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13 ダンジョン探索 4

 1年1月1日


 目が覚めてスマホの時計を見ると朝の7時頃だった。

 この階段部屋に到着したのは昨日の15時半頃。

 そこからアイテムボックスやステータスの確認などをして就寝したのが18時頃。

 思っていたよりも疲れていたようで爆睡してしまった。


 すっかり疲れも取れ爽快な気分だ。朝食はパンにジャムを塗って軽く食べた。

 準備が済んだのでこれから次の階層へ行く。

 次の階層はどんな魔物が出るのか楽しみだ。

 そんな事を思いながら階段を降りていく。

 …そう、あんな事になるなんてこの時の僕にはまだ知る由も無かった。


 階段を降りてみると階段部屋は1階層や2階層よりも大きく、そして目の前には巨大な門があった。

 どう見てもボス部屋ですね。分かります。

 このダンジョンはこの階層を含めて3階層で構成されているのか。

 5階層から10階層くらいはあると思っていただけに少し拍子抜けだ。


 2階層目はDランクの魔物だったしボスはCランクの魔物複数かBランクの魔物1体だろう。

 準備も出来ていることだし早速、中に入ってみよう。

 少し重めのドアを開けて中に入ると自動でドアが閉まり、それと同時に部屋の中央に魔物が現れた。

 大きな広間の中央に魔物が3体いる。1体は巨大なヤドカリのような魔物、後の2体は鉄で出来ていそうなゴーレムだ。

 恐らくこちらから攻撃するか一定の範囲内に入った瞬間に戦闘が始まるのだろう。Cランクの魔物3体かな?

 広間は完全な個室ではなく、いくつかの通路が見える。


 敵を前にのんびりしているのもなんだが、まずは鑑定で敵の情報収集を行う。

 …鑑定は攻撃判定にならないよね?


『はい、マスター。鑑定は攻撃判定にはなりません。ご安心ください。敵を知り己を知れば百戦殆うからず…とも言いますし頑張ってください』


 ナビィもそう言っている事だし鑑定してみよう。

 まずはヤドカリみたいな魔物から。


【ビッグハーミットクラブ】

 Bランクの魔物。巨大なヤドカリのような見た目。

 主に水魔法の泡による攻撃やアイアンゴーレムを指揮して戦う。

 泡に当たると爆発するので当たらないように注意が必要。


【アイアンゴーレム】

 Bランクの魔物。巨大な鉄製のゴーレムで耐久力が高い。

 ビッグハーミットクラブに指揮されて戦うことがある。

 主な攻撃方法は腕を使った攻撃。当たると大ダメージなので注意が必要。


 ………スーッ。これ帰っても良いかな。あーダメだやっぱり後ろのドア開かないわ。

 Cランク飛ばしていきなりBランク。それも3体とかおかしいだろっ!

 おいっ!このダンジョン創った運営出てこい!…え?創ったの神々?あ…スミマセン何でもないです。


 この状況で最悪なパターンは回復あるいは蘇生だが鑑定の情報を見る限りその記載はないので恐らくそれはないだろう。

 1対3で同時に戦っても勝てるとは思えないので、通路に誘い込んで1対1で戦う方向で考えよう。


 まずはゴーレムの倒し方だな。1体目は遠距離からウォータージェットをイメージした魔法で首を切断。

 2体目は近距離から創造神様に作ってもらった「魔力を込めれば切れ味が良くなる短刀」で切断。

 ビッグハーミットクラブは当たったら爆発する炎の玉をぶつけて倒す。シンプルイズベスト。



 さぁ!行くぞ!

