第5話。決定
拠点の大樹に戻った俺は考える。
もうすぐ夜になる。
ちなみに、この世界でも基本的に24時間で昼夜がある。
前世の世界と同じだ。
さて、夜をどう過ごそう。
夜になると魔物が活発になる恐れもあるし、まぁ、大抵の魔物なら倒せるから問題ない。
……問題ない筈だ。
ただ、もう疲れた。
あの阿保のせいだな。
風呂入って飯食って寝たい。
風呂入って飯食って寝たい。
風呂入って飯食って寝たい。
三回言ってみたところで、叶う訳がない。
知ってるが言ってみただけだ。
現実に戻って、どうするか考える。
明日からもこの辺りを、検索するのか、それとも……
それとも……この大樹を俺のダンジョンにするか?
いや、待てよ。
ダンジョンを創るのは簡単だ。
ただ、今の俺にはダンジョンは一つしか創る事が出来ないし、一度創ってしまったら、そうそう変更出来ないぞ。
まだここが、どのような所かわからないのに創るのはリスクが高過ぎないか?
不安はあった。
不安はあったが、俺はこの大樹を俺のダンジョンにする事に決めた。
フッと思い付きだったが、何故かストンと心に落ちた。
ああ、多分この選択は間違ってないと。