表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
キングバック   作者: 君子な在る虎
ただ勝つだけではいけない決闘編 ~優しい嘘と辛い真実
59/205

分かりやすいのか、分かりにくいのか

砂と月の国との戦いが終わった岩谷たち

するとドラゴンがあることを提案する。

  キングバック27話「分かりやすいのか、分かりにくいのか」


 戦争が終わって3日後

 スティーブを含め、軽く入院していた人たちが退院していく。



「色々と心配かけてすまなかった、治」

 スティーブが申し訳なさそうに謝罪してくる。

「いや、事態が事態だしな、仕方ねえよ」

「そういえば、カレンも今日退院だろう?行かなくていいのか?」

「え?! いや、あ、後で行くよ」

 岩谷が少し焦った様子であり、それをスティーブは微笑ましく見ている。




 そして、さらに2日後俺とスティーブは鋼の国の連中とセンドウにて集合する。

「今回の作戦、予定通りとはいかなかったが、それでも、砂の国と月の国を降したこと、たしかな戦果と言っていいだろう」

 ドラゴンが話し始める。


「ああ、どちらか片方なら、成しえなかった」

 スティーブもこれに賛同し、頷く。


「そして、これからのことだか、残るは木、水、火の三国だ」

「距離的には一番近い木の国になるんじゃないか?」

 岩谷はそう言う。


「ああ、そうだ、だが、その前にやらなけらばならないことがある」

 ドラゴンは真剣な表情でそう言う

「やらなけらばならないこと?」

「我らの同盟は本来、月と砂を倒すための同盟のはずだ、我々のこの関係を今後どうすべきか、考える必要があるのではないか?」

「それって必要か?」

 岩谷が首を傾げる。


「俺も少し思うところがある、だが、最終的にはこの戦争、勝者の国は一つだけ、それを世界に示さなくてはならない」

「どういうことだ?」

「その国のリーダーが死ぬか負けを認める、それがルールだ。我々はそのルールに従う必要がある」

「……なるほどね、(この戦争の結末を世界に示す必要があるって言ってたな) それにこのままなあなあだと部下に示しがつかないんじゃないか?」

「それもある、早いうちにどっちが下につくか決めよう」

「まあ、実際太陽と鋼の国両方勝者なんて、やっちまったら歴史変わるもんな」

「なんの話だ?」

 ドラゴンは首を傾げている


「いや、こっちの話だ。それより、こっちで勝手に話を進めてるが、いいのかスティーブ?」

「構わない、ドラゴンの話に関しては俺からも言おうと思っていたことだ」

「じゃあ、決まりだな」

「勝敗は代表者1人同士の決闘。殺しはなしだ。どちらかのキングバックが撃破された瞬間に残った方の勝ちとする。これでいいか?」

 ドラゴンが自分達に有利ではないルールを提案してきた。

「いいのか? 1対1なんて、数なら、そっちの方が圧倒的だろうに」

「いいんだ、お前たちとは同じ立場で決着をつけたい」

「ドラゴン……ありがとうでも容赦はしないけどな」

「そっちの代表者は誰だ?」

 スティーブがドラゴンに問う

「もちろん、俺だ」

 ドラゴンは自分の胸を軽く叩く

「ドラゴンは大型タイプか、なら俺の出番はないな、治、頼めるか?」

「あぁ、いいぜ」



 砂の国と月の国を打ち倒した岩谷たち太陽の国と鋼の国の同盟、砂の国と月の国を倒すまでの同盟だった彼らは同盟を解散する羽目になる。

 しかし、彼らはこの同盟を組んでいる間に絆を結んだ。

 だから、すぐに敵同士とはなれなかった。

 よって対等に一騎討ちで全てを決める。



 鋼の国のリーダー、ドラゴ・デルギンと一騎討ちの決闘場は太陽の国と鋼の国の間に位置する町外れ、そこに決めた。


 決闘を行うのは昼の14時だ。今は13時30分頃、もうすぐ始まる。

 スティーブを含め、太陽の国の人たちがこちら側のテントに集まる。


「頑張れよ、岩谷」

 町の人たちが応援してくれる。

 するとスティーブが俺の肩を軽く叩く

「治、少しいいか?」

「あ、ああ、いいけど」

 俺はスティーブに連れられるままに、少し人気のない林まできた。



「治、相手はドラゴンだ、手を抜いて勝てる相手じゃない。勝つことだけを考えるんだ。相手がドラゴンだとしても負けたら歴史は変わるんだからな」

「分かってるよ、ドラゴンをボコってやるぜ!」

 岩谷は自信満々にガッツポーズをする。

「……分かった、その言葉を信じよう。まだ時間がある。この林を少し進め、お前に客だ」

「ああ、分かった(……さすがスティーブだ、俺の魂胆を見抜いてやがる)」


 そして林を進んでいくと、そこには鋼の国のカレンがいた。

「カレン……」

「治、ごめんね、こんな決闘前に」

「いや、いいんだ、それでどうしたの?」

「うん、治、私たちに遠慮しないでね、ドラゴンに本気で戦ってあげて」

「なんだよ、カレンまで、そんなこと言うのか」

 岩谷はバツが悪そうな顔をする。

「え? まさか、スティーブにも言われたの?」

