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アルゼイアの過去

 今から5年前、私はその時11歳だった時アルゼイアの前国王が急死した。

 あまりにも早すぎる死に国民は混乱した。だが、次の国王が当時4歳の子供が新国王になったことが更に国民の混乱を招いた。

 新国王の挨拶の時、この国は終わりを告げた。 

 [えぇ~と] 

 新国王はコロッセオに集まった市民を兵士を使い4分割した。

 なぜその時人を分けたのか分からなかった・・・事実上の死の宣告を告げられるまでは。

 新国王は分割した人達を指さしながら、

 [おまえらきょうからおれさまのどれいだ。さからったらしけいな~]

 その瞬間、あたりは静まり返った。

 そして新国王は

 [おまえらはこれからおれさまのおもちゃだ~さからうなよおもちゃども~]

 ぶうううううううううううううううううううううううううううううううう!!!

 かつてないほどの大ブーイングが起きた。そのブーイングには兵士も混ざっていた。

 [がきいぃぃぃ!!!!なめてんのかごるあぁぁぁ!!!]

 [なんでお前みたいなガキのおもちゃにならなきゃいけねえんだ!]

 [国王になっていい気になってるんじゃないの!ふざけないで!]

 鳴りやむことのないブーイングが続いていたその時、新国王が一歩前に出てきて・・・ 

 [神装〈リゼア〉!!!]

 その瞬間、一気に静まり返った・・・そう、新国王はわずか4歳にして契約者〈コントラスト〉として目覚めていた・・・

 そして、こう告げた。

 [おれさまにさからったらしけいだぞ~あはは]

 その日からアルゼイアは新国王、〈グシオン・アルゼイア〉によって事実上の独裁体制と化した。



 悪夢の日から早くも5年が過ぎた。私、〈レイン・ミーシャ〉はこの5年間あのグシオン・アルゼイアのせいでエニアとして強制労働している。

 私は過去に脱走して一時的に逃げる事が出来たがどこから情報を得たのか今になっても全く分からないが潜伏していた街はずれの小屋にグシオン・アルゼイアがやって来て再び奴隷にされた。

 今日もあのグシオン・アルゼイアの膨大な量の食料を1人で運んでいたところだ。

 だが、再び奴隷として捕まったあの日、まだあの時13歳だった私の足に合計150キロにもなる足枷をつけてそのせいでほとんど動くことができないでいた。

 もうヤダ・・・こんな生活を続けるより死んだ方がマシだ・・・

 国王選定戦が開催されると聞いたがどうせ契約者〈コントラスト〉のグシオン・アルゼイアにはこの国の人では誰も勝てない。

 だが、この国を変えると言ってきた不思議な服を着ていた人が私についていた足枷を見たことのない剣で切っていた。

 その時、彼女は自分の、いや、この国の最後の希望を目にした。

 シンジ・カミシロという最後の希望を。



 [俺の名はシンジ・カミシロ、この国を変えに来たものだ]

 少女は唖然としていた。なにしろ初対面の知らない男にいきなり足枷と取ってもらっていたからだろう。

 少女は震えながら...

 [あ・・・あの・・・私死にたくな・・・]

 [動くなーーーーーー!!!!!]

 少女が何かを言おうとしたときに警備隊がどうやら到着したみたいだ。

 恐らく先ほど逃げた市民の誰かが警備隊に知らせたのだろう。

 [お・・・おい!お前!アルゼイア城に大人しく来い!]

 なぜか死に物狂いだった。そしてみんな震えていた。

 そしてなぜ城に?牢獄ではなく城なのかはわからなかったが・・・・・・

 [悪いがその気はないな]

 [なら・・・全員アイツをひっ捕らえろー!]

 うおおおおおお!!!

 警備隊が一斉にかかってきた。少女は完全に怯えていた。

 [おい、ちょっと・・・]

 カタカタカタカタ・・・・・・・・・

 だめだ、完全に警備隊に怯えている。

 こうなったら姉上には悪いが、

 [少し我慢してくれ]

 [え?えぇ!? えぇぇぇ!]

 怯えきっていた少女をお姫様抱っこで持ち上げた。

 少女には焦り、姉上からは怒りを感じた。

 [シ・・・シンちゃん!なんでお姫様抱っこなの!?後でお姉ちゃんにもやってよね!]

 ある意味警備隊より怖いが今は姉上の言葉は無視しておこう。

 [あ・・・あの、お・・・おろして・・・]

 恥ずかしがりながら声を上げたが、

 [あんな奴らに捕まりたくなければ少しだけ大人しくしててくれ]

 そう言うと少女は顔を赤く染めながら

 [は・・・はい]

 そう答えた。 

 少女が恥ずかしいのは100も承知だ。

 警備隊の一人が近くまで接近してきて剣を振り落とした。

 俺は、紙一重でその一撃をよけながら天羽々斬〈アマノハバキリ〉を鞘から抜き取り、相手を傷つけないように刀の背の部分で攻撃した。

 避けては相手の腹に、また避けては相手の背中に、それをひたすた続けた。

 相手は体力を消耗し、こっちは汗一つかかないで涼しい顔をしていた。

 [ハア・・・ハア・・・]

 ほとんどの警備隊が疲労で倒れていた。

 お姫様抱っこされていた少女は関心の目をしながら

 [す・・・・・・凄い]

 少し照れる・・・がそうも言ってられない状況が訪れる。

 [なにがしたいんだ貴様!]

 [俺はただこの子を助けたいだけだ]

 [そんなのは無駄だ、部下の一人がさっきグシオン陛下にこのことを知らせに行った。]

 俺は少し口元を緩ませながら

 [ほぅ・・・だったら話が早い。]

 [な・・・!?]

 話していた兵士が驚きながら

 [お・・・お前グシオン陛下と戦うつもりか!?]

 [そのためにこの国に来たんだ。わざわざ国王選定戦に参加しなくてもあのガキを切り捨てる事が出来るな]

 兵士達の顔には怯えの表情が見えた。

 そうしていると、

 [ほう・・・アルゼイア国王で契約者〈コントラスト〉のオレ様を切り捨てるって?]

 そこには大量の兵士を連れた一人の少年が佇んでいた。

次は結構ガチなバトルパートになる予定です。

感想お待ちしてます。

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