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キングバック   作者: 君子な在る虎
醜美鎖国水都 アルファラス ~ハーレム世界の反逆者たち~[Part4.反転少女リリナ&精密狙撃手ルペル]
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誰もが望まないシナリオ

リリナは撃たれた……

 キングバック82話「誰もが望まないシナリオ」


 

 ルペルはただひたすらに建物の屋上を行き来して、リリナを探していた。


「クソクソ、どこだ? さっきの声の場所的にリリナはこの辺のはずだ」


 そのとき、ルペルはリリナを抱きしめる岩谷を発見する。


「岩谷ぃ! 貴様! そこにいたのか!! リリナから離れろ!」


 ルペルは自身のキングバック、R・ショットを出現させ、R・ショットはライフルを構えると岩谷を撃つ。


 しかし、R・ショットが撃った弾は岩谷に当たることはなかった。

 なぜならリリナが岩谷を突き飛ばしたからだ。


 そして代わりにその弾はリリナの腹部に命中する。

 リリナの服が赤く染まりその場に倒れるまでをその目で確認してしまう。


「な⁉ あ、あああ、そ、そんな、そんなつもりは、う、嘘だ。なんでこんなことに……」


 ルペルは首を何度も横に振り、大きく動揺する。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 リリナはルペルの弾を腹に受け倒れる。


「おい!! リリナァ!!」


 倒れたリリナの服がどんどん血に染まっていく。

 岩谷は血で汚れることを構うことなくリリナを抱きかかえる。


「う、嘘、だろ、おい! い、今、止血してやるから、待ってろ!」


 岩谷は自分の服を破り、その布でリリナの腹をくくるが血が止まるわけもなくどんどん血に染まっていく。


「止まれ、止まれ、なんでだ⁉ なんで止まんねぇんだよ!」


 しかしリリナは優しい顔をすると、岩谷の頬を触れる。


「あ゛りがとう。さいご、に、あな、た、に会えて、よかった」


「おい、やめろ、そんなこと言うな! まだまだ生きたいんだろ! 普通の女の子みたいに、遊んで、おしゃれして、恋をするんだろ! 認めるな! 頼む、死を認めないでくれ……」

 岩谷は涙を浮かべ、リリナの服を強く握りしめる。



 リリナは薄くなる意識の中で涙をボロボロと流す岩谷を見る。


 ーーああ、満足よ、普通の女の子らしいこと、全然出来なかったけど……


 最後に私を受け入れてくれる人に会えて、良かった。


 私のために涙を流してくれる人に会えて、良かった。


 ごめんね、治お兄ちゃん。


 やっぱり私はそっちには行けない。


 そっちに行くには私は人を殺し過ぎた。


 だから、こんな私でも最後にあなたに会えて良かった。


 ありがとう。治お兄ちゃん。



 意識を失い、この世にさよならをしようとしたリリナの前に矢印のラインが白いロキが現れる。

 そしてロキは手を差し伸べる。


 ーーロキ……一緒に行ってくれるのね。


 リリナはロキの手を取ると、手をつなぎ、ここではない何処かに行ってしまった。

 


 リリナの鼓動が止まる。


「クソ、クソ、くそぉ! せっかく、ここまで、来たのに、全然救えてないじゃないかぁああああ!」


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「嘘だ、嘘だ、わ、私が殺ってしまった、これは罰か、今まで、たくさん殺して来たから、何も守れやしないのか、この私の手では……」


 ルペルは放心状態で尻もちを着く。

 そのとき、ルペルの背後で物音がした。


「だ、誰だ⁉」


 ルペルの背後には足から血を流すスティーブが立っていた。


「クソクソクソクソクソ、くそぉ!!! お前たちがいなければぁああああ!」


 R・ショットはライフルを構える。


「……それは随分と都合がよすぎやしないか?」


 R・ショットが撃った弾をサーセイバーは軽く弾くと、素早くR・ショットに接近し、ライフルを両断する。


「あ、ああ、こ、こんなはずでは……」

 ルペルはその場に泣き崩れる。

 もう戦意はない。


 スティーブは青い空を見上げる。


「……こんな、地は赤く塗れているのに、空は青いな。アルファラスよ、これは貴様が望んだ結末か? いや、そんなわけはないか……誰もが望まないシナリオだ……」


 スティーブはそう呟くと、立つことが辛くなり、その場に座り込む。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 王の間にて


「クソが!!」


 アルファラスは手にした美しい装飾を施されたガラスのコップを地面に叩きつける。

 叩きつけられたガラスのコップは粉々に割れる。

 割れた破片の一つがアルファラスの頬に掠り、血が流れ始める。


「あ、アルファラス様!」

 ジューノが血が流れる頬を拭く。拭いた先から傷口が治っていく。

 

「リリナが死んだ、ちっ、ここで死ぬ予定ではない!」


 ーー腹が立つ、しかし、リリナが死んだことよりも、最後にリリナが幸福感を感じて死んだことの方がより腹が立つ。


 アルファラスは歯を食いしばり、口から血を流し、眉間にしわを寄せる。


 ーー岩谷治、何があっても貴様だけは殺す



このたびはキングバックを読んでいただきありがとうございます。

今回はリリナが死んだ回でした。正直個人的には殺したくはなかったのですが、キャラの設定などを私が考え、後は彼らの自身に物語を任せていたら死んでしまいました。

いつか、リリナが普通の女の子として生きる世界線を書いてみたいものです。


いつも読んでくださる皆様にお願いがあります。

ブックマーク、評価、感想などよろしくお願いいたします。

作者のやる気が上がり、クオリティがアップすること間違いなしです。

Twitterでは作品に関する情報を提供するかもしれません。

作者名で検索すると出ると思います。

どちらにせよ、次回もお会いできるのを楽しみにしております。

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