「ああ、そんなに俺って分かりやすいか?」

「うーん、どうだろ? 分かりやすいかって言うとあなたは意味不明なところは多いけど、何でだろ、あなたなら、第3の道を探すんじゃないかって、なんとなくね」

「……バレてんじゃねえか」

「でもそれってすごく難しい、小さな穴に太い糸を通す行為だわ」

「……確かにかなり無理のある行為だよな」

「えぇ、それにもしドラゴンにこのことがバレたら、なんて言うか、「真剣に戦う者の侮辱」とか思うんじゃないかしら?」

「もちろん、真剣に戦うさ、でもどちらかが勝っちまうと、カレン、お前は今までのように俺に会ってくれるか?」

「そ、それは……」

 カレンは言葉を濁す。

「俺はこれからもお前に会いたいよ」

「お、治」

 そしてカレンは少し顔を赤くする。

「そろそろ、時間だ、さて、欲張りに行くとしますか!」

 岩谷は元来た道を戻って行く。

「もう、強欲なんだから」

 カレンは岩谷の背中を見つめる、なぜかその時のカレンの表情は晴れ晴れとしたものだった。



 14時、岩谷とドラゴンは対面する。

「準備は出来たか?」

「あぁ、俺は行けるぜ!」

 岩谷はドラゴンに元気に返す

「俺も大丈夫だ、手加減はなしで行く」

「あぁ、じゃあやるか!」

 互いに自分のキングバックを出す。

「お前相手だ、早速切り札といこう、暴れろ、ドラゴンカンパニー!」

 ドラゴンがそう叫ぶと、周囲から、岩や金属塊などが、ドラゴンのキングバック、ドラゴンファクトリーへ集められて行く。

 そして、集められた物は次第に形を成していき、最終的に砂の国との戦いで見せた20mほどの巨竜になった。


「……うわ、こいつは、ヤバいな」

「一気にかたをつける、やれ!」

 岩と鉄の竜は口を開き、そこから、熱線を吐く、そして岩谷のクリサリスストーンズに直撃する。

「ぐ、耐えろ!」

 熱線によって辺りが焦土と化す、しかし、その中をクリサリスストーンズは平然と歩く。


「おいおい、今のは結構効いてて欲しいんだが」

ドラゴンは呆れた様子で汗を流す。

「はあ、危ねぇ、さすが俺のクリサリスストーンズだ、硬てぇ」

 そして、しばらくクリサリスストーンズは動いたが、突然その場に膝を着く。


「あれ? やっぱり痛かったか」

 クリサリスストーンズは力が抜けたようにぐったりとしている。

 この圧倒的チャンスを逃すドラゴンではなかった。

「よし、そのまま踏み潰せ!」

 ドラゴンカンパニーは動けなくなっているクリサリスストーンズを踏み潰そうと、片足をゆっくりと持ち上げる。


「そこから、離れろ! クリサリスストーンズ!」

 岩谷は何とかその場から離れるように指示し、クリサリスストーンズはその通り動こうとする。しかし、ダメージが大きく、立とうと腰を持ち上げるが、転けるように、バランスを崩す。


「ドラゴン……まさか、あんな規格外とは、治、これをどう切り抜ける?」

 砂の国とドラゴンの戦闘を見ていなかったスティーブは静かに見守っている。


「く、仕方ねぇ、脱皮しろ、クリサリスストーンズ!」

 岩谷の指示と同時にクリサリスストーンズの内側から、光が漏れ出す。

 そして、クリサリスストーンズのレンガが崩れおち、ダイヤの如き、輝きを放つキングバック、ダイヤモンドビートルが現れる。

 しかし、脱皮に時間を取られている合間にドラゴンカンパニーが上げた足は降ろされる。

 ドォオーンと大きい轟音と共に砂煙が舞う。

「……やったか?」

 ドラゴンはそう、呟く。


「へへ、ドラゴン、そいつはフラグだぜぇ!」

 そして、砂煙が収まると、そこにはドラゴンカンパニーの踏みつけを踏ん張って、受け止めるダイヤモンドビートルの姿がそこにはあった。

「何?!」

「よし、そのままぶん投げろ!」

 ダイヤモンドビートルは力はいっぱいドラゴンカンパニーの足を持ち上げ、投げ放つ。

 片足が宙を舞い、ドラゴンカンパニーは少しバランスを崩す。

 なんとか、他の3本の足でバランスを保ち、転倒は回避した。


「くそ、なんてパワーだ」

「やってみるもんだな(今のは結構ヤバかったぜ、気を抜くと簡単にこっちがやられちまう、さてここからどうするか?)」

 岩谷は冷や汗をかく

「これがダメならば、飛べ、ドラゴンカンパニー!」

 今度はドラゴンカンパニーの翼に付いているブースターに火が入り、エネルギーを噴出させ、その巨体を浮かせる。


「おいおい、あの巨体が浮くのかよ……」

 岩谷は顔が青ざめる。



このたびはキングバックを読んでいただきありがとうございます。

前回で砂と月の国編が終了し、鋼の国との本来の同盟期間が終わったので、ドラゴンと一騎打ちしなくてはならなくなりました。

味方だったとはいえ、彼は相当のキングバックを使います。岩谷がこの困難をどう乗り越えるかお楽しみに。

また、今後のモチベーションにつながるので、ブックマーク、評価、感想など良ければよろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