属性傾向・レベル・ランク・禁術
【属性傾向】
オドによって生み出されたマナの、その自然属性が占める割合の事。
100%に近いほど、自然属性の割合が大きい。
人間における属性傾向は、殆どの場合は30%~70%程度の値となる。
一方で、エルフ等の亜人族は属性傾向が100%となっており、通常の人間において属性傾向が100%になる事はない。
属性傾向が高いと自然属性魔術の効力は上がり、無属性魔術の効力は下がる。
また、属性傾向が高い者ほど魔物を察知する能力に優れる。
【レベル】
その者のオドがどれだけ強力かを示す数値。
三つの要素があり、オドのマナ生成力・マナの最大瞬間出力・マナの操作能力に分けられる。
現代RPG風に言うなら、
オドのマナ生成力 = MP
マナの最大瞬間出力 = 魔力
マナの操作能力 = 命中率・器用さ
となる。
レベルは各要素ごとに、1~500で判定される。
なお、500というのは『一般的なオドの水準で、これ以上にはならないだろう』という仮に設けられた上限値であり、稀にレベルが500を超える者も存在する。
レベル測定は専用の機器を使用すれば容易にできるため、レベル測定を義務化している国家も多い。
作品の主な舞台となる月生では、0~9歳は1年に一回、10~25歳は半年に一回、26歳以降は5年に一回の測定が義務付けられている。
【ランク】
魔術を用いた戦闘において、その者がどれだけの実戦能力を持つかを示す資格。
資格であるため、取得する義務はない。
各ランクごとに試験が存在するが、Bランク以降の受験には一定の条件があり、
Bランク:
全てのレベルが100以上、レベルの平均値が200以上である事
Aランク:
全てのレベルが200以上、レベルの平均値が300以上である事
Sランク:
全てのレベルが400以上で、最低一つのレベルが500に達している事
となっている。
ランクを所有する事で、魔物が出現する地域への進入許可が得られたり、生命の危険が伴う職業への就職が有利になる等のメリットがある。
が、取得が容易なCランクには余りメリットはない。一部の免許を取得するのに必要だから取った、という場合が殆どである。
人口当たりに占める各ランカーの所有者の割合は、国家によって変動はあるが、一般的にBランカーは数百人に一人、Aランカーは一万人に一人程度と言われる。
中でもSランカーは別格で、約5000万人に一人の割合となっており、この為Sランカーが存在しない国家の方が多いのが現状である。
【禁術】
危険性が高い為に発動や習得が制限されている魔法の事。
術者へのリスクが高かったり、極めて効力の大きい魔法が指定される。
一つ一つの禁術の習得に対して、国家の承認・登録が必要。
登録リストに無い者が発動した場合は、禁術に関する記憶の消去が行われる。
禁術の呪文は一般には非公開で、一般人に呪文を教えるのは違法である。
また、詠唱術により発動する際は、口元を隠すよう義務付けられており、陣術により発動する際は、周りに一般人が居ない事を確認するよう義務付けられている。
違反した場合は、最低でも禁固刑に処される。また、情報を得てしまった者は禁術に関する記憶が消去される。
禁術は危険性の低い順に第Ⅲ類・第Ⅱ類・第I類に分類されており、第Ⅱ類と第I類の発動には追加の条件がある。
第Ⅱ類:
発動後、当時の状況や発動すべきと判断した根拠、結果を国家に報告する事。
不当な発動だとされた場合、登録リストからの抹消や刑罰が科される。
第Ⅰ類:
発動するには国家に事前申請を行い、承認が下りた後に発動する事。
違反した場合は極刑となる。
習得・使用に大きな制限が課せられている禁術だが、裏社会においては呪文が高額で売買されており、管理が行き届いているとは言えないのが現状である。