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キングバック   作者: 君子な在る虎
醜美鎖国水都 アルファラス ~ハーレム世界の反逆者たち~[Part2.波音の盗聴者セイガ]
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波音の盗聴者

タオンと組んだセイガは、俺たちを待ち伏せしていた。

 キングバック64話「波音の盗聴者」



 タオンがこちらに飛び込んで来て、タオンのキングバック、クロス・グリード・Xを出して襲い掛かって来る。


「回復速くねえか⁉ サーセイバーにやられたばっかだろ!」

「そんなの寝たら治った!」


「すげぇ!」

「関心してる場合か! 行け、サーセイバー!」


 スティーブのサーセイバーがタオンのクロス・グリード・Xの双斧の攻撃を受け止める。


「ぐ、バカ力だな」

「お前だな、この俺様を二度も倒しやがった野郎は!」


「だったら、どうした?」

「ここで、お前を倒してやる!」


「そうはさせません!」

 ウィルメリアのオールグリッターが横からクロス・グリード・Xを氷漬けにする。


「な、なんだ⁉ こりゃ!」

 タオンは何が起こったのか分からず目を丸くする。


 そのまま、タオンとクロス・グリード・Xは湖に落ちる。


「ま、また負けたのかぁ!」

 タオンは涙目で叫ぶ。



「うふふ、私が助けてあげるわ」


 セイガは負けたタオンに声を掛ける。


「おお、さすがセイガ、様」

「ええ、私の大切な部下ですもの」


 そのときセイガは不気味な笑みを浮かべる。


 ウィルメリアはその笑みに何か悪寒を感じる。

「これは! 罠だわ!」

 

「ふふ、もう遅い!」


 セイガはそう言うと、突然渦潮が近くで発生する。

 その渦潮は岩谷たちが乗るボートごと巻き込み始める。


 自分のキングバックが氷漬けにされ身動きが取れなくなったタオンは渦潮に真っ先に巻き込まれていく。


「が、ごぼぼぼ、ちょっ、セイガ様、まだ、俺がここに残ってんだ! 止めてくれよ!」


 しかし、タオンの頼みをセイガは聞き入れることはない。

 そう、元からセイガはこうしてタオンを囮に使うつもりだったからだ。


「あはは、タオン、いい顔よ、あなたを部下にして良かったわ! だってこうも上手く敵の意識を引き付けてくれるんですもの。元気なあなたのいい長所よ、あはは!」

 

「が、ごぼ、ごぼぼ、そん、な」


 タオンの元気さがその顔から消えると、そのまま渦に飲み込まれ、その姿は水の中へと消えた。



「セイガ、あいつ、タオンを囮に使いやがった!」

 岩谷は眉間にしわを寄せる。


「可哀そうだが、今はそれどころではない!」

「このままだと、わ、私たちも巻き込まれるんですの~!」


「凍れ!」

 ウィルメリアは渦潮を凍らせようとするが、凍った先から渦の勢いで氷が粉砕され、事態の解決には至らなかった。


「くぅ、今の私の能力だと、これ全てを凍らせられない!」



「みんな、ボートにしっかりと捕まってろ!」


 岩谷はそう叫ぶと、クリサリスストーンズを渦潮の真上に出現させる。


 そのままクリサリスストーンズは渦潮の中にドボンと入水し、強引に波を生み出すと、その波はボートを渦潮外へと押し出した。


 ただし、ボートはひっくり返り、みんなびしょびしょになりひどい目にあった。



「むちゃくちゃですの!」

「だが、ナイスだ、治」

「ちょっ、そこ! 岩谷を甘やかさないでよ! 無茶に付き合わされるんだからさぁ!」

 クラスチェはスティーブにキレる。


「うっせ、今はこうしかなかっただろうが、それより速く、ボートを起こしてセイガの元に急ぐぞ!」

  

 みんながボートを起こそうと向かう、そのとき


「そうはさせません! アクア・クエイク!」


 セイガはそう言うと、水のドレスを着たキングバック、アクア・クエイクを出し、湖に手をつけると、そこから水の刃が飛んで行き、さっきまで俺たちが乗っていたボートを真っ二つにする。


