747 朝の報告と増員
地球:202X年8月3日
火星:1年2月23日
「イブ、まぁそんな申し訳無さそうな顔をしないでよ~。悪いのは君じゃないんだから。う~んなんて言えば良いか分からないけどさ。とりあえず謝らないで?ね?謝られると尚更、僕が申し訳なく思うからさ。いや、本当に感謝しているんだ~。いつもありがとうね。まぁでも半分、暇潰しというのも本当でね。イブ達のお蔭で僕の負担は軽減されているから気にしないで。……ちょっと待っってね~。……う~ん!ホットケーキも美味しいし最高だね!さ~て食べ終えたから仕事をしますか~!」
「分かったわ。こちらこそありがとう。それじゃ報告するわね」
「うん。お願いするよ」
「それじゃ先程、話に出たイランとアフガンの件。まずは魔石発電所等を建設して電力の安定化を行ったわ。次に水不足改善の為に天使の力で計画通りに土地の改良を行っているところよ。とりあえずは大使館を設置して水と下水を大和王国の領土とやり取りしているわ。下水処理はスライムちゃん達に頑張ってもらっているわね」
「了解。引き続きよろしくね。政府関係はどう?」
「政府に関しては代官を中心に大臣を任命したわ。国家公務員に関しては半分はエテルノ。残る半分は現地住民を雇う予定よ。もちろん厳し目の公務員試験を行うから問題ないはず」
「厳し目というと……筆記試験の問題の難易度が高いとか?」
「筆記試験の問題自体は普通だと思う。仕事が出来れば良いから。厳しい点は面接ね。最初に普通に面接をして、その後に記憶に残らないタイプの自白魔法を使って性格等に問題がないかを確認するの。危険思想等がないかをね」
「あー。そういう事ね」
「国営放送も再開したわ。こちらは特に問題ないわね。今の所、イランとアフガンについて報告出来る事は以上かな?」
「うん。了解した」
「次は日本の状況。昨日、国会で法案を複数出したわ。例えば国債関連とかね。今日中に可決するんじゃないかしら?」
「相変わらず早いなぁ」
「まぁね。我々も急がせているからね。次はインターネットと人工知能について。契約数は増加傾向にあるし工事も順調に進んでいるわ。つまり既に人工知能を利用しているユーザーがいるの」
「おー!良いね!」
「もちろん人工知能は防犯サービスも行っているわ。火事が起こったらユーザーを起こして避難させる。そしてそれと同時に消防に通報する。強盗等の侵入者も同様にユーザーを起こして避難。警備会社と契約しているユーザーは警備会社と警察に。そうでないユーザーは警察に通報する。外出中に異常が発生した際の場合の為にユーザーにメール通知もする仕様になっているわ」
「ほぉ~そりゃ利用者も増加するよね」
「そういう事よ。さて日本国内のインターネットが完全に我々の管理下に入った為、ネットワークを仮想的に2つに分けたわ。1つ目はエテルノ含め人類誰もが使えるネットワーク。2つ目はエテルノ専用のネットワーク。互いの思考や情報の伝達・共有、記憶のバックアップなどを行うために使われる。異世界と同じ仕様にね」
「ほぅほぅ」
「日本各地にデータセンターを設置しているの。そして全ての通信は私を経由する仕様にした。国外からの攻撃は私が……というよりも私の中で動いているボットがブロックする。国内からの攻撃に関しては証拠保全をして警察に通報する。まぁ私のボットちゃんが見逃す可能性もあるけど、日本国内のネットワークはセキュリティが強化された。更に家庭で人工知能を使っていれば安心ね。暗号化や匿名化された通信も私のボットちゃんが解析するから問題ないわ」
「踏み台にされて遠隔操作された場合は?」
「光一さん、それは愚問よ。言ったでしょ?全ての通信は私を経由すると。攻撃主から踏み台までの通信を解析するから簡単に特定出来るわ。あぁ、全ての通信は私のボットちゃんが監視する上、サイバー攻撃関連以外の通信はログを残さないから、プライバシーの問題も情報漏えいの心配もないわ。私、悪用する気なんてないし」
「それは素晴らしいですなぁ」
「人工知能の件について他国からも問い合わせが来ているけどお断りしているわ。人員に余裕がないってね」
「人員かぁ……イランとアフガンに駐留している軍だけど、流石に200万人は要らないでしょ?」
「そうね。治安維持に必要な人員だけを残して撤退させましょうか……今は警察の代わりもしているから撤退させるのは100万人かなぁ」
「イブ、警察は全員エテルノにして整備をしたら?それと同時に陸軍を100万人増やしたらどうかなぁ?」
「う~ん……そうしましょうか。警察を整備して同時に100万人。つまり2ヶ国に50万人ずつ軍を残せば良いわね。そして陸軍を100万人増やす。陸軍は合計で300万人になるわ。300万人で3組つくりましょう。1組100万人ね。1組目はダンジョン攻略、2組目は2ヶ国に駐留、3組目は人工知能の工事。これを毎日ローテーションさせる。実質、駐留は休日ね。ダンジョン攻略も休日になるかも」
「うん。それで良いと思う」
「了解よ。……それにしても抱えている作業量的に天使達も忙しいわよね」
「こ、光一さん。ナビィは地球の天使を借りて来るわね。地球の天使は暇だろうし……そろそろ部下から『忙し過ぎる』と怒られそうだから…中間管理職って大変」
「あっお願いします。お疲れ様です」
「う、うん。イブさん、ナビィに天使がやる作業計画を教えて!」
「分かったわ……」
「……ほうほう。なーるほど。りょうかーい!」
「ナビィよろしくね」
「は、はーい。行ってきます!」
ナビィは去って行った。





