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異世界に風営法はありません!  作者: とろとろ湯豆腐
2章 べオグラート炎上
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過去と悪夢

「おい!ガキ!!」


 あれから5年が立ち……私はオリビアの息子としてスクスクと成長していた。

 当初はオーナーに見つかり一悶着あった様だが……そこは、フローレス・イレナ・オリビア・他にもオリビアを慕う仲間の支援もあり、なんとか条件付きで許可を貰えた様だ。


 ちなみにその条件を自分は聞かされていない、まさか!?俺を男娼として育てようとか思ってないよなぁ!?……または借金取り?もしくは成人したらどっかに売られる……とか?もしもそうだったら人生地獄だぜ!?


「おい!ガキ!!」


 あぁ〜どうなんだろぅ……最悪最低な事に色々経験はある、20代の頃の話だ……本当に若気の至り、外販仲間で飲んでて……俺だけ完全に酔い潰されて今で言うオネェにマンションまで持ち帰られたと言う。


 自分で言ってて愚かだと思うが、酒に溺れて……と言うかテキーラに飲み込まれ……そのまま拉致られ、とある外道のマンションの一室で意識が回復すると言う。

 今で言うオネェって言えば中にはまともそうな人がいると思うじゃん!?

 全然そんな事はない!7年前なんて男が女装した様な……もしくは竿有り玉無しとか、今ほど性転換手術が盛んじゃなかったから、言葉に出来ない様な存在にして物体が非常に多かった!!本当に地獄だった!!


 しかも最低な事に、なんか口元がジョリジョリするな〜って思って目が覚めたら、目の前に悪夢が!!……マジで半端ねぇ!しかも動けず両手は縛られて大事な存在をしゃぶられると言う……これねマジで地獄だったんよ!!


 思い出しただけで吐き気と、殺意が沸々と湧いてくる……まぁ、その後お金を渡されたので示談はしましたが。

 と言うか体型が俺よりもかなり筋肉質で力が強く……まったく勝てる気がしなかったのも示談した理由なんだよ……情けない。


 いや〜もう完全にトラウマですよ!!たまに思い出すと凄い吐き気が止まらなくなるし、トラウマ過ぎて同じ男性従業員でも自分のパーソナルスペースに入られると寒気と悪寒がして吐き気がするし。


 皆さん……本当〜にお酒の飲みすぎには注意でございます!!


 バチン!!


「おい!ガキ!聞いてるのかぁ!!?」


「うぁっつ、イってぇぇぇ!何をするんですか!?オーナー…」


 人が悪夢に悩まされる時になんて不意打ちをするんだ!!


「痛えじゃねぇよ!痛じゃ、何ボケーっと突っ立てんだよ!掃除は終わったのか!!?」


 今俺を叩いたのは、見るからに短期で面の皮の厚いクソ豚……私服を肥やす事にだけはかなり長け、正に絵に描いた様な悪徳オーナー!!俺が一番大嫌いな存在である。


 お客様に対しては凄く人の良い笑顔を見せるが、女の子には塩対応……または奴隷を使い潰す様なゴリゴリの恐怖政治をかまし!これだけかと思ったらまだ早い!ある一定の季節になると発情し、お気に入りの子を毎夜部屋に読んで上下で圧力かますクソ野郎……あ〜〜〜なんて憎たらしいのでしょう!!


「終わりましたよ!手の届く範囲は……高い所はヨハンナ姉さんがやってくれるって言ってました!」


「ふん、そうか!ならこんな所にボーと突っ立ってないでどっかいってろ!邪魔だ!!」


 クソ豚は俺を蹴っ飛ばそうとするが、俺はさっさと離れる。


 いや〜本当に豚には付き合いきれんわ!!児童虐待もいい所だぜ!?俺は返事をせずお辞儀をするとさっさとレストルームに向かう。

 まぁ遠くで舌打ちが聞こえた気がしたが、まぁ〜気のせい〜気のせい、豚に関わるロクな事がないからスルースルー♪


 そして俺はレストルームに到着し扉を開ける。


「あれ?フローレス姉さんがいない……」


 何故だ?いつもこの時間レストルームでタバコを吸っていて、私が来ると剣術の真似事ではあるが教えてくれるのに……どこにいるんだろ?


 ん?何か外から音が聞こえる……ん〜外に出るなって母さんとフローレス姉さんから言われてるんだよなぁ。

 いや〜悩むね……けど俺が追われてたのって、5年は前だしなぁ〜たぶん大丈夫じゃない?いや大丈夫でしょ?……きっと?