「うふふ、さあ、私の元まで辿りけるかしら!」

「な⁉」


 セイガはそう言うと、再び不気味な笑みを浮かべる。

「さああがきなさい! あぁ、私の嗜虐心が出て来るわぁ!」



「クソ! 誰でもいい、少しでも早く向こうまで泳ぎ切れ!」

 みんな、必死にセイガのいる小島まで泳ぎ出す。


「ご、ごぼぼ、私泳げないんですの!」

 エルフェは無駄に暴れ、沈んで行く。


「あいつ、泳げないのか! 水の国出身なのに⁉」

「あのバカ、だからあれだけ、練習に付き合うと言ったのに……私がエルフェを助けに行く。お前たちは先に行け!」

 ノレドはそう言うと、溺れたエルフェの救出に向かう。



「おい、クラスチェ、お前は大丈夫か?」

 岩谷は近くにいたクラスチェを見ると小馬鹿にした表情をする。

「ば、バカにするなよ! 俺はこう見えても凄腕のスパイなんだ、出来ないことの方が少ないんだよ!」

 

 すると、クラスチェの真横を水の刃が通り抜けて行く。

「こ、こわぁ! おい、岩谷、お前の無駄に硬いキングバックで俺を守ってくれ!」


「……お前、出来ることが多くても戦闘で役に立たなかったなぁ」

「いいから、頼むよ」


「そんなこと言っても、クリサリスストーンズは今こっちに向かってる途中なんだ、耐えろ!」

「一旦引っ込めて、もう一度出せばいいじゃないか!」


「そんなことしたら、俺たち一気に流されてどこに行くか分からんぞ」

「う、うぐ、だったらなんかいい案思いつけよ!」


「無茶言うなよ」

「いつも無茶するのがお前の仕事だろ!」


「お前ら! 口はいいから泳げ!」

 スティーブの言葉でいつもの言い合いは終わり皆、水の刃の危機にさらされながら泳ぐ。



「うふふ、いい顔ね、でももっといい顔にしたいわね、誰か一人殺しとく?」


 すると、俺たちの周りに再び渦潮が発生し、俺たちは巻き込まれる。


「さぁて、誰に当たるかしら♪」

 

 渦潮に巻き込まれ身動きが取れない俺たちに向かって、セイガはわざと外していた水の刃を渦潮に目掛けて飛ばそうとアクア・クエイクは構える。


「クソっ、クリサリスストーンズが間に合わない!」

「氷よ、間に合って!」

 


 皆がセイガに踊らされ、もうダメかと思ったそのときだった、セイガのアクア・クエイクが湖に手を入れている水面から、タオンのクロス・グリード・Xが勢いよく出て来る。


「セイガぁ!」


「な⁉ タオン!」


 セイガは突然目の前にタオンが出て来たことに驚き、動けない。


「よくもこのタオン様を裏切ったなぁ!」


 そしてセイガが驚き咄嗟に動けない所に、クロス・グリード・Xの斧が襲い掛かり、アクア・クエイクの右腕を斬り飛ばした。



「きゃあああ! 私のアクア・クエイクの腕が!」

 セイガは連動して右腕を抑え、のたうち回る。



「はぁはぁ、どうだ!」

 タオンは息を切らしながらセイガを睨む。


「この、私を敵に回していいと思っているわけ! アルファラスが黙っていないわよ!」



「そんなの知るか! 目の前のことだけ考えるのがこのタオン様よ!」


このたびはキングバックを読んでいただきありがとうございます。

セイガはタオンを裏切り、その行動が逆に仇となり、自分に返ってくる結末となりました。

次回はセイガ戦の決着がつきます。お楽しみに!


いつも読んでくださる皆様にお願いがあります。

ブックマーク、評価、感想などよろしくお願いいたします。

作者のやる気が上がり、クオリティがアップすること間違いなしです。

Twitterの方で作品に関する情報を展開しているのでそちらもよろしくお願いします。

どちらにせよ、次回もお会いできるのを楽しみにしております。

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