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キングバック   作者: 君子な在る虎
森林浴 デットチェイサー編 ~森の中を探検しよう! 命は保証しないけど~
33/205

それぞれの思いPart3

これは分割編集版です。

表現が多少変化していますが内容に変更はありません。

 キングバック11話「それぞれの思い」Part3



 街に侵入した二人の男の片方は赤や黄色などの派手な色の服を着ており、目元から頬にかけて赤いダイヤのペイントをしていた。

 そしてもう片方の男は2メートル近い高身長で派手な男とは対照的に灰色のコートを羽織り、さらに帽子を深く被っていて目元が隠されていた。


「ねえ! フィーこの町いいねえ、賑やかで実にいい」

 派手な男はフィーと呼ばれる長身の男に大きい声で話しかけた。


「うるさい、ロー、俺が興味あるのは岩谷と任務だけだ」

「えー別に今日じゃなくてもいいじゃん!今日はここで泊まって明日探そうよ」

「ロー、俺はこんな人がいっぱいいる所は早く出たい」


「えーせっかく来たのにつれないなあ」

「お前よく敵国で遊んでいられるな」


「でもでもここ他の国よりは治安よさそうだよ」

「はあ、俺たち、いやこの国にあまり時間がないことは知ってるだろ」


「でも、今日明日の話じゃないでしょ」

「もういい、俺一人でやる」


「わかったわかった、今日やればいいんでしょ、ならこうしよう!」

 ローと呼ばれる派手な男は怪しく笑った。

 フィーと呼ばれる男はゾクッとする。


「おい、ロー何をするつもりだ!」

 ローは自分のキングバック出した。

 そのキングバックは全身刃物だらけで、それだけでなく両手も扇形の刃で、同様の刃が両肩に付いており、足は針のように鋭く細かった。


「こいつで呼べば嫌でも来るでしょ。ねえそこのお姉さん今だけ僕たちの人質になってね」

 ローは近くにいた女性を捕まえ自分のキングバックの手である扇形の刃を女性の首元に突き立てた。


「きゃあ!」

「なんだなんだ」

 周りの人は驚き混乱し、騒がしくなった。



「ああ、うるさいなあ! 僕の相棒はうるさいのが嫌いなんだ。静かにしないと先に君たちの首をちょんぱしちゃうよ」

 ローは笑顔で言った。この笑顔は恐怖を呼び町の人々は一瞬で沈黙した。


「ちっ、事を荒立てよって」

 フィーは頭を抱える。


「この方が早いじゃん。ねえこの中にスティーブと岩谷って奴を知ってる人いる?」

 町の人々はざわざわと話した。


「スティーブさんを呼ぶか」

「いや、敵の言うことに従うのか」

 町の人たちはみんな小声で相談し始めた、これに笑顔だったローの目が曇っていった。


「あー、僕の話聞いてた? 僕は知ってる奴がいるかって聞いたんだけど。それにイエスかノーかどっちかで答えろよ。関係ないことぐちゃぐちゃ言ってると、この町を赤で染めるぞ……僕、赤が好きなんだよね、うーんそれもいいかも」

