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嘘つきレイラ 時をかける魔女と幼馴染の物語  作者: 織部
嘆きのレイラ

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東方聖教会

1万PV突破しました。有難うございます。マリスフィア侯爵領編長くなってしまいましたが、残り数話(予定)です。最後までよろしくお願い致します。

 暗闇の中を、その翼の一振りによって、東方聖教会の上空についた。


 ドラゴンのティアの背には、ルミナを抱いているレイラを残して、俺は東方聖教会に降り立った。


 そこは、静寂さに包まれていた。教会の周りには、殺された警備兵の死体が転がっている。


「奴はどこだ! 教会の中にいるのか?」


 教会の裏手に目をやると、何者かが蠢く姿が見える。


 登り出した僅かばかりの光だが、俺は目に魔力を込めて、その姿を露わにした。


 何者かが墓掘りをして、埋められている死体を掘り起こしている。いや、死体ではない、ゾンビだ。彼らは、次々に仲間を起こしている。


 倍々と数が増えていく。埋められたばかりの姿と、既に肉が無くなり骨だけになっている姿。


 墓地のそばには、このゾンビを作り出す為の、絞首刑台の首紐がぶらりぶらりと、大きく揺れている。


 ゾンビ達は、何者かに指示を受けたのか、一斉にばらばらの方向に動き出した。

 俺を存在しないかのように無視して、通り過ぎていく。


「ティア、氷の柵を作れ」


 奴らからは、魔力を感じない。そう、ルミナのように。


 ティアにより、一瞬で聖教会の敷地を取り囲んだ氷の柵ができる。


「ティア、任せた!」


 魔物でもない人形を壊すことに、ドラゴンは嫌そうに首を振っている。


「頼む、ティア!」


 しぶしぶと、人形を潰しにかかろうと、地上に降下したが、何かを察知したように、急上昇を


 地下から、ティアの降下しようとしていた場所に炎の柱があがっていた。


「さすが、ドラゴン、気がついたか!」

 声の主が、教会の入り口に立っていた。その男こそ、マリスフィア侯爵だろう。

 体格は俺と同じくらい大きく、屈強で、堅牢な防具に身を包み、古き伝統のある武器を手に掲げている。

「格好だけは立派だな。中身はどうかな」


 その男の顔色は悪い。だが、その瞳には強い意志が宿っていた。

「悪いがお前の相手は、俺ではない。娘を渡せば、命だけは助けてやろう」


 侯爵が、剣を天に掲げると、氷の柵が、地下からの炎の柱であっという間に崩れる。


 さらに、土が盛り上がり、地が割れて地下から、大魔物が姿を現した。

 全身を鋼のごとき鱗に覆い、地を裂き、炎を吐く獣。強靭な爪で大地を穿ち、闇を駆ける。


「おいおい、まさかドラゴンなのか?」

 それは、ティアと同じ魔龍種のようだ。炎穿竜とでも名をつけるべきか。まさか、こんなところに……。


「ドラゴンを使役出来るのは、お前だけでは無いと言うことだ。俺が、ヴァルタークの、いや大陸の新たなる王になる資格があることがわかっただろう!」


お忙しい中、拙著をお読み頂きありがとうございます。もしよろしければ、ご評価をいただけると幸いです。又、ご感想をお待ちしております。

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