸し出す。
「誰だ、この男⁉」
岩谷とスティーブは警戒するが、ノレドやエルフェはクタクタだったのに、ビックリし一気にピンと立つ。
そして、スティーブに背負われたウィルメリアは険しい顔で呟く。
「あ、アルファラス、よ」
「な⁉ こ、こいつが!」
岩谷とスティーブは突然目の前に現れたアルファラスを睨む。
「おやおや、随分の野蛮な連中とつるんでいるようですね、友人は選ぶべきですよ」
アルファラスは丁寧に話すが、どこか見透かしているような気分になる。
「……あ、アルファラス様、何故ここに?」
ウィルメリアは慎重にアルファラスと話す。
「さっき言いましたよ? 偶然だと」
アルファラスは気味の悪い笑顔をする。
ーーいや、アルファラスがそう簡単に王都を空けるはずがない。絶対に分かって来ている!
ウィルメリアは険しい顔でアルファラスを見る。
「まあまあ、そんな怖い顔をしないで下さい、綺麗な顔が台無しですよ、ウィルメリア」
アルファラスは不気味な笑みを浮かべる。
「い、今なんと?」
ウィルメリアは顔を青くする。
「おっと、しまった、やっぱり今のナシでいいですか?」
「い、いつから気付いて……」
「……初めからですよ」
「な、なんで?」
ウィルメリアは震えた声になる。
すると突然アルファラスは下品な笑みを浮かべる。
「はは、いいねぇ、その怯えた顔! あー今まで食べずにとって置いて良かった、絶対成長すると化けると思ったんだよ!」
アルファラスは舌なめずりをし、ウィルメリアをなめまわすような視線を向ける。
「なら、初めから、わかってて見逃していたというの?」
ウィルメリアは涙を浮かべてアルファラスを睨む。
「はは、当たり前だろ? なんで俺が後継者なんて育てる必要があるの? これは養殖だよ、俺好みのメスを育てて俺が食べて何が悪いの?」
アルファラスはポカーンとする。
「てめぇ! 黙って聞いてりゃあよぉ! 好き勝手言いやがって‼」
岩谷はセイガを降ろすと、アルファラスの元に駆けて行く。
「ダメ! 岩谷、今その人と、アルファラスと戦ってはダメぇぇぇぇ!」
ウィルメリアは岩谷を止めるが、構わずアルファラスに向かって行く。
「うるせぇ! いつかこいつを殺るんだ、今ここで、俺が殺る!」
「はは、他国のオスがギャーギャー、うるっせえなぁ! ここは俺の国だ! 何しようと俺の勝手だろうが! 他所様の事情に首を突っ込むなよ、去勢するぞ」
「やってみろ! ここまで、殺意が湧いたのは初めてだ‼ ぶっ殺す!」
岩谷はクリサリスストーンズを出す。
このたびはキングバックを読んでいただきありがとうございます。
まさか、ここでアルファラス登場です。
このまま、岩谷はアルファラスを倒せるのか? 今後に期待です。
いつも読んでくださる皆様にお願いがあります。
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作者のやる気が上がり、クオリティがアップすること間違いなしです。
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作者名で検索すると出ると思います。
どちらにせよ、次回もお会いできるのを楽しみにしております。




