白いツバサ 結締姫乃の物語:縁
結締姫乃という少女がいる。
姫乃は小学生の子供だ。
普通の感性の女の子だ。
そんな姫乃はある日、異世界召喚で見知らぬ土地に飛ばされてしまう。
知らない物ばかりの土地で、当然姫乃は苦労した。
しかし、彼女は不思議と良い人と巡り合う縁があった。
彼女はたくさんの人と巡り合い、その多くの人から親切にされた。
そうして彼女は、気が付けば手厚く保護され、大きな力を手にしていた。
姫乃は自分がもらった恩を、返したいと思うようになった。
だから、その世界で困っている人たちのために、懸命に動き続けた。
たくさんの恩を返したいと思って。
それだけでなく、単純にその世界の人たちを笑顔にしたいと思って。
そうして自分の力を使い続けた少女は、知らない間につかれてしまっていた。
けれど、自分の力で一人でも多くの人が幸せになれるなら、笑顔になれるならと、少女は休む事をしない。
自分を大切にすることをしない。
誰かに優しく、親切にして、尽くすこと。
それこそが自分であるとでもいうように。
やがて、姫乃は力尽きた。
体力がつきて倒れてしまった。
人に割いた多くお時間を自分に使う事ができていれば、そうはならなかっただろう。
けれど、彼女は後悔などみじんもしなかった。
そんな少女を復活させたのは縁だ。
姫乃がこれまでかかわってきた多くの者達が、彼女にまだ生きてほしいと願った。
それは少女に重荷を背負わせる原因の一つだったが、幸いな事にもなった。
多くの人たちは姫乃が復活する方法を探して、必要な事をした。
そして、少しの年月が経った後、少女は再びこの世に生を取り戻す。
光り輝く蝶々に包まれて。




