第13話。 助けた少女
キングベアーを倒した俺は子供の元に駆け寄る。
生きているだろうか?
近寄ってみると、そこには左肩から脇腹にかけてキングベアーに引っ掛かれ瀕死の女の子だった。
俺と同じ位の年齢だろうか?
出血が酷く、呼吸も今にも止まりそうだ。
俺は【小物入れ】の魔法で緊急セットを取り出す。
万が一の時の為に持ってきたものだ。
俺はその緊急セットの中から、ポーションを取り出す。
それを彼女の傷口にかける。
ポーションを振りかけた彼女の体は、淡い光を発して傷口が塞がっていく。
しかし、失った血やダメージが無くなる訳ではない。
助かるだろうか。
彼女を大樹の下のマイハウスまで、連れていく事にした。
幸い彼女は小柄な体格のようで、俺でも背負って歩けそうだ。
何かもっと楽に運べる方法があったら良かったのだが、無いので仕方ない。
キングベアーの死体は、放置しておく事にした。
素材など勿体無いが、仕方ない。
他の魔物が血の匂いに釣られて来る前に退散だ。
体力の無い俺はヘトヘトになりながらも、マイハウスに戻った。
途中で魔物に出会わなくて助かった。
アイアンタートルは、「あれ? 誰っすかその娘 」って顔で見られた。
マイハウスに戻った俺は少女を床に寝かす。
布団がないので、持ってきたバスタオルサイズのタオルの上に寝かす。
そのままよりは、いくらかマシだろう。
傷口は塞げたが、その影響か高熱を出していた。
残念ながら、解熱剤は持っていない。
ポーションも使い切ってしまった。
水に濡らしたタオルを頭にのせたりするぐらいしか出来ない。
助かればいいのだが、
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