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悪役令嬢シリーズが大好きな女子高生が未読の悪役令嬢に転生してしまいラノベの知識を総動員してフラグをへし折ってみたら

作者: 田中まもる

 私は真田あゆみ、17歳、女子高生。自他ともに認めるラノベ好き。特に好きなのは悪役令嬢シリーズ。暗記するほど読み込んでいる。新刊が出たので早速買って歩きながら読んでいたら車に轢かれた。で、気付けば大好きな悪役令嬢になっていた。


 「やったあ転生した、でもこのシチュエーションは覚えてない、これって新刊の続きなのぉーーーーーー」

どうしよう何をどうすればフラグを回避出来るのか不明だわ。私がどう行動すればバッドエンドにならないのか、自分で考えないといけないって事なの。あの作家先生ってかなり性格が歪んでいるから、細かいフラグ立てをするの。それが好きだから読んでいた訳だけど。


「お嬢様、お嬢様、お客様の前ですよ」

「なあに、老婆や」


「お嬢様、なあに老婆やではありません。フェルデン第三王子の前ですよ」

「アナスタシア、急にやったあとか大きな声をだしてどうしたんだい」


「私、考え事をしていたのですわ。声に出していたなんて、マアはしたないこと」


 フェルデンって私の婚約者でもウチのメイドと割と良い関係になっていたはず、おそらくそれを応援すれば、バッドエンドが回避する出来るのか、でも歪んでるからもう一捻りして来るのか情報が足りない。


「アナスタシア何が足りないの」


「ええとお砂糖がもう少しほしいかな」


「お嬢様、少々お待ち下さいませ」「エリザベート、お嬢様にお砂糖を持って来て」

「お嬢様、お砂糖です、幾つお入れいたしましょうか」

「一つお願い、ありがとう」


 フェルデンはエリザベートをなんで見ないんだ、ちゃんとお膳立てしたのに、僕にもお砂糖一つくらい言ってよ。フェルデン、気持ち悪いくらいに私の顔を見ているけど、私何かやらかしてるの。自分でフラグを立ててるとか。


「フェルデン様、私の顔に何か付いていますか」

「ごめん、ごめん。君ってそんなに表情豊かだったかなぁって思って見てたの、時々吹き出して笑いそうになって我慢するのに困った」


「老婆や、私ってそんなに表情が豊かなの」

「私には百面相をしている様に見えます。フェルデン様を笑わせたいのでしょうか」


 フェルデンを笑わせたら、打ち首になるバッドエンドとか、さすがにそれはないか。エリザベートはフェルデンを意識しているはずなのに、その素振りが見えない。それどころか私を嬉しいそうな顔で見つめてるし、やっぱり何かやらかしたのかしら。


「エリザベート、私、変かしら」

「いつものアナスタシア様と少し違う雰囲気がします、ありがとうと言われたのは初めてです」


 確かに美人のエリザベートに嫉妬して嫌がらせをしてたわね。ありがとうの一言でフラグを回避したに違いない。ふううー疲れた。


「お嬢様、何がふううー疲れたですか、ほとんど独り言でご自分だけが納得していてずっと百面相はしてるわ、お母様に報告致しますから」

「老婆や、お願いフラグを立てないで!」


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