 俺は自分に言い聞かせると、姉さん方の言いつけを破り裏口を開けて外に出た。


 外に出ると凄く陽気な音楽が聞こえて来て、私は夢中で音が聞こえる方へと路地裏を駆け出した。

 少し走るとメインストリート付近に沢山の人の列が見えてきて、さらに沢山の声も聞こえ……私は中身が合算で35才にもなるおっさんでではあるが、言い知れぬワクワク感に心が踊った。


「凄い声援♪もうちょっとで到着だ♪」


「おい!そこのお前!」


 ん?もうちょいで到着だと言うのに、何故かその声が自分を読んでいる様な気がして振り向くとそこには10才くらいのボロボロの服を着た3人組がいた。


「お前!綺麗な服を来てるな……どこのもんだ?見ない顔だな」


「ん?どこも何もすぐソコのお店だけど?」


「そこのお店?……なら丁度いい、おい!お前!金を出せ!!」


 はい? 丁度良い?んん?……なんだい?まさか!……まさか!君たちは俺からカツ揚げをしようと言うのかい!?

 はぁ〜もう!何故に今何だい?!

 ったく人の心に水を差しやがってこのボロ雑巾共……て言うかこれ何よ?何のテンプレよ!?

 初めて外に出たら3ボロに絡まれるって、こう見えて精神年齢合算35のおじさんよ?何?10才から始めるオヤジ狩り?君たちには早いんじゃないかい?イヤ!だいぶ早いよ君たち!!


「おい!お前聞いてるのか!?金を出せって言ってんだよ!!」


 そう言うと3人は俺を囲み始め、真ん中にいるリーダーらしき人物はポケットから刃物を出した。


 俺はその刃物を見て呆れてしまった……も〜分かってないなぁ〜分かってないよぉ〜君たち!

 3人で絡むのならまず退路を断たないと!すぐに刃物を出すって完全に痛いヤツだよ!?そこん所分かってる?ねぇ?

 っていや!分かってないからやってるのか……コイツ等


 あのね?基本的にはまず3人で絡んだら、スグさま囲みベルトを掴み(つかみ)両サイドを挟んで逃げられない様にし、人気が無い所に連れて行かないと〜こんな人通りが多く近い所でなんてオヤジは狩れないぞ♪

 人通りが多いとか邪魔が入るし、前世で言ったら速攻で通報もんだよ?狩る時は人気の無い所で迅速に移動し、やる時はさっさとやる!これは鉄則!……まぁ、俺自身はした事ないけどね。


 ちなみに色んな人生を歩む人の為に豆知識!!

 ベルトを掴むのは相手を必ず逃げられない様にするため!……警察官がボッタクリをしてる奴を捕まえる時の常套手段(じょうとうしゅだん)なんだけど、複数の人数でサラリーマンを演じ、話を纏める(まとめる)役の人が前を進み、何食わぬ顔で男同士話をしながらすっとサイドを固め、規定の距離を歩いたら後ろから追従してる人がベルトを掴み、両脇から抑え込み連携で捕まえます!


 ベルトを掴みそこねて逃げられそうになった場合は前方にいた人、又はサイドにいた人が退路を塞ぎます……完全に包囲陣ですねぇ。


 たまにいる素人警官で良くあるんだが……上着を掴んで捕まえた!って思ったら、捕まった奴は上着を脱ぎ捨てて逃走〜とか結構あるんだよね。

 じゃあベルトも脱げるんじゃない?って聞かれたら、ベルトをズボンごと掴んで巻き上げ、上に持ち上げる様に捕まえるのが普通だから内容が全然違うんですよ!


 あと追加で!言ってもたぶん信じないと思うけど、顔や腕に入れ墨がり髪の色が緑色とかかなりファンキーな私服警官も中にはいます……え!?あれが警官!?って感じで歌舞伎の風鈴会館付近でよ〜いるんですよね。

 今もいるんかな?あ〜けどコロナが収まるまではいなそうだな〜たぶん。


 てか素人が刃物を使うって大丈夫!?違う意味でかなり怖いんだが……


「って言うか俺、今お金持って無いし脅されても出せないよ?」


 これはあれだ!昭和風にチャリン♪チャリン♪と音が鳴らないかジャンプしてみようか?

 そうすれば流石のボロボロ3人衆も分かるだろ……俺はそう思うと3回ほどジャンプした。


「おいっ!!!お前何してる!!?」


「え?ジャンプしてるんだけど?ジャンプして音がしなかったら銅貨も銀貨も持ってないって分かるでしょ?」


「嘘だ!!!そんな良い服を来ていて持って無いなんて事はありえない!金を出せ!!」


 嘘だ!!って、あるアニメの台詞じゃあるまいしお前が言ったって何も怖くもねぇよ?

