狙撃手
狙撃手からの襲撃を受けた岩谷たち、息つく暇もなく岩谷たちは戦いの場に駆り出される。
キングバック77話「狙撃手」
「大丈夫か⁉ ゼド!」
「ああ、助かったスティーブ、あんたが気付かなかったら、俺の脳天に当たっていた」
岩谷はコッソリ割れた窓から外を見る。
すると、また、小さく光る。
「やべっ⁉」
岩谷はすぐに顔を引っ込めると、さっきまで顔があった場所を再び何かが高速で通り抜ける。
「窓には近づくな! 狙撃されるぞ!」
「ああ、今身をもって知ったよ」
「思ったよりも追手が来るのが速いな」
「どうする? スティーブ?」
「狙撃手が一人で行動するとは考えにくい。放っておいたら他の奴がやって来るかもしれない。なら、先にこちらから行って倒す」
「よし、俺も行く」
「ダメだ、治は今能力を使えないだろ? 危険すぎる」
「いや、スティーブ一人で動くと、いい狙いの的だ。別々に行動することで狙撃手の狙いを分けることが出来る」
「……言っても聞かなさそうだな、分かった。だが、無理はするな」
「オッケー」
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岩谷とスティーブは家の戸の前に立つ
「準備はいいか?」
「ああ、いつでも行けるぜ」
「3・2・1、ゴー!」
岩谷とスティーブは勢いよく戸を開けると、二手に分かれて狙撃手の方に向かって走って行く。
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ゼドの家より少し離れた4階建ての屋上
「……二人が家から出て来たな、どっちも対象だ」
「先にスティーブでしょ、岩谷は能力使えないしスルーでいいんじゃない?」
「同感だ」
「ああそれと、スティーブは殺しちゃダメよ、私が殺るんだから!」
「ハイハイ、分かりましたよ」
「分かればよろしい。じゃあ行ってくるねー」
そう言うと、リリナは4階建ての屋上から飛び降りる。
「元気な子だ。どんな教育を受ければあんな感じになるんだろうか?」
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スティーブは走る。
狙撃手まで走る。
岩谷も狙撃手まで向かっているが狙撃手は岩谷を狙うことなく、ただひたすらにスティーブを狙う。
「クソ、俺をスルーしやがって、向こうも分かってんな、俺が能力を使えないこと、スティーブなら大丈夫だと思うが」
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何度も高速の弾がスティーブを襲うが、サーセイバーはその弾を難なくはじき返す。
「速いが、この程度、サーセイバーにとっては朝起きて歯を磨くくらいの日常行為だ」
「だが、おかしい。向こうは一人ではないはずだ。そろそろ誰か襲って来ても不思議ではないが」
スティーブはそう思いつつもどんどん先に進むが一向に敵らしき人物は出てこない。
「やはり何かがおかしい。敵が出て来ないのもそうだが、向こうの狙撃手が撃って来る弾にいまいち殺意が足りない。弾に殺意を乗せないのはいい狙撃手なのかも知れないが、これは明らかに手を抜いている、そんな気がする」
スティーブは警戒しながら先を進んでいると突然脇道から見知らぬ少女が姿を現す。
一瞬、敵が出て来たのかとスティーブは驚いたが、そんなはずはないと思い直す。
その時、見計らったかのように弾は少女狙う。
「間に合え!」
少女に向かって放たれた弾をサーセイバーで咄嗟に防ぐスティーブ。
しかし、咄嗟の出来事だったためか、弾を叩き落とすことが出来ず、はじかれた弾は回転し、スティーブの左肩を掠る。
「ぐっ、この程度」
「きゃあ! なに⁉ 一体なに⁉」
少女は驚き怯えた様子でその場に尻もちをつく。
だが、狙撃手は容赦なく銃弾を浴びせる。
次々と飛んでくる弾をサーセイバーは高速で捌く。
「急に本気を出して来たな! 初めから一般人を巻き込むことが目的だったってわけか! おい、君、大丈夫か!」
「は、はい、一体何なんですか? これぇ⁉」
「すまない、俺の戦いに巻き込んで君を巻き込んでしまった。絶対君を守るから、安心して欲しい」
「は、はい(フフフ、あなたはいい人ですね、でもこの国ではそれは命取り、このまま背中から刺し殺してやる)」
少女、リリナは不敵に笑う。
すると、スティーブは突然振り返り、リリナは咄嗟に怯えた表情に戻す。
「君! 歩けるか?」
「え⁉ いやその」
「時間がない、失礼!」
そう言うとスティーブは少女を腹から抱きかかえる。
「きゃあ! な、何をするんですか⁉」
「失礼と言った。今はいちいち返答を聞いている暇はない」
スティーブはそのままリリナを抱えたまま走り出す。
「じゃあ、歩けるか? なんて聞くんじゃありません!」
次々飛んでくる弾をサーセイバーは切り落としながら、スティーブは少女が出て来た脇道まで走る。
「きゃあああぁああ!(ヤバイ、ヤバイ、ちょっとルペルお姉さん⁉ 撃ち過ぎよ! ここに私がいるんですわよ!)」
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一方ルペルは
「クソ、全然当たんねぇ! ここまで防がれると流石に狙撃手としてのプライドが許さん、絶対当てる!」
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そしてスティーブ何とか無傷でリリナが出て来た脇道に逃げ込み。
狙撃手の射程外になる。
「ふぅ、ここまでくれば大丈夫だ」
スティーブは建物の影から狙撃手の方を見ており、リリナに背中を見せ、油断しきっている。
「(ふふ、ちょっと予定とは違うけど、いいわ、まずここで一人仕留める!)」
リリナは自分のキングバックを出す。
この度はキングバックを読んでいただきありがとうございます。
次回はリリナ対スティーブ戦になります。お楽しみに!
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