第三十七話 ホープの判断
考えろ。考えろ。必死に考えろ。
虚無空間のルールを一つ作成できる。
とても大事な判断が必要になった。
この宇宙――いや、この世界すべての命運がかかっているといっても過言ではない。
私は、地球の文化を参考に煽ることで、ルール作成の権利を一つ勝ち取った。
地球の人たちには迷惑をかけたくない。魔王に負けることなんて許されない。
ただ、必死に煽るだけだった私は、新しい法則のことなんて考えていなかった。
今すぐに、都合のよい法則を考えなければならない。
短い間に多くの宇宙を思い描く。
宇宙の法則コンテストの宇宙が真っ先に思い浮かぶ。
特に芸術の空間。とても素晴らしかった…。
でも、本当に魔王に勝てるのだろうか…。
悠久の鍛錬で得た肉体を持つ子供の姿。
芸術性は魔王に軍配が上がってもおかしくない気がする。
芸術では届かない。もっと突き抜けた法則が必要だ……。
だめだ…。すぐには思いつかない…。
もし地球の人々なら…、どう考えるのだろうか…。
「まだ、考えているのか。40秒で思考するのではなかったのか…。そろそろ時間切れにするぞ…。」
頭に魔王の言葉が響き渡る。
時間切れ――私は「時間切れ」という言葉に引っかかった。
そして、その言葉に、ふっと思い出した。
魔王に対し、物理攻撃や魔力では勝てるはずがない。
もし、勝てるとしたら……もっと突飛な世界である必要がある…。
思いついたのは、やっぱり地球の文化だった。
地球の皆さん、もし、負けたらごめんなさい…。
でも、私は、やっぱり地球の文明を信じている…。
あなたたちの文化なら、魔王にも勝てるはず…、私は信じる…。
私は、半ばやけくそに法則を組み立てた。
「なぞなぞがこの空間を支配する。」
私はこの虚無空間に、新たな法則を生み出した。
虚無空間は、新しい法則を受け入れた。
新しい法則は最優先。
虚無空間の真理となって、虚無空間にカチカチと音を立てて適用されている。
いくつか真理に矛盾する法則があったようだ。
真理に対し、矛盾する法則、不要となる法則は、静かに消えていった。
法則の適用に、時間がかかっているようだった。
走り切って結果を待つ陸上選手のように、私は辺りを見回した。
ミカエルは、「よく頑張った」っていいたげに、私と目が合って頷いている。
メモリナとルミエルは、何が起きたかわからないふうにこちらを見ている。
他の神々が静かに様子を見守っている中、
エクスペリオさんだけは、「ほっほっほっ。」と笑っていた。
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