眼鏡キャラはいじられる宿命
ザキュナの元に向かおうとする岩谷たちの前にジューノが立ちはだかる。
キングバック92話「眼鏡キャラはいじられる宿命」
「私はジューノ・セトリ、アルファラス様の忠実な部下であり、補佐官よ」
ジューノは自身満々でニタァっと笑うと、組んだ腕を上げ胸が押し上げる。
「……で、その眼鏡補佐官がいったい何の御用で?」
「今、私、自分の名前言ったわよね⁉ わざとでしょ、絶対わざとでしょ!」
眼鏡補佐官は組んだ腕を解除し、岩谷を指さし怒っている。
「おっと、それはすまなかった、そんなに気にしていたとは……うん、それでは改めよう、眼鏡ジューノ」
「そっちじゃねえよ! なんで、補佐官の方を取った、お前!」
「えぇ⁉ 眼鏡をかけて補佐官なんて、堅苦しそうだからせめて補佐官をとってあげたのに」
岩谷は白々しい態度で言う。
「補佐官はいいんだよ! 気に入ってるから、眼鏡の方を取れよ!!」
「眼鏡は無理だろ」
「なんで無理なんだよ! 簡単だろ!」
「そうか、分かった」
そう言うと、岩谷は眼鏡ジューノに近づく。
「え? な、何?」
すると岩谷は素早く、瞬きする暇のないほどの早業で、眼鏡ジューノの眼鏡を取り去る。
「よし! これでいいんだね、ジューノ」
岩谷は取り去った眼鏡に向かって語りかける。
「よしじゃねぇ!!」
眼鏡を取られた女性は渾身のアッパーカットを岩谷決める。
「ぐふぉおおお!!」
岩谷は吹っ飛んでいき、手にした眼鏡を手放してしまう。
空中で眼鏡を回収した女性は眼鏡をかけ直す。
「はぁはぁ、いったいさっきからいつまで茶番劇をやるつもりよ、作者文字数を稼いでるんじゃないの? あとさっきから、ナレーション! 私の名前を呼ぶときちょくちょく呼び名を変えてんじゃないわよ! 地味に腹立つのよ!」
……め、ジューノはプンプン怒っている。
「ごめんね、ジューノこの人デリカシーに欠けるところがあるから」
ウィルメリアはジューノに謝る。
「はっはっは、すまん。それじゃあジューノ本題といこうか、この壁はなんだ?」
「……それは私の能力よ、今、あなたたちは私のキングバック、バリアドームに囲まれているのよ」
「ん? バトルドーム?」
「え? 何それ、バリアドームよ」
「いや、知らないのならいい、それで何をしたジューノ?」
「ええ、あなたたちはこのバリアーで出来たドームに囲まれた、このバリアーは私が許可した者した侵入できない。そして、このバリアーは破壊することは不可能。解除したければ、私を倒すことね」
「攻略法を教えていいのか? こっちの方が人数は多いぜ」
「どこを見て言っているの? こっちはもう揃っているわよ」
岩谷たちはバリアーの外を見ると、たくさんのウォーターナイトが待ち構えている。
「やばっ!」
「あはは、あなたたち入って来なさい」
ウォーターナイトがたちがバリアー内に次々侵入し、ジューノの元に集結する。ざっと50人近くのウォーターナイトがいる。
「こいつは多いな」
「あはは、私の部下やザキュナの部下をここに集結させたからねぇ」
「そうか、全員集めたのか? ジューノ」
「……さっきから、私の名前の上に眼鏡って文字載せてるの分かってんだからね」
「oh」
「それで? 何?」
「そうそう、ここに全員集めたのかって話だ」
「そうね、ほとんどここにいるわ」
「へへ、そうかよ」
岩谷はニヤッと笑う。
「え? 何いきなり笑ってんの? キモ」
「う、それはシンプルに結構効く」
岩谷はうろたえる。
「頑張って耐えて! 致命傷じゃないわ!」
岩谷の肩をウィルメリアが支える。
