第20話「壊れ始める記憶」
テスト期間なんで二週間消えてました。ただいま!なろう!
「さぁ、気を取り直してシオンの試験合格に・・・乾杯!」
「乾杯ッなの・・・ッ!」
「かんっぱい!」
「・・・乾杯ッ」
先程散らかした魔道具クラッカーの紙くずを片付けて、気を取り直してとエルザがお祝いの言葉を軽く添えてパーティーの始まりだ。
「へへ・・・乾杯」
俺は複数人にこうやってパーティーを開いてもらったりされた事が無かったから少し気恥ずかしくなって乾杯を言うのが遅くなった。
今回の会場先程の通りリビングで、周りには沢山キラキラしたインテリアと折り紙などが付けられている。
この世界にも折り紙をする風習があるとは驚いた、この世界は前世と何処か似通っているものが多い。
最初転生した時は不安だったがそんな事もあってなんとか適応する事ができた。
しかもこの身体は何かとハイスペックで乗り心地がいい。
ガン◯ムに乗っているパイロットの気分だ。
────そしてイベントはポンポンと順調に事が進んでいきラスト、俺にプレゼントを渡すと言う大イベントに入った。
「プレゼントかぁ・・・一体皆さんから何を貰えるか楽しみだよ!」
「ふふ・・・楽しみにしておきなさいな、皆んな貴方が喜ぶようなものしか買ってないから」
ほう・・・そこまで言うのならこのプレゼント鑑定士の僕が審査を行おうか! と、一度もプレゼントを持ってない人が思っております、シオンです。
────あれ?
俺はプレゼントを貰ってないなんて有るはずがない。確か前世で◯◯さんにプレゼントを毎年貰っていたはずだ。だが◯◯さんは誰なんだ? 名前も顔も全て靄がかかっていて思い出す事が出来ない。
このモヤモヤする感じは前にもある。
もしかして俺は大事なことを忘れているのか?────
──────おん?・・・し────おん?
「シオン!」
「ぬおわ!」
「急にどうしたの? いきなりボーッとしちゃって」
「あ──、いえ・・・少し考え事です」
「そう、なら良いけど・・・」
エルザは俺が何か思い詰めてるのかととても心配に思ってくれている。
「それにしても、シオンが考え事なんて、その無い頭でよく出来たものね」
「う・・・うるせぇやい!」
やっぱさっきの言葉訂正。この人俺のことなんて心配の〝し〟すらしてないよ!?
「じゃあ、盛り上がったところでプレゼント、渡すなの!」
「盛り上がった!?」
「弟よ・・・どんまい!」
「姉御よ・・・て、なんでその言葉しって──」
俺はすっかり家族のいじられキャラとして定着してしまったようだ。
さぁて、気を取り直して? なのかな? プレゼント鑑定、始めますか!
この家族のことだし、ヤバイの来そう・・・
毎日1時間書くってのも悪く無いかも




