カーナビでもNHK受信料を払うべきなのか、名探偵藤崎誠が解決
「おい、びっくりしたな、藤崎。
あんな判決でるって」
藤崎とは、もちろん自称名探偵藤崎誠のことである。
「お前にとっては都合がいいことだろう。
NHKの親玉の総務大臣なら」
藤崎の官僚時代からの親友太田はNHKの所管の現総務大臣だ。
「カーナビのテレビでNHKの受信料払うことに納得する国民がいるか?」
太田は頭を抱える。
2019年4月15日、東京地裁でカーナビにおいてもNHK受信料を
払うとの判決が下された。
「法律をそのまま読めばそういう判決になるだろうな」
藤崎は冷静にいった。
太田は頭を抱えたまま。
「おいおい~
そんな判決で喜ぶのはNHK関係者だけだろう~」
藤崎はニヤリとした。
不敵な笑み。
そんな不条理とも思える料金を払うとは思えない藤崎だが。
「システム、いや法律を改正しないお前の怠慢だな」
「待ってくれよ~
まだ就任三ヶ月だぜ~」
太田は懇願するように見つめた。
藤崎に答えを求めるように。
「だったらNHKを国営にして完全に税金で賄うんだな。
それなら受信料を払う・払わないの議論もなくなるし、
払っている人・払っていない人の不公正差もなくなる。
それに無料ならインターネットでガンガンに流せる。
それで日本に興味を持ってもらって、
旅行で来てもらえれば広告費でペイできる」
太田はまた頭を抱えた。
「そんなことできるはずないだろう~
また政府によるNHKの統制なんて言われだけだ」
「まあ、できないだろうな。
現実案としてはICチップに受信料を上乗せさせればいい。
そうすればNHKを受信できるテレビ、カーナビ、携帯と
受信できなそれらを国民に選ばせればいい。
テレビなら1万円、
カーナビならそれほど見ないから3000円、
携帯端末は画面が小さいから2000円上乗せさせて」
太田は2度頷く。
「でも、最高裁判決が出てしまったら・・・」
「だから最高裁判決が出る前に、現代にあった法律に改正しろ。
お前の仕事だろう」
太田は頭を抱える。
「こんな問題、そんなに早急にできるわけないだろう~
でも・・・
もし・・・
最高裁判決が確定したら・・・
お前は払うのか?」
藤崎は胸に手をあて、深く頭を下げる。
いつもなら、名探偵にお任せあれ、と言うのだが。
「もちろん、払う」
藤崎はニヤリとする。
「でも大変だなそうなったら・・・
お前も、
NHK社員、関係会社、
NHKに出演する芸能人も」
「何がだ~」
太田は藤崎を見つめる。
「当然、最高裁判決が出たら、すぐに払うべきだろう。
自分らが持っているテレビ、携帯端末、カーナビに対する受信料を。
でも大変だよなあ~
そんな判決出たら。
NHK社員でもし4人家族なら。
テレビ2台、スマホ4台、カーナビ2台とすると、
4万円近くなるんじゃないかな」
藤崎は満面な笑みを浮かべる。
「国民に払えと言うなら、まず自らが払うべきだろう。
最高裁判決が確定したら、すぐに。
払わないなら相応の処分があるべきだ」
太田はニッコリした。
スッキリしたように。
「ありがとう、藤崎。
いい武器をもらった。
NHKに裁判を取り下げるように交渉してみる」
藤崎は太田の背をポンと叩いた。
背中を押し、後押しをするように。
その後、NHKは裁判を取り下げたという。
しかし、進んでカーナビ、スマホの受信料を払う視聴者も続出した。
なぜなら、紅白歌合戦観覧の抽選確率が格段に上がるからだった。
5月12日放送の『何でも言って委員会NP』を見て思いました。