 ローは再び満面の笑顔になった。


 みんなこの笑顔によって静かになったのちに一人若い女性が手を挙げた。


「そこの君、しゃべってどーぞ」

「わ、私、その二人知ってます」


「そう、だったら今すぐ呼んで来て」

「は、はい」


「あ、そのまま逃げたら、ここにいるやつ全員殺すから」

「わ、わかりました」

 若い女性は走ってその場を去っていった。


「ふう、これで絶対来るでしょ」

 ローはフィーに笑顔で振り向く。


「お前バカか、これだからお前と組みたくなかったんだ」

「えー僕はフィーじゃないといやだなぁ」

「……その心は?」


「だってフィーじゃなかったら、僕が好き放題出来ないじゃん」

 ローはニッコリ笑うとフィーは帽子をさらに深く被って言う。


「ストレスで禿げそうだ」

「帽子被ってるから問題ないよぉ」


「だまれ、殺すぞ」

「怖いなぁ」


「町の人間を見ろ、お前の方が十分怖いみたいだぞ」

「そう? こんなに笑顔なのに怖いわけないよお」


「……はあ、疲れた」




 たまたま、近くにいた岩谷はスティーブよりも速く現場に到着していた。


「おい、お前らここで何してんだ! おらぁ」

 岩谷は怒りが頂点に来ているようだった。


「うーんどっち?」

 ローは首を傾げる。


「うるさいから、岩谷だ」

「へーやったね、フィーの対象じゃん」


「だが、スティーブがまだだ、それまでは人質を解放するな」

「そうだね、まだかなぁ」


「おい、お前らは誰だ。俺の質問に答えろ!」


「えー、どうする?」

「スティーブが来てからだ、じゃないと二度手間だ」

「オッケーってことで岩谷君スティーブが来るまで待機でお願いしまーす」


「は、ふざけんな!」


「うるさい、静かにしろ! 俺はうるさいのが嫌いなんだ。それともここで俺と殺り合うか?」

 フィーは町の人たちの方を指さす。


「く、(早く来てくれスティーブ)」

 岩谷は悔しように黙る。



 五分後スティーブは遅れて現場にやって来た。



「こ、これは一体」

「やあやあ、君がスティーブだね、待ちくたびれたよ、えーとね、それでね、まず僕たちはね、えーっと……」

 そのときフィーがローの会話を遮った。


「待て、俺が話す」

「えー僕が話した方が絶対面白いのにぃ」


「面白くしてどうする! お前に任せると色々ややこしくなる。あともう必要ないから人質を解放しろ」

「はーい、わかりましたぁ」

 ローは自分のキングバックをひっこめた。


 解放された女性はローから離れ、町の人たちのもとに逃げて行った。


「いや、失礼私の相棒は少々おつむがあれでして、本来こんな手荒な形でお会いするつもりはなかったのですよ、ミスタースティーブ」

 フィーはスティーブ深くお辞儀をする。


「お前たちは何者だ」

「我々は鋼の国の者です。今回はある目的のためここにやって来ました」


「その目的とは?」

「それは、スティーブと岩谷の両名の実力を見てくること、つまり品定めです」


「品定めだと? どういう意味だ、お前ら」


「我が国のリーダーはあなた方に非常に興味をもっていられる。私たちはリーダーにある命令を受けています。それはスティーブと岩谷を本気で殺しにいくこと、そして私たちの両方が負けを認めた場合、あなた方両名を客人として、鋼の国に招待するように言われております」

 フィーが言い終わるとスティーブは少し考え込む口を開く。


「なるほど、お前たちの最終目的はだいたいわかった。つまり俺たちを同盟に誘いたい、だが弱い奴は同盟にいらないから、そのまま殺せってことだな」


「おっしゃる通りです」

「おいおい、こんな奴ら仲間にするって言うんじゃないだろうな」

 岩谷は嫌そうな顔で舌を出す。


「どちらにせよ、向こうはこちらに主導権を渡したくないらしい。なら、お前たちを倒して、対等ということを示そう。まずは話はそれからだ」

「まあ、とりあえずこいつらをぶっ飛ばせばいいことは確定だな」


「それでは覚悟が決まったようなので、岩谷殿はこちらへ私は大型タイプなので」

 フィーは手で町の外を指した。


「どこに連れていく気だよ?」

「町の外だよ。それとも町の中で戦うつもりなのか?」

「ちっわかったよ行こう」


 ローはスティーブに向けて大きく手を振った。


「じゃあ、スティーブは僕とだね」

「そのようだ」

「うふふ、僕本気で殺しに行くから、死なないでね。僕君たちには是非仲間になって欲しいんだ」

「……そうか、じゃあ俺たちも町の外に行こうか」



 鋼の国から来た二人の男、二人を倒すことが鋼の国との同盟条件だと言う。突然の出来事に岩谷とスティーブは今後これをどう判断するのか?


このたびはキングバックを読んでいただきありがとうございます。

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