 近付くとやはり魔物が動き出した。

 ビッグハーミットクラブの泡を回避しながら一番近い通路に向かう。

 よしよし狙い通りゴーレムがこっちに付いて来たな。

 通路は天井は高いが横幅はゴーレム1体分しかないので1対1で戦える。

 まずは作戦通り1体目を遠距離からウォータージェットをイメージした魔法で首を切断。


『アイアンゴーレムを1体倒しました。経験値3,000を取得しました。Lv35になりました』


 よし!まずは1体だ。次のゴーレムはこちらからも近付いていき腕が振り下ろされる前に短刀で胴体を切断。


『アイアンゴーレムを1体倒しました。経験値3,000を取得しました。Lv37になりました』


 オッケー、2体目も完了。

 最後のビッグハーミットクラブに泡に当たらないように注意しながら炎の玉をぶん投げた。(ドッゴーン


『ビッグハーミットクラブを1体倒しました。経験値3,000を取得しました。Lv38になりました』



 よっしゃ!ボス戦クリアした!

 まずはドロップアイテムを回収しに行こう。


 まずは最初に倒したアイアンゴーレムから。

 Bランクの魔石と鉄のインゴット1kg。

 おぉお!これは非常にありがたい。今後、建国してインフラ整備するとなると鉄が必要になるからね。


 次は2体目のゴーレムのアイテムを回収しよう。

 Bランクの魔石と鉄のインゴット1t。

 うん。いや先程も言った通り鉄は非常にありがたいんだけどね。

 鑑定しなくてもレアドロップアイテムなんだろうなと分かるけどさ!極端すぎんだろ!


 それでは最後のビッグハーミットクラブのドロップアイテムを回収しに行こう。

 Bランクの魔石と携帯お家セット。……は?あぁ、子どものおもちゃにあるお人形さんのお家のアレかな?

 これは本当に意味が分からないので鑑定してみた。


【携帯お家セット】

 どこでも使える便利で広いお家セット。

 ダイニングキッチンや洗面所、追い焚き機能付きの広いお風呂もあるよ。

 お水、電気、コンロで火を使える。もちろん魔石など必要無く水道光熱費がかからないエコなお家。


 一定の敷地があれば設置可能。

 設置場所は範囲を示すプレビューが表示される。

 設置不可の場合は赤色表示、可能な場合は緑色表示になるよ。

 敷地内は結界が張られる為、所有者の許可のない人や魔物などが侵入する事がない。

 セキュリティも万全!

 敷地内に生物がいなくなれば家を収納可能。


 もちろんどこでも使えるモバイルモードもあるよ。

 空間魔法のゲートのように空間に出来たゲートに入れば家の敷地に入れるよ。

 ダンジョン内や道中のどこであろうと壁があればゲートを設置出来る。

 もちろんゲートも所有者の許可のない人や魔物など進入不可。

 最初に所有者登録をすれば自らの意思で所有者変更をしない限り永久にあなたの物。



 鑑定の説明が長かったが全て読んで理解した。チートな僕が言うのも何だけど…この家チートだよね?

 おっとあまりにチートな便利アイテムを目にして忘れるところだったがステータスを確認しよう。


【名 前】コウイチ・タカナシ

【年 齢】20

【職 業】冒険者

【レベル】38

【体 力】19,500/19,500

【魔 力】195,000/195,000

【攻撃力】380

【耐久力】650

【素早さ】480

【知 力】1,950

【幸 運】300(指輪:450)

【S P】100

【経験値】1,681/1,950

【称 号】神の使徒、異世界から来た者

【加 護】創造神の加護

【権 限】9


 SPは今回も素早さに全振り。


【素早さ】480→580


 ステータスの確認も終わり一応、通路も確認したが特に宝箱などは無かった。

 通路は全て繋がっていた。漢字で例えると「回」こんな感じで1周できる通路だった。

 まぁチートアイテムをゲットできたし宝箱が無くても問題ない。


「そう言えばナビィ、質問なんだけど例えば今からエレベーターで1階層に戻ったら1階層の魔物は湧いてたりするのかな?」


『いえ、リポップさせる為には一度外に出る必要があります。ついでに不要なアイテムを売却すると良いかと思います』


「そうか。まぁ定期的に太陽の光を浴びないと身体に悪そうだし丁度良いか。それではエレベーターで外に出よう」



 こうして初めてのボス戦も無事にクリアしダンジョンを後にした。

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