ダンジョンとは
(か、か、かわいすぎる~!)
ストレートで金色の髪を肩までおろし、少し幼さが残るが整った顔立ちの少女に見とれていたダインに後ろから声がかかる。
「ダイン君 私の娘の セグメ だ。 セグメ、明日から一緒に勉強するダイン君だ、挨拶しなさい。」
目の前の少女は少し微笑み スカートの両端を少しつまみ挨拶してきた。
「セグメと申します。ダイン様 よろしくお願いいたしますね。」
「あ… ダ ダインと言います。様と呼ばれるのは馴れていません 、ダインと呼んで下さい。セグメ様」
「分かりました、ダイン よろしくお願いいたしますね。」
目の前の少女はもう一度微笑み そう言った。
「ダイン君、部屋を用意してあるから荷物を置いたら屋敷を案内してもらえ、セグメお願いするよ。」
「分かりました、お父様。 ダインどうぞ」
そのあとセグメに屋敷を案内してもらい、夕食の時に他の家族を紹介してもらった、奥さまのシャルゼ様は厳しそうな人だった。長男のロードル様は真面目そうな人で騎士団の人達と領内を巡回しているらしい。次男のカイ様はお調子者っぽいけど人望は有るらしい。
家族の会話に入れず自分は聞かれた事だけ答えていた。すると話は自然と次のダンジョン遠征の話になっていった。
ガイゼル「次のダンジョン遠征の計画が決まった、次はドワーフのダンジョンに明後日出発する。今回はロードルにも一緒に行ってもらう。」
ロードル「ありがとうございます。必ず成果をあげて見せます。」
ダイン「ドワーフのダンジョンとは何ですか?」
自分は『ドワーフ』という言葉に反応してつい聞いてしまった。
カイ「ドワーフのダンジョンはね、このシュバイン領の隣にあるダンジョンで他のダンジョンより良質な鉱石が採れるからそう呼ばれているんだよ。」
ガイゼル「うむ、 今回はロードルも行くからあまり深くには潜らないつもりだが気を抜くなよ!」
ロードル「はい! 分かりました。」
ガイゼル「そのうちにカイやダイン君にも行ってもらう。剣の腕を磨いておけよ」
ガイゼルはそう言って笑っていた。
(ダンジョンか…)
ダンジョンにも引かれるけど明日からのセグメとの勉強に期待してこの日は休んだ。