「ああ、ありがとうウィルメリア。つまりだジューノ、誰かがこのバリアーを抜けて、ザキュナの元に向かったとしてもそれを邪魔する者はいないわけだな?」
「はぁ? 何を言って?」
「はっはっは、この俺岩谷治、ぶっ壊すのは得意科目だ!!」
すると、岩谷はクリサリスストーンズを出現させる。
「いや、破壊は不可能だって」
「やっちまえ!」
クリサリスストーンズは大きく振りかぶり、近くのバリアーにパンチする。
凄まじい轟音が鳴り響く。
「わぁ⁉ なになに、凄い音」
ジューノは突然の出来事で驚きを隠せない。
「もういっちょ!」
クリサリスストーンズはもう一度バリアーを殴りつける。
なんと二発目のパンチでバリアーにヒビが入る。
「え⁉ ウソウソ、私のバリアーにヒビが入るなんて! まさか、本当に壊れないよね⁉」
「いいや、やる。壊せ!」
クリサリスストーンズは振りかぶり、力を溜め、強力な右ストレートをヒビの入った面に叩き込む。
ヒビは粉々に砕け散り、バリアーに穴が開く。
「ギャー、やりやがったこいつ⁉ は、早く修復しろ! バリアドーム!」
クリサリスストーンズはバリアーに穴を開けたが、すぐに修復が始まり、せっかく開けた穴は次第に小さくなっていく。
「ゼドォ、ノレドォ! クリサリスストーンズの手の上に乗れ!」
「分かった!」
「ああ!」
ゼドとノレドは素早く、クリサリスストーンズの手の平の上に乗る。
「ケジメはつけてくる!」
「私も付いてます」
「二人とも、好きに暴れてこい、どうせ、俺たちのバトルは尺の都合上カットされるんだからなぁ!!」
岩谷はそう言い終わるとクリサリスストーンズは軽く、穴に目掛けて二人を投げる。
そして二人は無事バリアーの外に飛んで行き、その後すぐにバリアーに空いた穴は塞がる。
「く、やってくれたわね」
ジューノは顔をしかめる。
「はは、あんたとしちゃあ、俺たちを足止めするつもりだったか知らねえが、逆だ。今、この場で、お前たちは俺たちに足止めされるんだよ!」
岩谷はいい顔で叫ぶ。
「ああ、私の能力、入るの簡単だけど、能力を解除しない限り出られないんだったぁぁぁ!!」
ジューノは頭を抱える。
「……バカじゃん」
「バカって何よぉ⁉ 意味わからないんですけどぉ!」
「おっと、詳しくは眼鏡キャラなのに、バカは残念だなってことだ」
「眼鏡掛けてるからって頭いいと思うなよバーカ、バーカ!」
ジューノは舌を出す。
「これ以上は止めておけ、ネタキャラ化が進むぞ」
「む、それは確かに、ていうか、こっちは50、そっちは5、圧倒的にこっちが有利じゃん♪」
ジューノは余裕の表情で腕を組む。
「……一人で10人くらい倒せばいけるか?」
岩谷は目をつぶって考えたような顔をする。
「何単純に5で割ってるんですの⁉ 私は弱いんですのよ! あんたのノルマは20ですの!」
エルフェは岩谷の肩を掴んで振り回す。
「うぇ、マジか。まあ、仕方ねえか、めんどくせぇしとりあえず全員かかって来な! お前らは洩れた奴を頼むわ」
岩谷は笑顔で親指を立てる。
「うんうん、男はそれくらいやって当然ですの」
「えぇ、そこはせめてカッコいいとか頼りになるとか言ってくれよぉ」
「嫌ですの、岩谷は調子に乗らせるといけないんですのよ」
「はぁ、もうこれで今回のパート、俺の出番終わりかぁ、なんか締まらないなぁ」
岩谷はため息をつく。
このたびはキングバックを読んでいただきありがとうございます。
次回はザキュナ視点の回になります。さらに次々回からはザキュナ戦が始まります。おたのしみに!
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