新たなる仲間Part2
これは分割編集版です。
表現が多少変化していますが内容に変更はありません。
キングバック13話「新たなる仲間」Part2
スティーブたちは町を回り、一時間半後スティーブたちは元の地点に戻って来た。
「じゃあ、治行ってくる。カレンさん、治を頼みます」
「ええ、わかったわ、任せて」
「どれくらいで帰って来れるんだ?」
「そうだな、具体的には言えないが見つからないように行動するからな、二日三日ほどでは帰って来れないかもしれない」
「そうか……気を付けろよ」
岩谷はスティーブを心配している。
「岩谷少年、君の代わりに俺がスティーブ殿を守るから、安心してくれ」
ドラゴンが笑顔で自分の胸を叩く。
「まあ、おっさん強そうだしな、頼んだぜ」
スティーブは暗夜高山の調査、岩谷はカレンと修行を行うことになった。
「じゃあ、岩谷さっそく修行に取り掛かるわよ」
カレンは岩谷の腕を掴んで引っ張っていった。
そして岩谷とカレンは町外れまでやって来る。
「まず、あなたのキングバックを出して、ほら」
「ああ、わかった」
岩谷は言われるままにクリサリスストーンズを出した。
「ねえ、あなたのキングバックって持続時間ってどのくらいなの?」
「さあ? 具体的な時間はわからないな」
するとカレンは呆れた態度で
「はあ、あなたそんなことも確認してないのね、ってことはキングバックの基礎的ことも知らないわけか」
カレンは少し考え込むと
「時間もったいないし、教えながら訓練よ、私のキングバックに本気でかかって来なさい。いけホワイトブレイド」
カレンは白くて美しい鎧に包まれた細身なキングバックを出した。
「じゃあ、遠慮なく行かせてもらうぜ」
クリサリスストーンズは大振りの右ストレートを繰り出した。
しかし、ホワイトブレイドはこれを華麗に避け、鋭く尖った手でクリサリスストーンズの顔面を殴り飛ばした。
「どうしたの? もう一度かかって来なさい」
「く、わかったよ」
さらにクリサリスストーンズは勢いをつけたタックルを行ったがホワイトブレイドはいとも簡単に避けその後、クリサリスストーンズの背中に蹴りを入れた。
タックルの勢いに蹴りが合わさりバランスを崩しながら前にズッコケる。
「くそ、全然当たらねえ」
その後何度もクリサリスストーンズは攻撃を行ったが一度も攻撃を当てることが出来なかった。そして五分を過ぎた頃。
「はあはあ、ヤバイもうクリサリスストーンズを維持するのが難しくなってきた」
「まだよ、限界まで絞り出しなさい」
「(一発も当てれてねえ、次が最後だ、ならば!」
クリサリスストーンズ右手でパンチを繰り出そうとしたが、途中でやめ、すぐに左手でパンチを出すフェイント攻撃を行った。
カレンは少し驚いたが、ホワイトブレイドはこれを紙一重で躱した。
「もう、無理」
岩谷はスタミナ切れを起こしクリサリスストーンズを維持できなくなり、消えてしまった。
「うん、最後のはいいフェイントだったわ。でも持続時間がまだまだね、五分くらいしか持ってないわね」
「はあはあ、そんなに俺の持続時間って短いのか?」
「あなたが特別短いというより、まだまだキングバック初心者ということかしら」
「そうか、結構戦いを抜けて来たと思ったんだが」
「そうね、あなたのキングバックはスペックはいいわ。だけどあなた自身がまだまだ全てを引き出せていない。それに最後は良かったけど基本動きが単調で分かりやすい。だからキングバック戦に慣れた者や速いキングバックには一方的にやられてしまう。心当たりがあるんじゃなくって?」
「ああ、今まで何とかやって来たけど俺が苦戦する相手はいつもスピードが速い奴ばかりだ」
岩谷は悔しそうな表情で言う。
「うんうん、人によって差はあるけどとりあえず持続時間を倍の十分に伸ばそう!」
「え! いきなり倍かよ」
「でもその辺の大型キングバック使いでも十分以上は当たり前よ」
「そ、そんなに、ちなみにカレンは……」
「一時間よ」
「お、俺の十二倍……」
「私は大型キングバックの中では少し小柄だから、持続時間が長いの、だからあんまり参考にならないわよ」
「大きさで変わるもんのか?」
「ええ、基本的に大型タイプはパワーや耐久が小型タイプより、高いけどその代わり、遅くそしてエネルギー消費が激しいわ。大型の中でも大きければ大きいほど動かすのに必要なエネルギーは大きい。あなたのキングバックは平均より大きいからかなり大変ね」
「マジかよ」
「でもある程度長くしないとこの先キツイわ。きっと敵と連戦になるかもしれないから」
「なるほど」
「あと大型は短期決戦でかつなるべくダメージを受けないことが重要よ」
「ダメージも抑えないといけないのか?」
「大型は小型より、硬いけど、一度破壊されると、修復に時間がかかるの。全壊しても小型なら半日から一日で自然修復できるけど、大型なら三日以上かかる、だから少しの損傷でも一回の戦闘中に治ることないと考えたほうがいいわ」
「わかった、とにかく色々頑張ればいいんだな」
「……そうね、あとあなたのキングバックの脱皮について詳しくなっていたほうがいいと思うの」
「確かに、俺もよく仕様が分かってないんだよなぁ」
「そこについても解明していかないとね」
ーー他にスティーブに聞いた不可解なことも多いけど、今は現実的なとこから攻めないとね。
それから、俺はカレンによる訓練を丸一日行った。
「はあはあ、こんなに疲れたの初めてだ」
岩谷は仰向けに大の字に寝転がっており、その横で、カレンは軽く地面に座っている。
「今日一日やったからってすぐ成果が出るわけじゃないと思うけど、でも脱皮をすると持続時間が伸びることが分かったのはかなりの収穫ね」
「ああ、そうだな。ところでこの後どうするんだ?」
「もう遅いし私はホテルに戻るかな」
「そうか、だったらちょっとここで待っててくれないか?」
「? 別にいいけど……」
「じゃあ、ちょっと行ってくる!」
「あ、ちょっと、もう何しに行くのか先に言いなさいよね」
十分後岩谷が戻ってきた。
「ごめん、おまたせ」
すると岩谷はカレンにクレープによく似た焼き菓子を手渡した。
「……これ私好きなのよね。ありがと」
「そうか、そいつは良かった(よし、アレンに事前に聞いてて良かった)」
そして二人は互いのことを語り合った。
その後二人はホテルに戻り、互いの部屋に戻る。
「うん、カレンがどんな奴か知ることが出来たな。ドラゴンのことに、アレンのこと、ドラゴン、アレン、ドラゴン……ていうかドラゴンとアレンの話しかしてねえ! でも俺もスティーブのことしか話してないかも、まあ、それだけ大切な存在がいるってことだな」
こうして俺はカレンと共に十日に渡って訓練を続けた。
その間に面倒くさい出来事があったが、それはまたの機会にお話ししよう。
このたびはキングバックを読んでいただきありがとうございます。
ブックマーク、評価、感想などよろしくお願いいたします。




