プロローグ-2「自分のこと普通って言う奴ほどヤバイ」
主人公岩谷治がどんな人物かが分かる内容です
プロローグ「自分のこと普通って言う奴ほどヤバイ」
ある青年は言った。
「普通とはその者にとってなんの変哲もない、日々の行動の全てであると」
偏屈な青年は言った
「他者にとって普通出来ないことを、さも当然の如くやってのけ、他者に自慢しない。これが日々の行動である者にこそ尊敬に値すると」
岩谷治と言う青年は言った。
「俺はいたって普通の高校生であると」
俺は岩谷治、いたって普通の高校生だ。
目つきは悪いが、髪を染めたりなど周りと違う所は何一つない。
目も髪も黒一色の平凡日本人。それが俺だ。
部活には入っていないが、代わりに毎日身体を鍛えている。
当たり前に毎日学校に行き、勉学に友情など他から見れば、面白みのない人間だと自分でさえ思っている。
そんな俺でも、一貫した考えはある。
もちろん誰にでもそういった考えはあるだろう、ゆえに俺は普通なのだが、そんな俺のもっとも大事にしている考えとは、「尊敬」だ。
「尊敬」これを基準に俺は物事を考えている。
俺の友達には何かしら尊敬できる人しかいない。そして尊敬できない人間には興味がない。
だから、尊敬できない先生の授業には出席しない、又は話を聞かないことにしている。もちろん赤点を取るようなヘマはしない。
だが、そんな普通の俺は先生によって評価が分かれる生徒らしい。
最近まで何故そんなことになっているか理解出来なかったが、やっと原因が分かった。
冷静になって考えてみると分かることだが、どんな人物でも少なからず偏見をもって他人を見ている。
言い換えると常に他人を見る目には必ず色眼鏡がかかっている。
「真面目そうな外見だから優等生だろう」「悪そうな見た目だから何かしでかすに違いない」など、人は常に勝手な理想、妄想を他人に押し付けがちである。
つまり先生ごとに評価が分かれることは必然に起こることであり、俺は全く気にしていない。
もしあなたも誰かから嫌われていたりしても気にすることはないと俺は思う。
なぜなら、そういったものは全て、人間ごとの勝手な妄想による誤差に過ぎないのだから。
これまで長く話を続けてきたが、全てをまとめると、俺は平凡な普通の人間だということだ。
そんな普通な俺だが、今現在牢屋の中である。
三日も牢生活を過ごしている。
いや、俺は別に犯罪はしてないぞ!
普通な俺が犯罪なんてしないしない。
ていうかここ日本じゃないし。
地球ですらないし。
簡単に言うと、ここは俺たちの住む地球が生まれる前の世界らしい。まあ、異世界みたいなもんだ。
こっちの世界に大きな変化があると地球にも影響が出るから、そのために俺はこんなところに来てしまった。
はあ、あの時ローキットの話なんか聞いたからこうなっちまったんだ。
このたびはキングバックを読んでいただきありがとうございます。
これは以前あげていたプロローグを再編集したものです。
なので、もう少しプロローグが続きます。是非続きも読んで下さい。
また、ブックマーク、評価、感想などもよろしくお願いします。