トラックに轢かれたお兄さんは異世界で無双する
ある日、俺はトラックに轢かれた。
すんごい勢いで轢かれた、時速100キロは出てたかな~。
あ、当然だけど俺は木っ端微塵になった痛みすらなかった。
もうね、叫ぶことすら許されない程一瞬で木っ端みじんよ。
「ふい~今日もお仕事お疲れs」ッパーン!!
これが、俺の最後の言葉だった。
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目が覚めると異世界転生小説とかでよく見る王様とかが最初に出てくるあの部屋の中央に
これまた異世界転生系の小説でよく見る魔法陣の中央で全裸の俺が大の字で倒れていた。
玉座っぽい所には、トランプで良く見るキングの柄のおじさんに瓜二つの顔をしたいかにも王様です。
という感じの王様と、金髪セミロングに小林○子並みのド派手衣装に身を包んだ恐らく女王様だろうと思われる人。
そして2つの玉座の中央には、身長2メートル以上あるであろう金髪アフロに星型サングラス、HOT LI○IT衣装に包まれた黒人のオッサンが謎のデスメタルを熱唱しており、玉座のボルテージは今、最高潮に達していた。
よく見なくても、俺の周りには何十人もの若者がコンサートとかでよく見るあのカラフルな棒を振り回して発狂している。
状況が全く理解できないがとりあえず俺は……。
「ヒャッハアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!天皇陛下万歳アアアアアアアアアアアアアアアイ!!」
と、とりあえずその場の雰囲気に身を任せた己の股下で揺れる一物に目もくれず、熱く、エキサイティングな一夜を過ごした俺はその後、なんやかんやあって王様に呼び出され、魔王を討伐することになった。
因みに魔王城までの道のりは城を出て3つ目の角を曲がって信号を2つ進んだところで右折するとすぐらしい、大体徒歩15分の所にあるようなので俺は快く引き受けることにした。
俺は王様から剣と防具、それから金貨5000兆枚を受け取って城を出た、城から出ると外は暗くなっていたが持っていた金貨5000兆枚入っていた麻袋が国の空を覆っているだけなので問題ないだろう。
俺は王様の言われた通り、城を出て3つ目の角を曲がって信号を2つ進んだところで右折すると、いかにも魔王の城ですと言わんばかりの風景をした巨大な城が目の前に現れた。
大きさを比較すると今俺が持っている麻袋の100分の1位の大きさだった。早速、魔王城に乗り込もうとした俺だが、金貨5000兆枚の入った麻袋が突っかかって先に進めない。
「くそっ、こんなものお!!」
無理矢理力ずくで入口に入ることが出来たが麻袋のせいで魔王城が全壊した。
「ぐああああああああああああ!!」×4
強大な力を持った4人の魔物の断末魔が聞こえたような気がしたが多分気のせいだろう。
そう思っていると頭上からドンと何かが落ちて来た。
「よくも俺の城を無茶苦茶にしやがったなぁ!器物損壊罪とかなんたらでお前を裁判所にぶち込んでやる!」
どうやらこいつが魔王らしい。魔王は所々ズタボロで頭から血が垂れていた。
「出やがったな魔王、ノリと勢いで受けた依頼だがお前をぶっ殺してやる食らえ伝説の剣の斬撃~!!」
俺は腰の剣を引き抜いて光の斬撃を飛ばした。
この剣にはなんかいっぱいバフとか加護とかいろいろ付いていてとにかく強い。
もらった防具にもいっぱいなんか付いていて、とにかく強い。
しかし魔王には効かなかった。
「ば、馬鹿な!?」
「わははは!俺は常にエンチャント無効のバフがかかっているのだ!!いくら伝説の聖剣でも俺の前ではただのナイフ同然よ!!」
「な、なんだってー!」
「俺を倒したいなら強力な物理攻撃か俺が今まで散々やってきた悪行の証拠をもって裁判所で経済的に倒す以外方法はないぞわはははは!!」
な、なんてことだ。
俺は昨日転生してきたばかりだからこいつがどんな悪行をしてきたのかさっぱりわからない。
ましてや証拠なんて持ってすらいない、一体どうしたら!
「わはははは!!さぁ大人しく俺と一緒に裁判所に行って城の損害賠償と四天王達の慰謝料をみっちり搾り取ってやる!!」
「(、、、損害賠償、、、物理攻撃、、、閃いた!!)」
「、、、いいぜ、損害賠償だろうがなんだろうがくれてやる!!食らえ」
叫んだと同時に俺は麻袋を魔王にぶん投げた。
「な、何ィ!?」
麻袋はそのまま重力に従って落ちていく国のあちこちで建物が崩れ落ちる音や国の人たちの阿鼻叫喚が聞こえたような気がしたが聞こえないふりをした。
因みに金貨1枚の紙幣価値は日本円に換算すると10万円相当になる、それが5000兆枚、落下してくることになる。
「金の重みを思い知れえええええええ5垓円インパクトオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」
「馬鹿野郎オオオオオオオオオオオオオオ!!そんなことをしたら、、皆死んでしまうぞおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
そんなことは分かっていた、が俺には負けられない理由があるから多少の犠牲は仕方ないのだ。
負けられない理由?負けたらなんか主人公としてしまりがないダルォ!?
「うるせえええええええええええええええええええええええ!俺の知ったことじゃねえええええ!」
「あんた最低だなああああああああこのクソ野郎があああああああああああああああああ!!
だが俺はただでは死なないぞおおおおおおおおおおおお!」
「この状況でお前に勝ち目などねええええええええええええええええええ!ぶっ潰れろおおおおおおおおおおおお!!」
「お前もなああああああああああああああああああああ!!」
魔王のその言葉で俺は冷静さを取り戻した、そして後悔した。
「(あ、そいえばこの防具、物理体性とかn)」プチッ。
俺がそう言いかけた途端、俺は魔王と一緒に麻袋の下敷きとなり潰れた。
こうして魔王は討伐され、世界は平和になったとさ。
後ついでに王様とか女王様とか国の人たちというか国そのものが麻袋の下敷きになって1つ国が滅びました☆
まぁ、世界の平和には犠牲が付きものなので仕方ないね☆
終
制作・著作
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Ⓝ○Ⓚ
ここまで読んでいただきありがとうございました。
あらすじも何も立てずほぼ殴り書きのような作品でしたが楽しんでいただけたら幸いです。
次回作はちゃんと真面目に企画した奴を投稿しようと思っていますので楽しみにしていただけると幸いです。
ではまたどこかでお会い致しましょう!!