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テーマ詩集:昆虫採集

アメンボ

作者: 歌川 詩季

 いや、泳げますよ。


 顔つけるの、嫌いですけど。

 目が痛くなるから やだ

 鼻がつぅんとするから やだ

 水に顔なんて つけなくてもいいじゃない


 ちゃんと泳げれば いいんでしょ

 溺れちゃわなきゃ いいんでしょ

 水に顔なんて つけなくても平気だよ


 考えてもごらん

 穴掘りじょうずなもぐらみたいに

 地中にもぐれなくたって

 きみたちは地面を 平気ですたすた歩いてる


 だからもう ほっといておくれ

 ぼくはといえば 静かな水面を

 優雅にすいすいぃっと すべっているのさ



 頭が濡れるから やだ

 耳がきぃんとするから やだ

 水に顔なんて つけなくてもいいじゃない


 うまく泳げれば いいんでしょ

 沈んじゃわなきゃ いいんでしょ

 水に顔なんて つけなくてもできるから


 考えてもごらん

 じつは空を飛べるぼくらみたいに

 高くはばたけなくたって

 あいつらは地面を 忙しくせかせか走ってる


 だからもう よけいなおせわだよ

 ぼくはといえば 波うつ水面を

 果敢にえいやっと いなしているんだ

 だから、ちゃんと泳げますってば。

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― 新着の感想 ―
[一言]  完璧にできなくったっていいよね。  そういってもらえているような気になりました。  またいずれ書きますが、水中で泡を見てるのが好きでした。
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