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キングバック   作者: 君子な在る虎
醜美鎖国水都 アルファラス ~ハーレム世界の反逆者たち~[Part2.波音の盗聴者セイガ]
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性悪

セイガの能力によって危うく負けそうになったウィルメリアはスティーブによって助けられる。


 キングバック63話「性悪」



 ウィルメリアは無事だったものの、セイガを逃がしてしまった一行。


「まずいわね、ここでセイガを完全に逃がしてしまったら、探し出すのは困難になる」

「つっても、セイガは湖の中に逃げちまったぜ、どうすんだ?」


「彼女もただの人間よ。そう長く潜水することは出来ないし、まだそう遠くには行っていないでしょう」

「なるほど、たとえばあそことか?」


 岩谷はドレイク湖の真ん中に位置する、小島を指さす。


「なるほど、一時的に身を隠すにはうってつけだな」

 スティーブは頷く。

「ええ、それに睡眠薬も効いてきてもおかしくないわ」


「だが、どうやってあの小島まで行く?」

「私が凍らして道を作るわ」

「いや、君はさっきので消耗しすぎだ、これ以上の消耗は先に響く」

 スティーブがウィルメリアの身体を心配し、止める。


「なら私が船を借りてこよう」

 そう言い、ノレドが船を借りに行く。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 一方その頃、ドレイク湖にある小島

 そこでセイガは手を地面につけ俯き、口から何かを吐き出した。


「げほっげほっ、エステイトの奴、私のコーヒーに何か仕込んでたわね、意外と、げほっ、やるじゃない。だけど、人間の身体は60%は水で出来ている。私自身も能力の効果範囲内よ」

 セイガは口から盛られた睡眠薬を吐き出していた。


「はぁ、大雑把だけど、何とか吐き出してやったわ。少しフラフラするけど、まあ問題ないわ」

 セイガは拙い足取りで、小島の砂浜を歩く。


「でも、あの子たちはもうこっちに向かって来てるでしょうね、さてどう切り抜けようかしら」

 セイガは限られた時間の中で眠気が襲う頭で考える。

 そして、考え込み周りが見えずに歩いていると、足に柔らかい何かが引っ掛かりこけてしまう。


「んもう⁉ 一体何よ!」

 セイガは起き上がり自分がこけた存在を確認する。

 すると、そこには気持ち良さそうに眠る、タオンの姿がそこにあった。


「何で! ここにこの子が!」

 セイガは能力を使い、全力でこの小島まで辿り着いた。

 そこに既にタオンがいるということは少なくとも、セイガと同じ速度で喫茶店からここまで泳いで来たということになる。


「え⁉ この子が私より速いなんて……でもこれは使えるわ」

 セイガは悪い顔でニヤッと笑う。


「ねえ、タオンさん、起きてくださる?」

「ぐごごぉぉぉぉぉー」

 タオンは全く起きる気配はない。


「ちょっと、あまり時間が起きなさい!」

「ぐーすぴー」


「……起きろこのバカ!」

「今、バカって言った?」

 バカと言う単語に反応し、タオンは飛び起きる。


「きゃあ! もう! 急に起きないでよ」

「そんなことより、バカって言った?」


「……言ってないわよ、夢でも見たんじゃないかしら」

「うーん、そうかも?」

 タオンは首を傾げている。


「それよりも、どうしてあなたがこんなところにいるの? 喫茶店にいたでしょ?」

「ん? んー、喫茶店から出たところは覚えてんだけどなー、あーでも凄い水流に巻き込まれたような気がする」

 タオンは混乱していて記憶があやふやなようだ。


「そ、そう、それは災難だったわね」

 ーーそれ絶対私がここに来るために起こした水流に巻き込まれた感じね。


「そうだ! バイトの途中だったんだ、戻らなきゃ!」

 走り出そうとするタオンをセイガは掴んで止める。


「ちょっと待ちなさい、タオン」

「ん? なんだ?」

「バイトなら首だそうよ」


 ーーせっかくこんなところにいるんだから、暴れ馬でも利用できるものは利用してやる。


「そ、そっか、また首になっちゃたんだぁ……」

 タオンは泣きそうな顔で俯く。


「そう、でもね、そんなタオンに朗報よ」

「なんだ?」

「行く当てのないあなたを私が拾ってあげる。私の部下として働く気はない?」


 セイガはタオンをスカウトする。

「ホントか⁉」

 タオンは目を輝かせる。


「ええ、私あなたみたいな元気な子が欲しかったのよ」

「そうか! お前いい奴だな!」

 そう言うとタオンはセイガに抱き着く。


 セイガは一瞬ビックリしたが、すぐにタオンは優しく抱き返す。


 ーーそう、いいぐらいに使い捨てれそうなあなたみたいな子が欲しかったのよ


 セイガはタオンを抱いたままで不気味な笑みを浮かべる。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 そして岩谷たちはノレドが借りて来た手漕ぎボートにのってセイガがいる小島へ向かっていた。


「こんな手漕ぎボートしかなかったのかよ!」

「うるさい、黙って漕げ」

 岩谷はノレド共に漕ぐ。


「治、俺が代ろうか?」

 スティーブは気を使って交代しようとする。


「いや、いい今回、大型の俺は下手に動けば、邪魔になるからな、スティーブは少しでも温存してろ」

「そうですわ、筋肉コンビはこういうときに働くべきですわ!」

「そうそう、そういう力仕事は岩谷の役目だよなぁ」

 

 エルフェとクラスチェは息ピッタリで俺たちを煽る。

「おい、クラスチェ! 頑張ってくれる人を笑うな」

「そうですよ、エルフェ、私はそんな恩知らずな人は嫌いですよ」


 スティーブとウィルメリアは二人を注意する。

「わ、悪かったよ」

「じょ、冗談ですわ! だから嫌いにならないで欲しいですの!」



「みんな、誰か来る」

 シャルデの一言でみんなが小島の方を見る。


 すると、小島方からタオンがサーフィンボードのような物に乗ってこっちに向かって来ていた。

「ここ、湖だぞ!」

「いや、見ろ! セイガだ! セイガが波を生み出している!」


 小島の浜でセイガが湖に手を突っ込んでボードに乗ったタオンを動かしている。


「さっきの借りを返しに来てやったぞ、このタオン様がよぉ!」


 タオンはボードからジャンプしこちらに飛び込んでくる。

 

 

このたびはキングバックを読んでいただきありがとうございます。

もう少しセイガ戦が続きます。


いつも読んでくださる皆様にお願いがあります。

ブックマーク、評価、感想などよろしくお願いいたします。

作者のやる気が上がり、クオリティがアップすること間違いなしです。

Twitterもやっているのでそちらもよろしくお願いします。

また、この作品に絵がつきました。Twitterや第2部分に載っているのでご覧ください。

Twitterは作者名で検索すると出ると思います。

どちらにせよ、次回もお会いできるのを楽しみにしております。

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