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能生

俺はふと、あの時のことを思い出していた、あの頃はまだ平和だったのに、何故こうなったんだろうと思いながら自分の中の映像は進んでいった。


今日は待ちにまった高校入学式、受験を乗り越えついに俺の地獄が始まるのだ!

そんな事を考えながら学校へ向かっていると一人の女の人が話しかけてくれた。



「こんにちは、私、山口百花(やまぐちももか)と言います、今日から一緒にがんばりましょう」


話しかけてくれたまではいいんだが俺は女の人と接した事があまり・・・いや、なかったので急に離しかけられてフリーズしてしまった。


「あのぉ・・・・どうかしましたか?」


山口さんが心配そうに声をかけてくれた。



「ああ・・・ごめん、俺は新芽陽一(しんめよういち)って言うんだ、よろしく」


ぎこちないが言葉を返せた、そうすると山口さんは「陽一って言うんだね、よろしく!んじゃまた学校内で会おうね」と言って行ってしまった。


「・・・・かわいい子だったなぁ」




俺はそう口ずさみさっさと入学式が行われる体育館に行った。


この学校のシステムはちょっと変わってて入学式はコンピューターが行う、この学校のエンブレムみたいなものなのだが一人一人が腕にちょっとかっこいいような時計みたいな奴をつけるのだ、それにはヘッドホンorイヤホンを刺すところがあってそれを刺すとコンピューターが自動的に起動して入学式を始めるのだ、なのでイヤホンを刺す前に耳にあらかじめつけておかなければならない。


説明し忘れたがこの機械の名前は近未来的腕時計、とてもダサい名前だ


「えーと、148番の腕時計は・・・・これか」

と俺はそれを手に取り、腕につけた、そしてイヤホンを耳につけて刺した。

すると映像が浮かび上がってきた。



「どうも、新芽君、僕はこの学校の説明をする、藤宮海藤(ふじみやかいどう)と申します、以後お見知りおきを、さっそくだけど君にはここに向かってもらいます」


と言って指定されたところは小さい部屋だった、俺はゆっくりこの学校を見渡しながら小さい部屋へと向かった、部屋に着き、その中に入ると腕時計から映像が浮かび出てきた。


「着きましたね、それではまずあなたにはいたみに耐えてもらいます。」


その言葉を聴いた瞬間急に体中に電流が流れた。


「うがあああああ」

その耐え難い痛みに俺は体を支えきれず地面へ倒れこんでしまう、しばらくして目が覚めた。


起きた瞬間目に入ってきたその光景は今までの風景とは明らかに違う、別世界、まず俺の頭の中に最初に思いついた事だ。


しかしありえないと思った、別世界などどこかの頭が愉快人が作った空想の世界なのだから。



そう思いながら俺は重い体を起き上がらせ辺りを見渡した。


見渡す限りの木である、俺は森の中に居るらしい。

ふと自分の手に何かあることに気付いてそれが何か確かめてみる。


「でん・・・りゅう?」

それはカードだ、電流と書かれたカードだった。


「なんで俺こんなもん持ってんだ?」と疑問に思ってたその時である、後ろから声が聞こえたのだ。


「君の能力は電流なんだね」



俺はとっさに後ろを振り向き彼女と目が合う。

それは朝に出会った山口さんだった。


「あ、山口さん、山口さんもいつの間にかここに連れてこられてたんですか?」


彼女は迷い無くこう答えた。

「いや?私が貴方をここまで運んできて目が覚めるまで待ってたんだよ」

彼女の言ってることが理解できなかった、運んできた?なんのために?その答えは山口さんの次の言葉ですべてわかった。


「君は気絶してたから判らないと思うけどさ、あの旋律学校が襲撃を受けて崩壊したんだよ、私はさっさと逃げようとしたんだけどチラッと君が見えたから傷を治療してここまで運んできたんだよ」


「ああ、わざわざありがとうございます、何か俺にできる事はありませんかね?」

そういうと彼女は目を輝かせてこう言った。

「私たちの世界を救ってください!」


まったく意味がわからなかった、いや、言ってる意味はわかるけど、世界を救えだと?普通に暮らしてきた俺が?普通に考えて無理なので俺はこう言葉を返した。


「いや・・・流石に俺には・・・」

と言い返すと彼女は真剣な顔をしてこういった。

「君にしか救えないんだ」


その真剣さに俺はこくりと頷いた、そうこの時頷いていなければまだ俺は平和に暮らせたのだ。


「ありがとう、やさしいんだね新芽君は」


「自分なんかが出来る事は何もないと思いますけどそこまで言ってくれる人が居るだけでうれしいんです、やるからには本気で取り組ませてもらいます」

と真剣な表情をしながら山口さんと目を合わせて言った。


「それじゃあ、私たちの世界へ行こうか・・・・といいたいところだけど・・・君自分の能力使える?」


「の、能力?」


そう言うと彼女は悩みこう言った。



「あっちの世界に行く前に能力を使えるようになってないと・・・・死ぬよ、君」



あまりに真剣な顔ゆえ、その言葉は紛れも無い真実だという事が伝わり、同時に背筋が凍るような恐怖が俺を襲った、そしてごくりと唾を飲み込みこういった。


「ばっちこいです」

みなさん、始めまして、霧夢たいたいと申します、今回WEB小説を初めて書かせていただきましたがいかがだったでしょうか?

今回は短いエピローグを書かせていただきましたが次回からは本編が始まり、主人公にとって地獄のような日々をお届けしたいと思っております。

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