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2.テレキネシスの練習


 ふぅ、ふぅ、やっと動けるようになった。でももう8時30分。登校時間とっくに過ぎてるや。


 しょうがない、学校は諦めて超能力の特訓をしよう。というか正直ワクワクしてとても学校どころじゃないんだよね。


 じゃあ早速さっきの石を使って試してみよう。え〜と、石を掌に乗せて、念じればいいのかな?......浮かべ!浮かべ!浮かべ!








 ダメだ、全然浮かばないや。でも練習しろって言ってたし、そんなすぐには出来ないのかなあ、残念。


 仕方ない、毎日コツコツ頑張ろう。とりあえず今日は学校が終わる時間まで誰にも見つからないように公園の物陰で練習しよう。














 ふう、もう下校時間か。結局ピクリとも動かなかったなあ。しょうがない、部屋に帰ってもう一回やってみよう。


 石を手に持ったまま、家に帰る。ただいまと言って家に入ると母さんがいきなり怒鳴ってきた。


「翔太!あんた今日学校行かなかったでしょ!」

「え⁉︎なんで分かったの⁉︎」

「先生から連絡が来たの!一体どこ行ってたの!」

「いや、その、ちょっと公園で遊んでました」

「はあ?大体あんたはいつもいつも......」


 う、しまった、長くなるぞ。ああ、途中からでも行っておけば良かったかなあ。


 結局2時間も怒られっぱなしでようやく解放された。でも晩ごはん無しだって。ああ、お腹減ったなあ、集中して練習出来ないよ......。






 10月11日


 うーん、全然浮かばない。なんかやり方間違ってるのかなあ。いや、もうすこし粘ってみよう。



 10月18日


 石を浮かばせるのは諦めた。最初はもっと軽いもの、浮かびそうなもので試してみることにする。紙飛行機とかいいかも。



 10月30日


 浮いた!浮いたぞ!一瞬だったけどふわりと浮いた!やった!やっぱり合ってたんだ!この調子でいけばいつか石も出来るはず!



 11月5日


 よし!紙飛行機を自在に飛ばすことが出来るようにまでなったぞ!次は石にリベンジだ!



 11月28日


 石が浮いた。ふわーっと空中に浮いて止まったぞ!すごい!しかも一瞬じゃなくてずっと出来てる!



 12月9日


 ふふ、もう石も自在に動かせるようになったぞ!すごい!本物の超能力者だ!誰かに言いたい......でもダメだ。死ぬのは嫌だ。



 12月10日


 昨日はやけに悩んでいたけど、冷静に考えてみればそんなに大したことでもないや。誰にも言えなくても俺が分かっていればそれでいいよね。


 でも人知れず使うくらいはしてみたい。早速学校で使ってみよう。石より軽いものなら動かせるから、色々出来るぞ!







 俺の所属している2年5組の教室に入る。顔なじみの同級生に挨拶を交わしながら席に座る。


 そしてチャイムが鳴り朝の会が始まる。


「みんなおはよう。今日からテスト週間だ。ちゃんと勉強してるか?あまりしてないというやつは今日からちゃんとやるように。じゃあこれで朝の会は終わり」


 あー、もうテスト週間か。超能力の練習ばかりで全然気にしてなかった。でも授業はちゃんと受けてるしいつもみたいに平均点はとれるだろうな。


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