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異世界に風営法はありません!  作者: とろとろ湯豆腐
2章 べオグラート炎上
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漆黒の牙

「おい小僧!?掃除が終わったら酒屋に行って今晩のワインを3本貰って来い」


 オーナーが今晩の接待用のワインを酒場に取りに行くよう命令してくる。


「3本ですね……わかりました、掃除終わったらすぐ行って来ます。」


 は〜皆さんあれからあっと言う間に3年が立ちました……

 私は3年たったと言うのに、いまだにこの娼館【華の園(はなのえん)】で雑用をしています。

 けどあれから日常は少しだけ変化しました……まずは朝起きて朝食の支度を手伝います、朝食が出来たら姉さん方を起こし最後にオーナーを起こします。

 起こしたら朝食を食べた後に客間と入り口、あとカウンターの掃除をして、最後にお客様が帰ってたら姉さん方の部屋の掃除をします。


 掃除が終わったら〜ある時はお使いをして、残った時間で酒場のナナシさんに剣術の訓練をして貰ってます!

 まぁ〜〜この世界には勇者と魔王がいるので、何かあった時の為に武術の嗜みは必須ですかね♪


 ただ色々と生活していく上でルールも増えました!

 まずはめんどくさい事に、オーナーを起こす時は部屋の扉に木板が吊り下がってる場合はノックのみ……それ以外なら扉を開けて2時までには絶対に起こします。


 基本お店の営業は夜なので支度をしとかないと色々と非常に不味いです!!

 私がいる雑用をこなしてる、娼館【華の園】は、ここべオグラートでもかなり有名なお店で、結構な頻度でお貴族様や〜たまに王族の方も来られる為……マジで絶対に粗相をしては行けないのです!!


 粗相しようもんなら、無礼討ちで首と胴体がおさらばする事にもなりかねません!!

 まぁ……女性にとっては他のお店より、身請けのチャンスがかなり多くある為……この街で働く娼婦にとっては、叶うなら所属したい一番の老舗ではあるんだが。


 これは昔と今も変わらず、太客が多くいる店で働きたいと思うのは……どうやらどの世界や時代でも一緒の様だ。

 ただクソ豚の個人的趣向が、街で働く女性陣の中でかなり噂になってる為……どうしても一線級の女性が集まりずらく、客足が遠のき負の連鎖に陥っている。


 本当にバカだよねぇ〜♪

 飲み系は色恋あるけどお風になったら竿管ですし、拗れる〜捩れる〜中には刺される(笑)


「さて掃除も終わったし、お使いに行くか♪」


 こうね意気揚々と掃除を完了したのはいいんだが結構辛い。

 こぉ〜なんと言うか最近の悩みと言うか、正直に言えばまだこの生活に慣れない。


 時間に関しては、過去に自分と同じ転生者?または転移者がいたようで……暦は前世と変わらないんだが。

 時計が無いし〜栄養ドリンク無いし〜コーヒー無いし〜子供の身体を言い訳にする気はないんだがキツイ。


 まぁ〜カフェイン錠剤+栄養ドリンク常駐で、カフェイン中毒者だった前世を思えば……まぁ〜なんて健康的で背中に翼が生えるんだろうか〜〜っと言う所だろう!


 けどそれがこの世界にはないんですよぉお!!

 まぁ私はブルより瓶の●ンスター派ですが!ちなみにあれをストローで飲むとブルより速攻で効く!!

 こぉ〜うぉぉぉおお!!って感じでゾクゾクってすると眠気が吹き飛びます!!

 徹夜で〜〜とか勉強が〜〜って時マジでオススメ!!ただ飲みすぎてカフェイン中毒症には気をつけてって感じだが。


「あ〜コーヒーが飲みたい、ブラックで」


 さて愚痴はこの辺にしてさっさと行きましょうか。

 俺は姉さん達に見つからない様に、パンを3個くすねてから酒場に向けて前進するのだった。


 ここ最近で一番変わった事としたら〜やっぱり仲間?というか子分が出来ました♪

 その子分とはボロボロの3人と言うか、オジ狩りをしていた3人衆お話の末に配下に加えました!!

