不幸少年の最後
初投稿です。誤字脱字などあったら教えてくれるとうれしいです。
やっと辛かった高校生活が終わる。
僕、真辺悠里にとって高校は地獄だった。いや正直に言うと中学生のときから地獄だった。
中学生になるころ父親がリストラに遭い酒に溺れる。そんな父を母は見放し僕と妹を置いて家を出た。置いていかれた僕と妹は父に暴力を振るわれ毎日父に怯える日々をおくった。学校では顔中痣だらけの僕をみんな気味悪がり僕に話しかけてくれる人は誰もいなかった。高校に入ってもそれは続き僕はずっとひとりぼっちだった。
でもそれも今日で終わる。
僕は春から社会人になる。本当は大学に行きたかったけど家計的に無理だ。
勉強も頑張って常に学年1位をキープしてたけど無駄だったな...
そんなことを考えながら卒業式を終えて校舎をでる。
他のみんなはまだ、教室に残って寄せ書き書いたり写真を撮ったりしてる。
もちろん僕には、そんな関係の友達はいない。
「とりあえず妹にメールしよ」
僕は妹に、今日は夕飯どうするの?と送った。
これは毎日送っている。
妹は、高校に入学してから不良グループとつるむようになり、家に帰ってくる日はほとんどない。たまに帰ってくると思うと僕のバイトで貯めたお金をとってすぐ出ていく。
けど、僕にとって可愛い妹だ。だから心配で毎日メールを送っている。まあ、1度も返信がきたことはないけど...
それにしても、春から社会人か。楽しみだな。
そんなことを考えながら信号を待っていたら、1台のトラックが僕の方に向かって突っ込んでくる。避けようと思っても体が動かない。
「あ、死ぬ」
そう呟いた直後、僕の意識はぷつりと切れた。