 言うんだったら、内側から捻り込む(ねじりこむ)様に、鋭い目つきで言わないと。


 リーダー格の男の子は。急に刃物を片手に近寄って来た……おいおい!?マジか!?

 お前は俺を刺す気か!?本気化!?その齢で人殺しだなんておっかさん泣いちゃうよ!?



「おい!ガキ共何してる!?……それはガキのオモチャじゃねぇぞ!」


 一人の切れ長の目鼻立ちが鋭い男が声をかけて来た。

 見るからに沢山人を殺してますって顔だ!ヤベェ!異世界ヤベェ!マジでこえぇぇぇ!!今更だが母さんとフローレス姉さんに外は危ないから出るなって、言われた意味をマジ身を以て体験していた。


「うるせぇ!関係ねぇヤツがでしゃばんな!!」


 リーダー格の男の子が痩せ我慢しながらヤバイオーラを放つ男に噛み付いた。

 おいぃぃ!!何を噛み付いてるんだよこの雑魚キャラ共!ここはさっさと退却する場面だろぉ!死ぬぞ!?いいのか!?この男はマジだぞ!?

 3ボロ共は俺の心配をよそに、恐怖に震えながらも一歩も引かずに睨んでいる……すると

 ニタっとヤバイ男は笑い、急に強烈な殺気を放ち始めボロボロ3人衆に近づいて行った。


 ヤバい!!ヤバい!!これは殺す気だ!!……どうする?止める?いや、止めてどうするんだよ!?

 そんな危ない選択肢、俺には無いだろ?けど……子供だぜ?……俺もだけど。

 こんな状況で救いたいとか、ただの偽善だ……うん、分かってる!これが完全な自己満足で偽善(ぎぜん)だと!しかし。


「待って!殺さないで!!」


 本来ならありえねぇ!俺は完全に平和ボケしたアホだが……俺は見捨てられず叫んでいた


「ん?お前本気か?コイツらはお前を刺そうとしてたヤツだぞ?」


 分かってんよぉ〜そんな事ぐらい!ただまだガキだぜ!

 俺もガキだが流石に殺す事はないじゃんよぉ!?……ってこの後言う言葉を選ばないと俺も死んじゃうんじゃね!?

 俺は必死に頭をフル回転させ言葉を探していた。


「それでも……まだやり直しが効くと思います」


「ふぅ〜ん、……そうか、お前ら助かったな」


 男はそう言うと剣をさやに収め立ち去った……ん!?ってこの男はいつ剣を抜いた!?

 俺はしばしフリーズしてしまったがここで助けられたのにお礼を言わいとか、そんなのナンセンス!!俺はお礼を言わなきゃと反射的にヤバイ男を追いかけるのだった。


 少し走るとヤバい男にスグに追いついた。


「何だ?まだなんかようか?」


 俺は咄嗟(とっさ)に話を掛けられ……どう言えば良いかすぐに思い浮かばず、挙動不審になってしまった……と言うかこの男は後ろに目でも付いてるのかよ!?


「いぃ!いいぇ!さっ、先ほど助けて頂いたので……おっ、お礼をと思いまして……」


 うん……挙動不審なりには言葉に出来ていた気がする。


「そうか……ボウズ名前は?」


 ここで初めて興味を持ってくれたのか、名前を聞かれたのが凄い嬉しかった。


「フッ、フォスターです!……お名前を!聞いても良いでしょうか?」


 本名は違う、しかしこの名前はオリビアが付けてくれた名前だ……俺は良く覚えてないが、何でもフローレスが外で泣いていた俺を拾ったと言う事で名前が無い事になっており、首にぶら下げたペンダントの中に手紙とイニシャル…F・Gと記載があったためFから来る名前フォスターと名付けられた。


「俺か?……俺はナナシだ」


 ん?名無し?ナナシ?……まぁ会話出来たしお礼も言えたんだ、もうこの辺で帰ろう。


「ナナシさん、ありがとうございます!助けて頂いた恩は忘れません!……また何処かで」


「ボウズ!?お前、剣やってるのか?」


 何で分かったんだろ?……そう言えばチラッと手を見ていた気がするが?


「はい……見様見真似ですが、時折姉さんと剣を振ってます」


「そうか……なら気が向いた時に来い、俺は結構な割合でこの酒場にいるから、まぁ〜気が向いた時は剣を教えてやるよ……後勇者が凱旋してるから見るなら急いでメインストリートに行きな、今ならまだ間に合うはずだ」


「ありがとうございます!!!」


 俺は剣を教えてくれると言う、ナナシさんの優しさに感謝・感激すると、凱旋していると言う勇者の姿を見に走るのだった。

書き直しですが……こんなに誤字と脱字が多いとは。

見直しって大事ですねぇ〜

ただ……書き直したら文字数が……すいません。

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