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自転車通学

私は学生時代自転車通学をしていた。


音楽を聴きながら学校や最寄りの駅まで自転車をかっ飛ばし暑い夏も寒い冬も自転車を漕いだ。

*現在はイヤホンで音楽を聴きながら自転車に乗ると捕まります。



あれは忘れもしない。


まるで、小説のような出来事が起きたのだ。


私がいつものように音楽を聴きながら自転車に乗っていた。


プツッと音が切れた。


点字ブロックを通過した衝撃か何かで一時停止ボタンが押されたのだろうと思っていた。


そう思いながら自転車を漕いでいると、爽やかなイケメンのお兄さんが、私に声をかけてきたのだ。


私は怪訝な顔をしながら止まった。


何ですか?


そういうと、彼は


落としましたよ!


と私の携帯を差し出したのだった。


私は直ぐにお礼を言い、再度自転車に乗った。


イケメンは心までイケメンだなあと思い、私は胸がときめい

た。


私はイケメンに携帯を拾われたという事実が嬉しくて思わず友達に言った。


しかし、言ってから気づいたのだ。


携帯を拾われるまで、何も刺さっていないフリーイヤホンな状態だった。


イケメンはきっとこいつは何を聴いているのだろう?

そして、何故気づかないのか?

と思ったに違いない。


イヤホンのプラグをプラプラと遊ばせながら颯爽と自転車を漕ぐ私。


この光景を思い浮かべるとなんともお間抜けである。


その上イケメンに怪訝な顔を見せてしまっている。


フリーイヤホンのくせに。


そんな私の甘酸っぱい恋は夢の中で終わった。

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