第16話《最後のゲーム》
平日投稿やめにしようかな...疲弊しながらやるといい案が浮かばなくなってしまう...今回の16話クソ会話ばっかりです。
申し訳ない...
「コレで貴方達3人は晴れて卒業できる権利を得ることが出来ました。そのことに関して、おめでとうと言っておきましょう」
俺たちはあの研究室から出て幼稚園内の園長室にて、試験監督の先生と園長と話をしている。
「卒業する貴方は今までに例がないほど賢すぎる。よって達潜在能力の解放の儀を早めることも可能となりました、それも伝えておきましょう」
今回の第2次試験、この数十年間合格者がいなくて計1人しか合格した人がいなかった。よってこの英才学部は騎士になるための専門学部として知られているようになっている。
賢い。そう言われると少し照れてしまう。まぁ俺ではなくて、この2人のことを言っていると思うが・・・
俺たちはこのお泊まり会が終了時点で卒業する事となる。俺たちは飛び級でここを出る形となる。
園長は俺たちに魔術のことに関して、外の世界で生きる為にはどうすればいいのか、その他注意事項を軽く教えてもらった。
「──では、私の話は以上です。幼稚園生活最後の夜を楽しんでいってください、そして、改めておめでとうございますと言っておきましょうか」
「「「ありがとうございます」」」
「ハハハッ──君達は本当に息がぴったりで仲良しだな」
見事に俺たちは揃ってお辞儀をする。動きがハモった俺たちを見て先生が笑う。俺たちは恥ずかしげに揃って苦笑いをした。
◆
先生と園長と別れ、俺たち3人は与えられた部屋で仲良くカードゲームをして遊ぶ。
俺たちが毎日やっているのはクイーンオブキングという、現実世界であったトレーディングカードの様なものだ。
ルールやカードの効果等はあの遊◯王にているせいかついついあの言葉を使ってしまう。
「ワハハハッ──まだ俺のバトルフェイズはまだ終了してないぜ! こいつの効果によってずっと俺のターンだ!」 「──ぬぬぬ••••••私の負けよ••••••」
リアが諦めて項垂れる、これで俺はシンとリアに通算数百連勝はしている。
「やっぱり強いね、シオン君••••••」
「ん? そりゃあな、俺は天才だからな•••」
「気持ち悪い」
「うん、シオンは天才」
決めポーズを取りながら調子に乗る俺を冷えた目で罵倒するリアと素でシンが褒めてくる。
ちょっと辛い。
「なんか心が••••••痛い」
「だって本当に気持ち悪かったもん」
「ほらほら、そんな事言ってるとケンカになるよ」
「ケンカなんてしないっつーの」
「うん、しない」
「────」
──「「「ふっ••••••はははっ」」」
突然3人とも吹き出す。
そうやって笑って叫んで喧嘩して、そうやって長いようで短い夜を過ごしていった。
◆
「もう、明日になったらお別れなんだね••••••」
「まぁ、そうなるな」
「うん」
俺たち3人は川の字になって布団にくるまっているが一向に寝付けていなかった。
3人ともまだ一緒にいたいから、少しでも話したいと思っているせいか余計に寝付けていない。
シンが名残惜しそうに言うが、お別れ、その言葉を聞くと俺も辛い気持ちになる。
何だかんだ言ってコイツらの事は好きだ。確かにウザったい時もある、けど大好きだ。
友達••••••親友の2人と別れる時ってこんなにも辛い気持ちになるとは知らなかった、まるで俺が死ぬ間際、看取ってくれた〝誰か〟に別れを告げた時と同じような────
──あれ? 誰か思い出せない。
何故かその〝誰か〟との記憶だけに靄がかかっている。
「すぅ──••••••」
「──くぅ〜•••くぅ〜•••」
思い出そうと努力していると両方から可愛い寝息が聞こえていた。
「まぁ、昔の記憶が無くなっても今の記憶があるだけで充分だな」
さっきまで名残惜しそうに起きていていたのにふとしたら寝てるとは、コイツらも俺の姉と同じで飛んだ気分屋野郎だ。
俺も眠気に身を任せ瞳を閉じる──
「ね、寝れない──」
先程遊びまくったりしたせいでアドレナリンが出てしまい一向に寝付けない。
うまく寝付けないと思ったら余計に他ごとを考えてしまってもっと寝付けにくくなった。
そのせいで俺は、朝まで2人の寝息を聞き、布団にくるまりながらの不眠耐久レースが始まった。
(眠るってどうすればできるんだ•••••••••)
平日はこれからはプライベートに専念させていただくことにします。土日は変わらず更新させていただきます。
次回 17話《お泊まり会⑥》
お泊まり会が終わるとまたシリアスに入りますのでお楽しみに。




