乱雑に倒れる木Part2
これは分割編集版です。
多少表現が変化していますが内容に差はありません。
乱雑に倒れる木Part2
そして俺たちはカルザの指定した場所まで足を運んだ。
そこには指定され注意深く見ないと気づかないような場所に階段があった。
「こんなとこに下に降りる階段があったなんてな」
「いろんな建物の死角になっているな、隠れるには打ってつけだ」
「なら、なおさらいる可能性があるな。行ってみようぜ」
「ああ、そうだな」
そして俺たちは階段を下り、薄暗い通路を通り突き当りの扉の前まで来た。
その扉の前には、フードを被り、目にクマがある男がいた。
「お二人さん招待状はあるか?」
「ある、カルザからだ」
「あー、あのカマか、出せ確認する」
俺たちは男に招待状を渡したが、男は招待状の中を見た男は見る見るうちに真っ青になっていった。
「お前ら国のトップがなんでこんなとこに来やがったんだ。カルザの野郎売りやがったな!」
「おいおい、俺たちは別に荒らしに来たわけじゃねえよ」
「そんなの信じられるか、バルター様、お逃げください!」
するとドアが開き、白髪の長髪で後ろ髪をまとめ、黄色い目を持ち、耳に三日月のイヤリングをした男が出て来た。
「ゼラ、こいつらふたり相手に逃げるのは恐らく無理だ。俺もお前もそんなに強くないだろ」
「で、ですが」
「立場なんてここでは関係ない、情報を得たいのなら等しくお客様さ、どうぞ部屋に入ってきなよ」
「ああ、お邪魔します」
部屋は俺たちが入っただけで、かなり窮屈に感じるほど狭く、天井まで届くたくさんの本棚に囲まれていた。
そしてその本棚全てにぎっしりと本が入っており、その本棚の存在がより圧迫感を助長させ、とてつもなく狭い空間に感じさせる。
「こんなにたくさんの本が、これはすごいな」
「ははは、知識をつけるのが趣味でね、ついには、それを職業にしてしまうほどさ。で、要件は何かな、情報かな、それとも本当に荒らしに来たのかな。もしそうならそんなには強いくない私は全力で抵抗するけどどう?」
バルターは至って冷静だ。
「いやいや、そんなつもりはない。ただ聞きたいことがあるだけだ。なあスティーブ」
「ああ、いくつか質問がある、いいか?」
「もちろん、それが職業だからね」
「まず、クラスチェについて知らないか?」
「ああ、あの花屋の子ね、それがどうかしたの?」
「奴は先日俺たちの後をつけて来たんだ、それで捕まえたら、奴の家から色々見つかってきてな」
「その情報があんたから漏洩した可能性が高いと判断し、確認に来た」
「……これ以上情報が漏れないように私を消しに来たのかい?」
バルターはわざとらしく手のひら見せるように上げる。
「初めに言っておくが、情報が洩れるのは国の状況的に仕方ないとは言える。だから一概にお前を一方的に攻められないな」
スティーブはあくまでバルターを利用するつもりだ。
「……なるほどね、でも私が彼に情報を売ったのは事実だよ」
「そうか、やはりな。本来ならここで切ってもいい立場に俺たちはある。しかしお前は情報屋として優秀だ。だから代わりにお前の情報が欲しい」
「私たちのような存在との付き合い方を理解しているね、いいよ、出来る限りの情報を提供しよう」
バルターは不敵に微笑む。
「まず、このセンドウの北にある森について持ってる情報全てをくれ、そして木と砂と月の国の侵入経路を教えろ」
「北の森については知っている情報全て話そう。しかし砂の国は砂嵐がきつくて侵入経路はわからない。多少マシなところくらいしか教えられないな、月の国はそもそもどこに国があるのか全くつかめていない。木の国は教えよう。これでいいかな?」
「ああ、それで大丈夫だ」
そして俺たちは、バルターから情報の入った封筒を貰った。
「それじゃあまた、ごひいきに。おふたりさん」
「そうだな、またいつか近いうちに会おう」
俺たちはその後封筒の中を確認し、今一番の問題たる、センドウの北にある謎の森の調査に乗り出ることにした。
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