海の家そして触手
第二話
今回は海の家で学費を稼ぎます。
ユノベルからそんなに遠くないシェルナ村
リリアナは海の家に来ていた。
バカンスではなく看板娘としてだ。
シェルナ村は年中暖かい気候で常日頃から海水浴ができる。
そのため海水浴客が絶えず訪れるためシェルナ村では漁業が盛んな他、海の家の収入が主であった。
例年この時期になるとリリアナも通うことになっているリベルタ中央魔導学院に通う学生があらゆる国からやってくる。
そしてこのシェルナ村に立ち寄り海水浴を楽しんでリベルタに向かうのが新入生のマストであった。
この時期特に忙しくなるため期間限定で海の家で募集があった。
リベルタ中央魔導学院入学前の時期であったため都合も良かった。
一日銀貨一枚。昼食まかない付き。
そして客入りが多ければ増し給金があるそうだ。
入学前にできたし条件が良かったため
応募をする事にした。
結果、採用となりここにいる。
「それじゃー今日からしばらくよろしくね。」
この海の家のオーナーマモル・ヒメゴト。
「俺が厨房で食事を作るから君はお客さんから注文聞いてできたものとか飲料の給仕をやってもらえるかな。」
「はい、わかりました。」
「それと....その格好でやるつもり?」
普通に服を着てただけなんだけど
「いけませんか?」
「だめだめ!海水浴ってわかってるから水着くらい持ってきてるでしょ?」
「えっ水着でやるんですか?」
「海水浴場だよ、あたりまえじゃん。でないと水着を着たかわいい看板娘ホイホイにならな...ゲフッいや、この暑い中そんな服着てたらすぐに熱にやられて倒れちまう。そんななったら困るしね。」
「...はい、わかりました。持ってきた水着でやります。」
(恥ずかしいけど稼いで自分で学費出すためにこれくらいがんばらなくっちゃ)
「じゃあ、早速準備してお願いね!」
ーーー
「準備できましたー。」
(ま、まぶしい!白いビキニがなんて似合ってるんだ。
天使か!これならホイホイになってくれるだろう)
「お給金は先に渡しておくからがんばってね。お客さんがたくさんきたらプラスで払うから。」
はじめの数日はお客さんも入り順調だった。
ところが漁から帰ってきた船の船長が
「大王イカが出た!」
「船が襲われた。」
それからここから見えるところで現れるようになって
うわさは広がった。
客足が遠のきしばらく店を閉めるところも出てきた。
私にお給金先払いしてるし、一軒くらい開いててもいいだろうって事で開けているらしい。
そうしていると何も知らない男の子たちが二人やってきた。
「ここはやってるんだ。」
「はい、今は食材が入ってこなくて飲み物しか提供できませんが。」
二人が小声で相談している。
「...食い物はないってよ、どうする?」
「待て俺の右腕が疼く。ここにとどまれと。」
「奇遇だな。俺の右眼も疼きそう言っている。」
(どうやらホイホイに捕まったようだ。)
「右腕とか右眼が疼くとか何かしら?どこか悪いのかしら?」
そうしたら店長が
「あれはほとんどの人たちがかかる病気だから大丈夫だよ。」
と言っていた。
程なくして別のお客さんが入ってきた。
まぁまあな団体さんだ。
やっぱり大王イカの事は知らないんだろうな。
みんなしばらく飲料を口にしていなかったらしい
飲み物の注文が入る。
注文を取ってた時に
男の人にマジマジ見られてた気がする
ちょっと恥ずかしい。
男の人はエールを頼んでいた。
お客さんがしばらく来ていなかった事もありめちゃくちゃ冷えている。
エールは一杯いくらだったかな
10,000ぺ...あ、違う上だ銅貨1枚か
「お待たせしました。」
全員に飲み物が行き渡る。
エールを頼んだ男の人が
「キンキンに冷えてやがる。」
女の人が
「悪魔的」
「店長、あの10,000ぺなんとかっていうのは何ですか?」
「あーそれは昔うちで金もってないのにバカ騒ぎして飲み食いした奴らがいたんだわ。」
「かわりにうちで働いて返せって事になったんだけど、金ねーにまた他で飲み食いしたら困るだろ。」
「だからうちだけで有効な金を作ったのさ。」
「毎日働いて貯めたら解放されるやつをな。」
「だが働いてばかりでは体に良くない。」
「それでその金でうちでのみ使えるようにしたのがそれさ。」
「普通に働いたら4〜5日で返せるものを2〜3か月働いていったかなー」
10,000ぺなんとかってどれくらいの価値なんだろう...
ん?
外が騒がしい
「大王イカが出たぞぉぉぉぉ」
「みんな逃げた方がいい!」
店長がみんなを逃がそうとしている。
全員が外に出た
突然触手が襲ってくる。
いや、捕まる!
「きゃあぁぁぁぁぁ」
リリアナ「えっ」
男3人「えっ」
男3人のうち、はじめに来てたお客さん2人が捕まり引きずられていった。
「そいつはメスだー!!」
店長が叫ぶ
そんなの関係あるの!?
突然、もう一匹一回り大きな大王イカが現れた。
「そいつがオスだー!」
だからそれが何!?
ものすごい速さで触手が迫る
「きゃあぁぁぁぁぁぁ、いやぁぁぁぁぁぁぁ」
触手に捕まってしまった。
「いやだ、気持ち悪い!誰か助けてー!」
(でも、泣かない。強くなるんだ!)
そしてもう一人女性が捕まってしまったみたい。
「なによ、コイツ!離して!あっいや...」
ぽっ
見てて赤くなってしまった
いや、違って!誰か助けてよー
突然、近くで煙が舞った。
眠くなる
睡眠薬?
捕まったみんなの周りにだけ?
視界が狭くなる
だけど家の薬を飲み続けていたせいか効き目が他の人たちより遅い。
男の人がこっち指差してる?
次の瞬間
物凄い衝撃が突き抜けていった。
そして眠ってしまったようだ。
目が覚めたのは夕方。
まかないだと言ってイカ焼きとイカ焼きそばを渡された。
その後どうだったのか尋ねると無事に大王イカが討伐されまた客が押し寄せるだろうって
大王イカは誰が倒したのか聞くと
近くにいた黒十華という旅団が倒してくれたんだとか
いや、違う
倒したのは彼だ
指先をこちらに向けて
何かを撃った
それで全てが終わっていた
彼は何者だったのだろう
ここまで読んで頂いてありがとうございます。
リリアナのお話は、俺が魔王じゃなかったらだれが魔王だというんだ本編と連動しています。
本編まだの方は是非読んで頂ければ幸いです。




