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キングバック   作者: 君子な在る虎
王蟲森林大戦編 ~若輩の女王と燃羽の仮面~
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バタフライダンス

岩谷はクイーンレイピア・オリジンを倒す策を思いつく。

今から岩谷が奇策を披露する。

 キングバック44話「バタフライダンス」



 岩谷は両手を大きく開く。


「初めにお見せするは蝶の舞、うっかり魅入って当たらないようお気を付けください」


 岩谷がそう言い終えるとクリサリスストーンズが脱皮を始める。

 クリサリスストーンズの中からは美しき青の蝶、タンザナイトバタフライが出現する。


「ふん、たかが蝶が私を倒せると思わないことね」

 女王は警戒してはいるが、未だ余裕の態度である。


「ショータイムだ!」

 タンザナイトバタフライは優雅に空を飛び始める。

 クイーンレイピア・Oはこれを撃ち落とすために超音波をタンザナイトバタフライに向けて放つがこれを華麗に避ける。


「こっちも撃つ!」

 タンザナイトバタフライは羽の模様から光るエネルギー弾が発射される。


 エネルギー弾がクイーンレイピア・Oに直撃する。

 しかし、致命傷にはならないどころか、ダメージはかすり傷程度である。


「スピードはなかなかだけど、火力はイマイチね、どこかの誰かさんと似て」

 女王はスティーブを見てニヤッと笑う。


「はっ、ショーはまだまだだ」

 タンザナイトバタフライはクイーンレイピア・Oの周囲を飛び回る。

 だが、さっきと違いタンザナイトバタフライは一切攻撃をしてこない。


「ちょこまかと、落ちろ! 四枚翅!」

「おいおい、それはアンタもだろ、女王蜂さん」

 岩谷は余裕を持った態度である。

 なぜならばタンザナイトバタフライは一度も超音波に当たらず悠々としているからだ。


「ちぃ、ぴゅんぴゅん飛んで……ってどこよ⁉」

 女王は一瞬タンザナイトバタフライを見失ってしまう。


「リリィ上だ!」

 ホルンが大声で女王に叫ぶ。


「な⁉」

 女王が上を見たときには既にタンザナイトバタフライはクイーンレイピア・Oの上空を占領する。

「溺れて、酔いな、プリズムシャワー!」

 そう岩谷が叫ぶと、タンザナイトバタフライは四枚羽の模様全てから光るエネルギー弾をクイーンレイピア・Oへ雨のように浴びせる。


 クイーンレイピア・Oに当たらなかったエネルギー弾はそのまま地面に落ち、砂煙を起こす。

「(今だ! ティッカロ!)」

 岩谷はティッカロに目で訴えかける。


「(分かったっすよ)」

 ティッカロは砂煙に紛れ込み、クモの巣を括り付けたナイフをあらゆる箇所に投げて設置する。

 女王からは見えていないが、クイーンレイピア・Oの真下にクモの巣は待ち構えている。

「(よしっ、上手く出来た)」

「(ナイスだ、ティッカロ)」


 タンザナイトバタフライがクイーンレイピア・Oの上空から離れ、岩谷付近までゆっくりと戻って来る。その頃には砂煙は落ち着いていた。


 クイーンレイピア・Oはプリズムシャワーを食らい全体的に傷だらけになっていたが、それでも致命傷には至らない。

 しかしその背中にあるハチのような羽には大きくダメージが入っている。特に上方向に生えている二枚は損傷が激しく穴が複数開いてしまっていた。


「どうでしたか? タンザナイトバタフライの舞は?」

「ああもう! 最悪よ」

「それは残念、しかし騒音苦情は起きなくなったのはいいのでは?」

 岩谷は余裕の態度で煽る。

「煽ってんじゃないわよ! でもねえ、既に新たな巣は出来てるのよ」

「ほう」

「余裕こいてるのはここまでよ、それともまだ何かあるのかしら」

 ――太陽圧力(サンプレス)を撃って来なさい、羽に傷が入ってもまだ、避けるくらいの力は残ってるわ。

 それさえ避ければこっちの勝ちよ。


「光の一閃」

 タンザナイトバタフライが手を掲げると、疑似太陽から光の柱が落ちて来てタンザナイトバタフライに直撃する。

 そのエネルギーの塊を一気にタンザナイトバタフライは吸収する。

 エネルギーを吸収しより青く輝き始める。

「撃ったぜ」

 岩谷は微笑んで見せる。


「ふふふ、自分に撃ってどうするのよ? 力を得たところで、あなたのその貧弱な弾なら当たってもこの巣は破壊出来ないわ」

「ええ、ですがこれが一番の最適解です、私のターンは終わりました。コールしますか?」

 以前岩谷は余裕の態度を崩さない。


 これに女王はイラっとくる。

「ブラフはもういいわ! 死にたいのならこれでとどめよ、クイーンレイピア・O巣を投下しなさい」


 女王は岩谷の余裕な態度やクイーンレイピア・Oの蓄積されたダメージなどの状況から焦り、冷静な判断が出来ていない。

 故に勝負を急ぎ、巣を投下させようとしてしまう。


 反対に岩谷は冷静で自分の計画どうりに事が運んでいることに思わずほくそ笑む。


 ホルンはこの岩谷の表情を見て一瞬でこれが全て罠であることに気が付く。

「リリィ! 挑発に乗るな! 今投下するべきではない!」

「ホルン⁉ わ、分かったわ」

 しかし、二度目に投下した巣を太陽圧力で狙い撃ちされた後である。さすがに女王はホルンの警告を即座に受け入れ、巣を身体から切り離すことをギリギリで踏みとどまる。


「ふぅ、何とか止めれたわホルン」

「ああ、それでいい」

 しかし、二回目と違う点があるそれはクリサリスストーンズと違い、タンザナイトバタフライは遠距離攻撃型であるということだ。


「いいや、この俺が、岩谷治がさせる! 投下させる! 今だ! 今、この場を制するはこの俺だぁ!」

 そう叫ぶとタンザナイトバタフライは光のエネルギー弾をクイーンレイピア・Oの腹と巣の接続部へ叩き込む。


 いくら火力がイマイチとはいえど、投下させまいとこらえている所に、攻撃されると背中を押され思わず崖に落ちるようにハチの巣を放してしまう。


「ああぁ⁉ しまった!」

 女王は焦った表情で口を押える。


「岩谷ぃ!」

 ホルンは思わず叫んでしまう。


「ハハハハハ、そのハチの巣貰ったぁ!」

 岩谷は嬉しそうに声を上げる。


 切り離された巣は真下のクモの巣に目掛けて落下していく。


 ハチの巣を落下させる岩谷、これに一体何の意味があるのだろうか?


このたびはキングバックを読んでいただきありがとうございます。

ハチの巣をあえて投下させる岩谷、この行為に何の意味があるのか次回をお楽しみに!

明日の投稿でクイーンレイピア・オリジンとの決着がつきます。


クイーンレイピア・オリジンを倒した後もう少しだけ王蟲森林大戦編が続いた後に次の章へ移行しますが、今週の水曜日と木曜日は作者の都合により、お休みさせていただきます。

明日火曜日と今週の金曜日は通常どうり投稿しますので見ていただけると幸いです。

また次章は今までで一番長い章になると思います。

そして一番悲しく、それでいて面白い章になると思うのでこれからもよろしくお願いします。


いつも読んでくださっている皆様にお願いです。ブックマーク、評価、感想など是非よろしくお願いします。作者のやる気に繋がります。

既に行っている方はありがとうございます。

どちらにせよ、次回の投稿でお会いできるのを楽しみにしております。

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