 なんと言うか、逆に助けた事がきっけかけ?と言うか……あの3人がカツアゲしていたのは、一緒に暮らすチビ共の飯の為にと聞いちゃったら怒れないでしょ?


 俺は酒場の方向に向かって歩いて行くと、ちょっとメインストリートを曲がり裏路地に入る。

 裏路地を真っ直ぐ進んで行くと、曲がり角でボロボロの服を来た3人がいたので話かける。


「トニー!カイ!レオ!!待たせたな、今日のパンだぜ!皆で分けて食べろよ!」


 俺はちょっとだけ偉ぶって3人にパンを渡す。

 なんでかって?ちょっとしたマウンティングさ……やっぱ上にいた方が何かする時言う事聞かせやすいし。


「フォスターありがとう♪」

「助かる」

「これで今日も何とかなるぜ」


 三者三様の返事が帰ってくる……こいつらも今では13才、あと2年後には成人して冒険者になる・

 なんかパーティ名も決めていて漆黒の牙だそうです!

 うん♪名前が絶賛厨二病全開ですが……私は結構カッコイイと思ってしまいます(笑)


「あと2年だっけ?装備とかどうするとか決めてんの?」


「ん〜まだ決まってないけど、みんだで相談して決めるかな♪」

「予定だとFランクの任務をこなし、お金が貯まったら装備を購入予定だ」

「え?そん時になればなんとかなるっしょ!」


 意見がバラバラじゃねぇか!そんなんでやっていけんのかね?

 ……おじさんは心配ですよ、本当に。


「なるほどねぇ〜〜まぁ大人になって、冒険者で稼いだら店に遊びにこいよ♪好みのタイプを紹介してやるよ!ただ今はダメだぞぉ〜うちの店未成年禁止だから(笑)」


 俺は自分の店ではないが、ついついノリで話をしてしまう。

 それだけこの3人を俺はどっか信頼しているのだろう。


「なんだろ?フォスターの方が年下なのに話してると全然年下に感じないよね?」

「確かに年上に感じる」

「え?そうか?お前らの気のせいじゃねぇ〜?」


 いや!気のせいじゃなからねレオ!

 俺の中身は現在38歳よ!?童貞だったらあと2年で●イミが使える魔法使いだぜ?

 この能天気は……トニーの感性を学びなさい!!ホントに。


「フォスター!お前に言っておく事がある……」


 ん?なんだ急にかしこまって……


「俺達!漆黒の牙は4人パーティだ!お前の事、待ってるからな!」


 おいおいおい!?本気か!?本気で誘ってるのか?

 なんか……カイがカッコよく俺の事を誘ってくれてる。

 この3人との最初の出会いは本当に最悪だった……最初はカツアゲ、おじさん狩り。

 好感を持てと言うのが無理な話ではあったが、今はこうして仲間として誘ってくれる!

 最高の奴らだぜ!!……けど。


「どうかな……お店とオーナーの事もあるし」


「フォスターいいさ!……待つのは俺らの自由だろ?気長に待ってるさ♪」


 カイ!?どうした!?お前はいつからそんな男前になったんだい!

 やべぇよ……ちょっと嬉しくて泣けてきた……


「ありがとう……気持ちだけ受け取っとくね……じゃあ俺はお使いの途中だから行くね」


 俺は3人に泣き顔を見せてたまるかと、涙を必死に堪え……心の中で3人に感謝しながら酒場へと歩き出す。

 これ以上話をすると、涙を我慢しきれない俺は後ろを振り返らず走るのだった。

本日も読んで頂きありがとうございます!!

そう……以前に色恋していた同僚が刺されたんさぁ〜

待機場所で修羅場ってたんさ〜

刃物は普通のオルフ●カッターだったさ〜

あ〜女の嫉妬は怖い。

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